私はこれで会社を辞めました 第26話 | 半世紀少年乃皮膚筋炎間質性肺炎闘病日記
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半世紀少年乃皮膚筋炎間質性肺炎闘病日記

2017年に皮膚筋炎(抗ARS抗体陽性)と間質性肺炎(非特異的間質性肺炎(NSIP))を発症。
2018年、憩室炎で2ヶ月連続入院。
妻と娘、息子、犬、猫、みんなに支えられて生きています。
2019年、独立して商品企画コンサルタントになりました。


テーマ:

去年のゴールデンウィークは、

広島→山口→長崎→福山→鳥取

と超ロングドライブの旅だった。


山口で食べた山賊焼き オイシカッタ マタイキタイ照れ


三徳山投入堂 クルシカッタ 笑い泣き

グラバー園から見たクルーズ船


まさか、1年後にこんなことになるとはガーン


通勤しない、自粛で走行距離が伸びないわ照れ


振り返ると、まだ独立一年生だった照れ


私はこれで会社を辞めました 第26話 デス。





裁量労働制は、一定の裁量を持つ社員

(中堅以上)が上司に残業の申請を

せずに残業を自分の裁量で

できるようにすること。

一定の残業代を固定給として支払う

代わりに、それ以上の残業を

つけないというもの。

 



この会社の固定残業代は21時間だった。

 



総務から説明に来た際、私は質問した。



21時間って、なにから算出したの」



総務担当者「該当社員の残業の平均」



「平均と言うことは、多い人間の残業代を

  少ない人間の残業代に出すってこと?」



総務担当者「そういうわけではないんです

  けど・・・上から言われてるんで・・・」



「強制ではないよね。

  本人は断ってもいいの」



総務担当者「いいです」

 


部下には、表面上のことではなく、

断れば何らかの印象が悪くなるなども

説明し、自身での判断を仰いだ。



強制できないと思ったからだ。



なぜなら、彼の残業は月30時間は

ゆうに越える。



その彼が21時間になるわけだから

10時間以上毎月残業がつかなくなるわけだ。




一方、同じ年代の海外営業の2人の残業は

平均3時間。



その海外営業部員も21時間になり

毎月18時間残業が勝手に増えるわけだ。




つまりわが部署の部員は減給。



海外営業の2人は昇給となる。



そんなバカな話はない。



 

もちろん残業を減らす努力も必要だが、

普段から無駄な残業を

させているわけではない。



 

裁量労働制に関しては、

安倍首相が「裁量労働制で働く方は、

一般の労働者より就労時間が少ない」


と説明し、後に厚労省のデータが不適切で

2018年のアベノミクス三本の矢である

働き方改革の柱が折れたとも言われた、

あの裁量労働制だ。



 

この会社は新しい物好きで背丈に合わぬ

制度を導入することが多いと個人的に

感じてきた。

 



裁量労働の全てが

悪いといっているわけではない。




私の時代は徹夜しても残業はつかなかった。

つかなくても自分の納得いく仕事、

会社に成果をもたらす仕事ができれば

幸せだったからだ。



そう言う人にはむしろ裁量労働はありがたい。

 



しかし、問題は



そもそも少ない残業の人が昇給する



と言う、


不平等感、納得感の無さ


である。



やっている人間が下がって、

やらない(時間的に)人間が上がることは、

やっている人間のモチベーションを

下げることになる。

 



結果、全体のモチベーションが

上がらなくなり、社員の貢献度が一気に

下落することになる。



これは、部員に仕事をしてもらっている

管理者には大きな問題になることが

管理部門はわからないのか。



 

事の発端は、工場に労働基準監督署が

入ったことだったと思う。




タイムカードを押してから、

部署に戻り継続して労働していたのだ。




計画的なサービス残業に嫌気が差した社員が

監督署に電話したのだろう。




 

パソコンのログ提出や社員への聞き取り

など、かなり大掛かりな調査を受けた

覚えがある。



結局、追徴で社員に給与を払うことに

なったが、それが正しい姿だと思う。




 

そういったことから残業管理に

厳しくなり、裁量労働制の導入に

なったのだろう。




一部の不届きな管理者の行いで、管理が

締め付けられ、部下の給料が減るのは

いたたまれない。




問題は裁量労働ではない。



管理者が残業の管理をしっかりすれば、

やった人はやった分もらえる。


やらない人はもらえないと言う当たり前の

わかりやすい結果にしかならないのだが、



管理部門の考え方が一括平均でものを

見る傾向があるために、できる社員な

優遇ではなく、できないやらない社員の

保護を主体にしてしまっている。



これでは社員のモチベーションは上がらない。

 



そういう私も、

当時の上司だったSA執行役員から、



「裁量労働を受け入れさせるのがおまえの仕事だろう!」



と叱責を受けた。



私の仕事は、


やった人間に成果報酬を


やらない人間に

もっとやる努力を


促すことで、

 


納得のいかない規定の受け入れを

圧力でさせるものではない。



と今でも思っている。

 

つづく