結局、現社長に直談判し本社に帰る切符を手に入れた。私を大阪に送った専務と役員は私が大阪にいる間に退任し、存在が忘れ去られる可能性があるので、自分で動いたわけだ
文具店出向と量販部、新規事業を掛け持ちした2年間が終わったが、会社経営、文具店の店舗経営と文具店の商いが経験としてよくわかったのは収穫だった。
安易に社員の職を奪うことの罪や販売目標達成、利益目標達成がいかに社員の生活を守るために重要かがわかった。
本社に帰任後、現社長が事務局で推進していた「商品企画会議」なるものの事務局を引き継いでマーケ、開発、研究のメンバーで新商品を考案するプロジェクトリーダーに抜擢された
会を推進しようとした矢先、上長である開発統括部長と部長に呼ばれて、こう言われた。
「有志でやるんだから、時間外でやるんだろ。時間内にやるなよ。」
「新商品提案なら、俺たちと勝負しようか」と。
意味がわからず驚いた
が、社長から引き継いだ業務であり、新商品提案は仕事であることを説明したが納得したのかわからないが、勝手に業務時間内にやることにした。
企画や開発のメンバーにサービス残業を押し付けるわけにはいかない。
せめてもの事務局の抵抗だった
直属の上司だったので、口ごたえはしなかったが、心の中では、
「お前たちが、売れる商品づくりを推進しないから、焦った副社長(現社長)が俺に頼んだんだよっ!!」と叫んでいた
社長が事務局の時は協力的で、抜擢された人間が事務局の時は非協力的。
まぁこれが社会の構図と諦めた。
つづく