新型コロナウイルスのパンデミックに対する各国の対応は大きく異なっており、それによって感染者数や死者数にも大きな差が生じている。中国メディアの今日頭条はこのほど、新型コロナウイルスは「日本社会に巨大な社会監視網が存在することを明らかにした」と主張する記事を掲載した。

 記事は、日本で感染経路不明の患者が現れ始めた際、中国では「日本も爆発的な感染拡大が生じるのではないか」と予想する声があがったと紹介。しかし、米国の感染者と死者が増加の一途を辿ったのに対し、「日本では感染者も死者も世界的に見て非常に少ない水準にとどまった」ことは世界を驚かせたとした。

 そして、外出禁止令など強硬な手段を取った米国に対し、外出自粛といった強制力の弱い方法を取った日本がここまで成果をあげることができたのは、「日本社会には人同士の巨大監視網が存在するからだ」と主張し、日本人は「他人の目」を気にする国民性であるため、「自分が第一感染者になること」や「感染することで自分が所属する組織や集団に迷惑をかけること」を極度に恐れ、その恐れが「強制力の弱い方法でも日本人の行動を制限したのだ」と論じた。

 また、「日本人は自分が感染することよりも、感染したことが周囲に知られることを極度に恐れた」とし、政府は感染者のプライバシーを保護するため具体的な情報を公開していないが、逆に「感染者が出たという誤解を生まないために、店を休業したくてもできない店主もいたほどだ」と論じた。

 さらに、緊急事態宣言時は「大部分の店舗が自主的に休業し、外出者を通常の2割にまで抑えることができた」と驚きを示し、「日本が強制力の弱い方法でも感染抑制に成功したのは、他人の目や世間体という巨大監視網が日本社会に存在したためである」と主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)