1743-1788年までの僅かな時間だけParisに実在した窯 Pont aux Choux(ポン ト シュー)。 ポン ト シューは王侯貴族をはじめとする、ある一定の層に支持され彼らの好みや特別なオーダーに合わせて様々なレリーフの器を作陶してきました。
その中でも、今回紹介する "Décor moulé de grains de riz - 米粒装飾" のスタイルはポン ト シューの代表的なモチーフで、現代においてはGien ジアン社が模して作陶しているもののまるで別物。どれだけこの世が進化しても同手のモノは決して創り出す事の出来ない、それはそれは神秘的な器なのです。
特に今回紹介する200年以上も前に作陶したオリジナルのモノは中々フランス市場にも出回る事が無く非常にレア。またコンディションの良いモノも出にくくなっています。経年変化により少しのラインやニュウ、釉薬の剥離等が部分的に見受けられますが1700年代後期のモノと思えば、よくぞ良い状態で残っていてくれましたね、と心を込めて感謝をしたくなるそんな逸品です。
本来四枚揃いでオードブル(前菜)用にデザインされた器は一枚でも十分に存在感のある扇型。日本の和食器の様な佇まいと高貴で重厚感のある独特な雰囲気が感じられます。
◎扇型(上部) 幅34.5cmcm(下部)幅14cm
縦(中心部分)15.5cm、高さ(高台込)3cm
◉経年変化による様々なダメージがございますので、写真にてご確認ください。