「ケーキを三等分できない非行少年」の嘘
非行少年はケーキを三等分できないという新書が話題になっています。
では、一般の子に「ケーキを三等分して」って実験してください。
たぶんこれ同じ結果になりますよ。
そもそもケーキを半分に切った時点でアウトですからね。
理屈では分かっているけど実践するとこうなりますという実例だよね。
そもそも3分の1ってどういうことかちゃんと小学校で理解させているのかと言ったら怪しい。とにかくクイズ、クイズという教育だからもう小学校の時点で例年約30%も落ちこぼれが出来るのです。だから理系選択ができない。
つまり「約33%=3分1」ということをちゃんと教えているのか、ということですよね。
分数で躓く子って案外百分率で教えたら「ああ、なるほどね」ってなるんじゃないんですか?
じゃあ今度は円グラフを3分の1に該当するところに線を引けるかという問題になります。
たぶんですがこれが5分の2(=40%)になったりするのがオチではないでしょうか。それだけ不器用なのです。
33%と40%の違いって結構大変ですよ。人間、空間把握するのは難しいんですよ。よく考えてくださいよ。33%の円グラフと40%の円グラフをちゃんと『手書きで』正確に出来ます?
出来ないでしょ?職人じゃあるまいし。
これが新書の嘘です。
ケーキ3分の1等分するのって大変なんですよ。大人だって大変。なんで100円ショップでケーキカッター売ってるのか少しは考えてくださいよ。
非行少年学習障害説って深刻ですよ。そうやって学習障害→発達障害→精神保健手帳つまり精神障害のレッテルを貼っていくんです。精神病薬漬けにしてね……。
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2分の1つまり半分は50%です。これは誰もが知っています。
でも3分の1=33.3%って学校で教わったか?
「ちゃんと」教わってないからこんなことになるです。
下手すると「0.333333333……と割り切れないから分数で表します」とか学校で教わりませんか?
だから3分の1っていったいどんな文量なのか分からなくなってしまうのです。「約33%」となんで教えないのでしょうね。四捨五入ということをここで使うべきもんじゃないんですかね。
ちなみに「5分2」を体感的にわかりますか?
「40%」と言われた人と「5分の2」と言われてどちらが正確に分量出来るのか一目瞭然です。
彼らは学習障害でも何でもありません。学校教育の被害者です。
「通分の出来ない大学生」が1999年頃に話題になりました。1999年の大学4年というのは1995年入学つまりバリバリの受験戦争世代です。なのに「通分」が文系ではかなりの数で出来なかった。
なぜかというと通分なんて日常生活でもビジネスでも使わないからです。
そうでしょう?44.5%とかみんな百分率でしょう?
そりゃ人間使わなくなったクイズなんて忘れてしまいますがな。
ちなみにかなりいい大学出たおっさんが「前年比100%増」の意味が分かってませんでした。
前年比100%増というのは前年と同じという意味じゃありません。前年比と同じ分のもんを2個分稼げたつまり2倍という意味です。
前年比30%が3割増ですよ。前年比125%増というのは2.25倍です。
最後に、諸先進国のGDPがだいたい20年比で150%増です。
この数字の意味を理解してないから日本は衰退国なのです。
「比2%増」と「比150%増」の意味が全く分かってないのです。
ちなみに日本は20年間でGDPが2%しか伸びませんでした。この2%という数字がどれだけ深刻なのかよくお考え下さい。
そりゃこの国衰退国になりますよ。だって、数字が読めないんだもん。
衰退国日本!
参考文献『ケーキの切れない非行少年たち』(宮口幸治 著)