ブラジル感染100万人超 拡大のペース止まらず

ブラジル保健省は19日、新型コロナウイルス感染者の累計が103万2913人になったと発表した。感染者数が100万人を超えるのは米国に次いで2カ国目。死者も4万8954人で米国の次に世界で2番目に多い。

ブラジルでは5月31日の発表で感染者が50万人を上回った。20日間で倍増したことになり、拡大のペースが止まらない。政府は約半数が既に回復したと強調するが、検査数が少ないため実際の感染者数は6倍に上るとの推計もある。

ブラジルでは新型コロナ感染症を軽視し経済を優先する右翼ボルソナロ大統領と、商業活動の規制といった感染対策を実施する州政府などとの対立が続いてきた。しかし失業増や経済停滞を受けて、サンパウロ州やリオデジャネイロ州などは感染拡大が続く中、徐々に規制緩和を始めた。

リオでは18日、中断していたプロサッカーの試合が実施された。各地でショッピングセンターが営業時間の制限付きで再開するなど、流行の第1波も収束しない中での経済再始動に専門家から懸念の声が上がっている。(共同)