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石田純一さんが明かす、新型コロナ「重症肺炎」で死の危機に瀕した瞬間

肺をやられる人の特徴は? 予兆はある?

みるみる衰弱していく

新型コロナに感染し、4月24日に退院した元プロ野球選手の片岡篤史さん(50歳)は、「死を意識するような苦しみを味わいました」と語る。

「4月8日に陽性と診断され、入院しましたが、その直後から激しい咳が断続的に出て、熱も下がらず、寝たきりで終始息苦しかった。トイレに行くときに、起き上がってベッドに腰掛けて座るだけで、肺がギュッと締め付けられて苦しいのです。

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一番酷かったのは、入院翌日からの5日間。起き上がるのも苦しくて、ベッドの横にあるものを取ろうと腕を伸ばすのすらしんどかった。死を意識せざるを得ず、不安でいっぱいでした。

医師から処方されたアビガンのおかげかわかりませんが、14日ごろから徐々に回復し始めました。17日間の入院で、体重は一時、10kgも落ちた。体がみるみる衰弱していくのを痛感しました」

 

片岡さんには喫煙習慣や生活習慣病はなく、免疫が下がるような病気も患っていなかったが、これほど苦しい思いをした。体力があったから耐えられたものの、体力の落ちている70~80代だったら、無事でいられた可能性は低い。

コロナで重症化しやすいかどうかは喫煙歴や高血圧、糖尿病の有無に関係すると言われている。だが、必ずしもそうとは限らないことが片岡さんの例からもわかる。医師の渥美義大氏が語る。

「若い医療従事者が、コロナで重症化したケースも聞きます。重症化する人、重症化しない人を間違いなく予測できないのがコロナの怖いところです」