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超過死亡 データの解釈が同じでも表現で印象が変わる 平時でギリギリ維持できていた命は有事では保てない

東京都4月の超過死亡のデータが出ました。(感染研wikiの説明)
>超過死亡とは、インフルエンザが流行したことによって、インフルエンザ・肺炎死亡がどの程度増加したかを示す、推定値である。この値は、直接および間接に、インフルエンザの流行によって生じた死亡であり、仮にインフルエンザワクチンの有効率が100%であるなら、ワクチン接種によって回避できたであろう死亡数を意味する。
本来の用語の定義はこちらですが、今回は全ての死因で死亡者数のデータからの「超過死亡」で記事は掲載されているようです。
>東京都は11日、緊急事態宣言が発令された4月分の死亡数を公表。死亡数は1万107人で、平年より1056人(11.7%)増加した

>直近5年の平均死者数を計1481人上回る「超過死亡」が出ており、都が発表した新型コロナによる両月の死者数計119人の約12倍となった。

>過去4年間の平均を12%上回る、昨年比では7%増加-都が11日発表
4月の東京の死亡者データが例年より高いことは数字が間違いなく表しています。そう4月のコロナ関連含む東京や一部を除き全国の死亡者数が例年より多かったのです。

2人の専門家がコメントされています。
>唯一、感染報告がゼロだった岩手県でも4月は平年に比べて死亡数は103人(7.8%)増え、超過死亡が起きていた。五十嵐中・横浜市立大学准教授(医療経済)は「医師が感染に気づかなかった見逃し事例より、感染対策で入院を制限するなどした間接的な影響可能性がある」と推測する

東京慈恵会医科大学の浦島充佳教授(公衆衛生学)は「他に死者数を押し上げた要因は見当たらず、超過死亡の相当数に新型コロナが直接、間接に影響した可能性がある」と指摘する。

東京慈恵会医科大学の浦島充佳教授は「新型コロナによる死者数を過小評価している可能性は否めない」と指摘した。超過死亡と推測される死亡者1000人の一部には、新型コロナの診断を受けずになくなった人が含まれている可能性があると話した。
私の判断は今は五十嵐先生の立場、間接的影響がメインです。もちろん見逃しも少ないながらあったと思いますが、緊急事態宣言に伴う様々なストレス、感染対策に伴う入院制限はやはり高齢者含む健康弱者の死を早めたのではと推測しています。それは東日本大震災の時の肺炎増加の例も表しています。

でもね基本同じスタンスの内容、同じ可能性があるのコメントを、コロナの見逃しが原因と直接的を強調して書くのと間接的を強調して書くのではこれだけ印象変わるんですね。仕方ないですけど。

政府が対策を行うようです。しっかりと今回の数字を分析して欲しいです。

もう一度書きます。平時でギリギリ維持できていた命が、コロナ関連の様々な制限で保てなくなったことがこの原因だろうといち臨床医としては推測してます。

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