那覇市若狭の龍柱建設を巡り、那覇市から工事を受注した民間業者が市の一方的な契約解除に伴い違約金を支払ったことなどを不服として提訴していた問題で、那覇地裁が和解勧告として市に解決金1千万円を支払う義務があると判断していたことが30日、分かった。和解勧告は昨年12月23日付。

(資料写真)完成した2体の龍柱=那覇市若狭

 那覇地裁は「工事の遅延にはやむを得ない面があることは否定できず、市が違約金全額の支払いを求めることは相当とは認められない」としている。

 業者はこれまで市議会で工期内に工事を完了できなかった理由として「決算時期による人材不足や風評被害などの影響で断られた」と説明。市に工期を延長する新たな工程表を提示していたことから「市にも責任がある」と反論し、「『できるところまでやってくれ』との要望を受けて工事を進めたにもかかわらず、違約金を請求されるのはおかしい」と訴えていた。

 その後、業者は市に約3759万円の支払いを求め、16年6月に那覇地裁に訴えを起こした。