あの山中伸弥教授すら首をひねる、日本の奇跡「ファクターX」の正体

これが解明できないと、何も始まらない
週刊現代 プロフィール

「インフルエンザをみれば分かります。ワクチンを打っていない人も、抗体検査をすれば必ず引っかかる。電車や街中で知らず知らずのうちにかかり、症状が出ないうちに治ってしまうからです」

奥村氏は、すでに日本人の多くは知らず知らずのうちに抗体を獲得しているはずだと言う。

「たいていの人は、感染をしなくてもコロナの集団免疫はできます。私は今やマスクすらする必要がないと考えています」

 

感染者が減れば解除、また増え始めたら「緊急事態宣言」、減ったら解除、ということをいつまでも繰り返すのは愚の骨頂だ。感染者が一定程度続くのは覚悟せねばならないが、なにしろ基本的には無症状か軽症なのだ。

ただし、重症化してしまう人、亡くなりそうな人は、全面的に守らなければならない。前出の宮沢氏が言う。

「高齢者や基礎疾患のある人を徹底的に守って、その代わり、若い人になるべく感染してもらうのが、正しい『集団免疫』のあり方です。50~60歳をひとつの区切りにして、それ以下の人にはどんどん外に出てもらうのも選択肢に入れても良いのではないか」

自衛も必要だが、「ソーシャルディスタンス」などという言葉は、何の意味もないと宮沢氏は言う。

「人と人が接近するだけで、新型コロナがうつるはずがない。マスクをして普通に話すなら、1mであろうが大丈夫。一律に『2m』の距離を置けなどというのは、まともな発想ではないのです」

小池氏のロードマップや国の「段階的緩和の目安」では、イベントの人数制限を、細かく100人や5000人、1万人などと区切って解除の日付を設定する。宮沢氏はこれにも否定的だ。

「感染者のそばの数人だけにリスクがあるだけですから、5人の会合だろうが1万人のコンサートだろうが、リスクは変わりません。規模で制限するのはナンセンスです」