経産省、電通と10回面談 Go Toキャンペーン公募前

2020年6月12日 13時59分
 梶山弘志経済産業相は十二日の参院予算委員会で、新型コロナウイルス感染拡大収束後の国内消費喚起を狙う「Go To キャンペーン」に関し、経産省が事務委託先を公募する以前に電通を含む約五十社にヒアリングし、うち電通とは十回程度の面談をしたことを明らかにした。
 梶山氏は電通との面談を「さまざまな事業の受託実績があることを踏まえ、今回の前例のない規模の事業を実施するに当たって参考とするため」と説明。「電通以外にも十回程度の面談をした事業者が複数いる」と強調した。
 共産党の武田良介氏が「当初から電通に委託されることが念頭に置かれていたのではないか」と迫った。安倍晋三首相は「国会におけるさまざまな指摘を踏まえ、事業ごとに最適な執行体制を構築することとした」と話すにとどめた。
 キャンペーンは最大三千九十五億円の巨額な事務委託費が批判され、公募をいったん中止。事務委託費を抑えて再公募する方針に転換した。電通は、経産省が所管する持続化給付金事業の再委託を七百四十九億円で受けながら、実態が不透明なことが問題視されている。
 一般会計の歳出総額が三十一兆九千百十四億円に上る二〇二〇年度第二次補正予算案は、十二日午後の参院本会議で採決され、可決、成立する。 (妹尾聡太)

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