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マイクロソフトがスコットランド沖の海底データセンターを新型コロナワクチン開発に活用

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新型コロナウイルスの効果的な治療法を発見する努力における課題の1つは、簡単にいえば規模の問題だ。 ウイルスが健康な細胞に感染するメカニズムを解明するためにはタンパク質の構造解明がカギとなる。

新型コロナウイルスの折り畳み構造をモデル化するためには巨大なコンピューティング能力を必要とするため、一般ユーザーのパソコンをグローバルな分散処理ノードとして利用するFolding@homeのような取り組みが非常に効果的だ。Microsoft(マイクロソフト)は、こうした努力に貢献するためにオンデマンドで処理をスケール可能な海底データセンターを利用しようとテストを始めている。このデータセンターは海上コンテナのサイズで事前にセットアップされ海底で高効率かつ長期間作動できる。同社はスコットランド沖の海底データセンターを新型コロナウイルスのタンパク質のモデル化に提供している。

同社は以前からプロジェクトに関わっていた。35mの冷たい海底に沈められたデータセンターは、すでに2年前から研究に貢献している。ただし新型コロナウイルスに研究の焦点を移したのは最近だ。これはもちろんパンデミックの治療、感染拡大の防止のために新型コロナウイルスの解明が緊急に必要とされてる事態に対応したものだ。

この水中データセンターは写真のように円筒形で864台のサーバーを収めており、相当の処理能力を備えている。海中に沈めたのは海水による冷却で作動の効率性を確保しようとするためだ。大容量の処理装置は途方もない発熱量があるため冷却システムが欠かせない。ゲーム用の高性能パソコンに精巧な冷却装置が用いられれるのはこのためだ。ましてデータセンターのレベルになれば冷却が極めて重要になるのはいうまでもない。

データセンターを水中に沈めれば自然冷却が実現でき、プロセッサを安定して高速で動作させることが可能になる。ファンや複雑な液冷配管が不要になるだけでなく、冷却に用いられるエネルギーも節約できる。

Natickと名付けられたこの海底データセンターが期待どおりに機能すれば将来のコンピューティングにとって朗報だ。こうした分散型データセンターを需要に応じて海底に沈めることで高効率なオンデマンド分散コンピューティングが可能になるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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