日本は着実に、移民国家となりつつある
一見すると、平和なお祭りそのもの。だが、国家を持てないクルド人の苦悩、イスラム国や政府軍などの戦闘が繰り広げられているシリア内戦、それに伴い欧州への流入が激しくなっている難民問題、日本における移民問題など、そこは国際社会や日本が直面する課題を、改めて認識させられる場にもなっていた。
シリア内戦やクルド人難民というと遠い世界の出来事のようだが、日本にも中東から難民が逃げてきており、首都圏にこうしたコミュニティーが存在している事実は重い。日本は着実に、移民国家となりつつある。これまでワラビスタンやネウロズを知らなかった記者としては、海外で起こっている問題と意外な場所がつながっていることに、大きな刺激を受けた。
こうした祭りへの参加をきっかけに、普通に日本で生活していると意識しにくい国際問題に興味を持つようになる人は少なくないだろう。在日クルド人のためのお祭りではあるが、島国で内向きになりがちな日本社会や日本人にとっても、意義のあるイベントだと思った。
写真を見て興味を持った方々は、来年の春分の日、蕨市民公園でまた開かれるネウロズを見に行くことをお勧めする。
コメント7件
BANDIT
2016年の記事が何でなんで今頃トップになっているのか不思議だったが、こんなことがあったんですね。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6321269
何とも言えない気持ちです。
aya
ほんっとどうでもいいのですが、ワラビスタンだとワラビ人の土地って意味になってしまうのでは…
石田 陽一
クルド人受け入れを安易にしている日本ですが、その中に反日系民族が移住して、本国の様に戦争等他国に持ち込まれるのが心配です。そのあたりを日本が厳密に精査して貰わないと、日本国民として安心して暮らせない。
ヨハン
海外営業副部長代理補佐
様々な民族や文化、価値観が平和に混ざり合う、豊かな社会が日本に生まれれば良いと思う。そして、そう言う人達が、他国に住む同族に、日本で住むことの現実と住み心地の良さを伝えてもらえれば、良いと思う。そうやって、関東大震災の時の朝鮮人虐殺のような
幼稚な悲劇がなくなれば。...続きを読む西洞院
クルド人に限らず、異文化共生は一筋縄ではいかない。急速に外国人は増える見通しだが、日本人が慣れるには時間がかかり、外国人は急速にローカル化する。摩擦や葛藤解決は簡単ではない。
コメント機能はリゾーム登録いただいた日経ビジネス電子版会員の方のみお使いいただけます詳細
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