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伊勢物語『あづさ弓(梓弓)』(昔、男、片田舎に住みけり〜)の品詞分解(助動詞、枕詞など)
著作名: 走るメロス
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「あらたまの年の三年をまちわびてただ今宵こそ新枕すれ」と言ひ出だしたりければ、「あづさ弓ま弓つき弓年を経てわがせしがごとうるはしみせよ」と言ひて、去なむとしければ、

「あらたまの枕詞
格助詞
三年
格助詞
まちわびバ行上二段活用「まちわぶ」の連用形
接続助詞
ただ副詞
今宵
こそ係助詞(係り結び)
新枕
すれ」サ行変格活用「す」の已然形(係り結び)
格助詞
言ひ出だしサ行四段活用「いひいだす」の連用形
たり完了の助動詞「たり」の連用形
けれ過去の助動詞「けり」の已然形
ば、接続助詞
「あづさ弓
ま弓
つき弓
格助詞
ハ行下二段活用「ふ」の連用形
接続助詞
代名詞
格助詞
サ行変格活用「す」の未然形
過去の助動詞「き」の連体形
格助詞
ごと比况の助動詞「ごとし」の語幹
うるはしみせよ」サ行変格活用「うるはしみす」の命令形
格助詞
言ひハ行四段活用「いふ」の連用形
て、接続助詞
去なナ行変格活用「いぬ」の未然形
意志の助動詞「む」の終止形
格助詞
サ行変格活用「す」の連用形
けれ過去の助動詞「けり」の已然形
ば、接続助詞



女、「あづさ弓引けど引かねど昔より心は君によりにしものを」と言ひけれど、男、帰りにけり。

女、
「あづさ弓
引けカ行四段活用「ひく」の已然形
接続助詞
引かカ行四段活用「ひく」の未然形
打消の助動詞「ず」の已然形
接続助詞
より格助詞
係助詞
代名詞
格助詞
よりラ行四段活用「よる」の連用形
完了の助動詞「ぬ」連用形
過去の助動詞「き」の連体形
ものを」終助詞または接続助詞
格助詞
言ひハ行四段活用「いふ」の連用形
けれ過去の助動詞「けり」の已然形
ど、接続助詞
男、
帰りラ行四段活用「かへる」の連用形
完了の助動詞「ぬ」の連用形
けり。過去の助動詞「けり」の終止形



女、いとかなしくて、後に立ちて追ひ行けど、え追ひつかで、清水のある所に伏しにけり。そこなりける岩に、指の血して書きつけける。

女、
いと副詞
かなしくシク活用の形容詞「かなし」の連用形
て、接続助詞
格助詞
立ちタ行四段活用「たつ」の連用形
接続助詞
追ひ行けカ行四段活用「おひゆく」の已然形
ど、接続助詞
副詞
追ひつかカ行四段活用「おひつく」の未然形
で、接続助詞
清水
格助詞
あるラ行変格活用「あり」の連体形
格助詞
伏しサ行四段活用「ふす」の連用形
完了の助動詞「ぬ」の連用形
けり。過去の助動詞「けり」の終止形
そこ代名詞
なり存在の助動詞「なり」の連用形
ける過去の助動詞「けり」の連体形
に、格助詞
格助詞
して格助詞
書きつけカ行下二段活用「かきつく」の連用形
ける。過去の助動詞「けり」の連体形



「あひ思はで離れぬる人をとどめかねわが身は今ぞ消え果てぬめる」と書きて、そこにいたづらになりにけり。

「あひ思はハ行四段活用「あひおもふ」の未然形
接続助詞
離れラ行下二段活用「かる」の連用形
ぬる完了の助動詞「ぬ」の連体形
格助詞
とどめかねナ行下二段活用「とどめかぬ」の連用形
代名詞
格助詞
係助詞
係助詞(係り結び)
消え果てタ行下二段活用「きえはつ」の連用形
完了/強意の助動詞「ぬ」の終止形
める」推定/婉曲の助動詞「めり」連体形
格助詞
書きカ行四段活用「かく」の連用形
て、接続助詞
そこ代名詞
格助詞
いたづらにナリ活用の形容動詞「いたづらなり」の連用形
なりラ行四段活用「なる」の連用形
完了の助動詞「ぬ」の連用形
けり。過去の助動詞「けり」の終止形


【いたづらになる】の意味は?

※現代語訳:『梓弓』わかりやすい現代語訳と文法解説

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