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お祭り夜店の顔だった

更新ちょっと遅れましてすみません。

さてっ
すっかり夏祭り(縁日)・盆踊りの季節ですね。

うまいものあり玩具ありゲームありの
この催し。
子供の頃は数日前から
何をねだって、何を買うかを
連日繰り返しシュミレーション。

夏祭りは
親承認で夜遅くまで目いっぱい楽しめる
数少ない貴重な日でした。

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夜店のお面の各種

夜店の玩具の代表格と言えば
お面ですね(個人的見解
まさにお祭りの顔
と言っていいんじゃないでしょうか。

たぶん夜店で売られていたタイプかな
と思われるものだけ集めて並べ
夜店の雰囲気を出してみました。

ちなみに見分け方として
玩具屋で売っていたお面は透明袋入り
玩具の腕時計やマント、メンコなどとセットになってました。
ヘッダー(厚紙台紙綴)には版権証紙も有でした。

夜店で売られていたものは
袋入でなくて商品は裸のまま
版権許諾されたものはなく
いわゆるパチ物がほとんど。

本物のイメージとだいぶ違っちゃってる(意識的に?)
のも結構あるので
ソノシートの原作(本物)と合わせてみてみましょう。

なぜわざわざ一緒にしてみるのか
と言うと、あれです。
ものまね番組で後から本物の人物が登場して一緒に歌うと
似てる似てないで大盛り上がりになる
そのノリです。

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忍者部隊月光  原作:吉田竜夫 制作:ソノレード㈱ 国際放映㈱ フジTV制作 

大好きでした月光!
忍者部隊月光ごっこは
ごっこ遊びの定番で
名月、月輪、新月、三日月を従えて
誰が月光役をやるかで最後までもめたものです。

TVドラマの実写版と少年キング連載の漫画版があり
どちらも夢中で観てました。

当時のお面の値段ですが
意外と高く100円位いはしていたと記憶してます。
(地域によって差があったと思いますが)
ソノシートの定価が280円位
版権物のお面セットでも120円位だった
それと比較しても割高でしたよね。

2013_0730_164132-DSC01316.jpg
鉄人28号 原作:横山光輝 制作:朝日ソノプレス社 朝日新聞社 

天狗のお面かと思っていた人も
いたかもしれませんが
あの鉄人です。
ちょっと原作から離れた感がありますが
このトンガリ鼻は鉄人以外にはいないでしょう

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8マン 原作:平井和正 構成:桑田次郎 制作:日本ビクター㈱ ビクター出版㈱

う~ん
だいぶ太ってしまったな8マン。
スマートなイメージがあったのに桃太郎のようです。
丸美屋(番組提供)の「のりたま」がうまくて
ごはんを食べすぎたのでしょうか。

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オバケのQ太郎 原作:藤子不二雄 制作:小学館 日本コロンビア㈱

この頃のお面は
セルロイ製で着色は手塗り。
3本の毛はチョチョっと筆書きです。

当時の盆踊りでは
この「オバQ音頭」
どこの会場でも繰り返し流されていた
誰もが知ってる大ヒット曲でした。

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狼少年ケン 企画制作:東映動画 朝日ソノラマ  制作:朝日新聞社 朝日ソノプレス社

誰かな?と一瞬思うけど
額に狼が描かれているので
ケンでしかないでしょうの判断。

でもだいぶ日焼け?も落ち着いていて色白に。
室内で過ごすことが多くなった残念な野生児に
なってしまったようです。

えーっと
5つ終わりましたが
最初にアップした24個全部やるとなると
夜が明けてしまいそうですので
この辺で。
(残りは別の機会があれば)


お面に続いて
印象深かったものが
射的で(これも個人の印象)
さすがに射的用ライフルは持ってませんが
標的(景品)に使われたであろう
駄玩具を紹介しましょう。

2013_0730_171626-DSC01322.jpg
射的の標的各種

鉄人風のソフビ貯金箱や
小箱に入った怪獣など。

今ではすっかり見かけなくなった
アセチレン灯の光に照らされて
パチ物だけどカッコよく見えたんですねこれが。

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鉄人風人形

鉄人?よく見ると
チャームポイントのトンガリ鼻
ではなくペチャっとした控えめ鼻でした。

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射的の標的各種

サザエさん一家?やアトムやバカボンのパパらしき
人形たち。もちろん無版権。
射的だけでなく水槽に入れられて人形すくい用にも
使われたようです。

2013_0730_202408-DSC01340.jpg
射的の標的各種

フィギュア以外にも
メーカー名表記のないミニプラモデル(零戦)や
トランプ、怪獣カード、のりもの絵合わせなど
箱物もラインナップしてました。


夜店には
ちょっと怪しい玩具も売っていました。
一般メーカーや問屋の不良在庫を引いてきたものなら
品質的にはまだいいのですが
明らかに粗雑な企画製造のものも混在していました。

実際に夜店で販売していたものかどうかですが
私の記憶の範囲でイメージし商品を集めてみました。

男の子向きから

2013_0730_173226-DSC01327.jpg
夜店販売の駄玩具各種

あくまでもイメージです。
とにかくへッダーに「おみやげ」と入ったものや
お菓子付きなんかが主力商品だったような気がします。

女の子向きでは

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2013_0730_175032-DSC01336.jpg
夜店販売の駄玩具各種

特徴としては
メーカー名が表記されていないことも。
余った部材を消化するために
製造したものでしょうか。
(カステラの切り落としを工場直販で販売するのと同じ?)

箱絵デザインなども
今一つ手が抜かれているような気が。

着せ替え人形の箱絵の女の子の表情が
なぜだか気にかかったので
最後にアップ。

       2013_0730_174231-DSC01332.jpg
       駄玩具箱絵の一部拡大

とっても雑なタッチですが
なんとも微妙な構図と憂いを帯びた表情でしょうか。
小指の出し方も何と中途半端な。
彼女の不思議な魅力に次第に引き込まれていきます。       
もし夜店ミスコンがあれば
彼女をミス夜店駄玩具の最有力候補としておきましょう。

イーグルは舞い降りた

アームストロング船長が
地球に向けて発信した言葉。

44年前の1969年7月21日は
アポロ11号のイーグル(着陸船)が
人類初の月着陸に成功した日。

月面に人類最初の第一歩の足跡を残しました。

ですので今日は
アポロ11号に関するもの
集めてみました。

当時アポロブームで
かなり盛り上がってましたよ。

まず最初は
駄菓子屋の引きくじを

2013_0721_084626-DSC01253.jpg
アポロ(立体カード当てくじ)      (メーカー不明)

縦約70cm、横約40cmの大きな台紙上部に
当たり(1等)の鮮やかな立体カードが
6枚付いています。

今だったら3Dカードとでも言うのでしょううか。
板状のシートですが
奥行きがあるように見えるあれです。

角度によって図柄が変わるチェンジカードではなく
リアルに立体感を追求したホログラム仕様。
間に指が入るんじゃないかと思うぐらいな出来栄え。
なので続けて拡大で見てみましょう。

2013_0721_084834-DSC01255.jpg
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どーですか
残念ながらPC上の画面だと立体感は半減ですが
実際この時代にこのクオリティは驚きです

この商品のメーカーは分かりませんが
カードの裏にはワンダービューKKの印字があります。
カード自体は専門の技術を持った企業の物で
駄玩具メーカーが仕入れてセットしたと思われます。

カード図柄はCGで
宇宙ステーションと
サターン号が直接月着陸している2枚は空想ですが
それ以外は事実に基づいて画かれているようです。
幅15cmの迫力あるこの当たりカードは
ぜひとも手に入れたい射幸心あおりまくり
だったことでしょう。

2013_0721_085608-DSC01260.jpg
(2等?のバッジ)

台紙の下のほうには
2等ではないかと思われる小さなバッジが20個付。
プロ野球選手と球団マークが見る角度によって切り替わる
チェンジシートが使われています。
裏面はカバーのないちょっと危険なピンが付いてます。

2013_0721_090409-DSC01263.jpg
(はずれの立体ミニカード)

台紙の一番下には
幅4cm程度のはずれのミニカードが74枚付。
1等と同じホログラム系の立体カードですが
図柄がなぜか
リカちゃんと怪獣の2柄のみ。
う~んっアポロのくじを引くのは
ほとんどが男の子のような気もするんですが
もし
はずれてリカちゃんしか残ってなかったら
大きなショックだったでしょう。
(リカちゃんカードは37枚付)

合計すると
100本付のくじ引きだったんですね。


続いては

2013_0726_080342-DSC01301.jpg
スーパートイ         シマデン

人類初の月面着陸は
歴史的偉業と評されアメリカのみならず
世界各国で記念の切手やメダルが発行されました。

駄玩具の世界でも
そのブームにちゃっかり便乗した
メダルがありました。

2013_0721_091439-DSC01270.jpg
(メダル表面の拡大)

英雄となった
アームストロング
コリンズ
オルドリン
の3人の宇宙飛行士が
レリーフ状にデザインされてます。

金と銀の2種がありますが
プラベースに粗雑なメッキを被せたもので
しばらく使っていると
メッキがはがれてきてしまう
残念なクオリティでした。

2013_0721_091243-DSC01269.jpg
(メダル裏面の拡大)

裏面は着陸船イーグルと
記念すべき日付の刻印が。


アポロブームは
駄玩具だけでなく
身の回りに関連商品をたくさん生み出しました。

次は文具を

2013_0721_091903-DSC01271.jpg
アポロパス      ぺんてる㈱

27色のクレヨンセット。
金・銀が入ったタイプはテンションあがりました。
当時は文具の中ではクレヨンって結構高級品のイメージがあって
これも多分200円~250円ぐらいではないかと。

続いては

2013_0721_091939-DSC01272.jpg
(鉛筆各種)        コーリン鉛筆㈱

コーリンは一度倒産してしまいましたが
現在、コーリン色鉛筆㈱として復活しているようです。
昭和を連想するあの独特な顔マークが復活して
うれしい限りです。

2013_0721_092257-DSC01273.jpg
(鉛筆拡大)

鉛筆1本1本に
図柄が印刷されているのは
当時としてはスタンダード仕様。
難しい勉強の最中に
図柄にチラッと眼をやり
チョコッと気分転換出来ました。

2013_0721_092543-DSC01276.jpg
(鉛筆各種=箱裏面)        

裏面も迫力あるイラストが
と思ってよく見てみると
作画は表も裏も
なんと小松崎茂先生のようです。

こんな価値ある鉛筆を
当時は何気なく使ってたんですね。


お次は
文具系教材を

       2013_0721_093349-DSC01279.jpg
       宇宙時代の地球儀ルナー6号外箱   中日教図㈱

段ボールの箱には2500円の値札が付いてました。       

2013_0721_093613-DSC01280.jpg
宇宙時代の地球儀ルナー6号   

1969年7月21日 人類、月に立つ!
の大きなラベルが付いています。
教材らしく
ラベル裏にはアポロ11号に関する
クイズが載っていて
地球儀を見ながら学習ができるように設定されています。

2013_0721_093844-DSC01281.jpg
(台座の拡大)

台座が月球儀(半球)を兼ねている
という効率的な構造に。

写真まんなか辺りが
月着陸船イーグルが舞い降りた
「静かの海」です。


アポロブームは
切手収集の世界にも

2013_0721_092944-DSC01277.jpg
趣味の切手NO3 他 アポロ関連切手

当時
集めてないと仲間外れになる程
切手収集は王道の趣味でした。

記念切手発売日の朝は
毎回、どこの郵便局の前にも
長い行列ができていたぐらいです。

もちろん外国切手も宇宙ものなどは
日本切手ではあまり無いジャンルだったので
特に人気があったような気がします。

2013_0721_093026-DSC01278.jpg
(趣味の切手NO3の中身)

今でも覚えていますが
この「趣味の郵便切手」NO3
小学生だった私に
普段厳しかった父親が珍しく
お土産に買ってきてくれたものです。

このシリーズは文具店や駅の売店で売られていて
280円と当時の金額としてはかなり高く
自分ではなかなか買えない部類でした。

何か口止め料的なお土産かと疑いつつ
別段父親の秘密など思いあたらないまま
40年以上過ぎています。


アポロブームは
こんなアイテムまで

2013_0721_145938-DSC01294.jpg
アポロLM       岡本理研ゴム㈱


今では確かカタカナの社名になっていると思いますが
当時は子供用のゴム底のシューズも製造していました。
(大人になってからも別のアイテムでお世話になりましたが)

「アポロ」と題したブランドで鉄腕アトムや宇宙エースなど
人気アニメのシューズも多数手がけていました。

アポロブランドをやってる手前
アポロ11号は他社には絶対に
取られたくなかったことでしょう。

2013_0721_150040-DSC01295.jpg
アポロLM    サイズ:14cm

中を出してみました。
昔はこのスタイルが基本で
甲うえのベロ部分にアニメキャラなどの
図柄が印刷されているパターン。

シューズというよりズックと呼んでいましたかね。

こんなものまで集めているのか
との声が聞こえてきそうですが
箱フェチですので
箱絵に魅せられると
中身は何であろうと集めてしまう
病気だと思います。重症みたいです。

2013_0721_095458-DSC01292.jpg
よいこの宇宙すごろく    (メーカー不明)

今日は写実的な図柄が多かったけど
最後にこれぞ駄菓子屋象徴的雰囲気の双六を。

アポロ物を撮影しようと品出ししてたら
偶然にも棚上から落ちてきたのがこれで
「ボクも撮影してくれ」
と言っているような気がして
(棚に上げるのもめんどくさかったし)
アポロブームより前のものですが
アップしてみました。

い~いですよね劇画とも漫画ともいえないけど
著名なキャラなども少しインスパイアしていて
配色は思いっきり派手で見栄えがして。
食べ物でいったら
色鮮やかな五目まぜご飯に
紅生姜たっぷり添え
と言ったところでしょうか。

2013_0726_080718-DSC01303.jpg
よいこの宇宙すごろく  (一部拡大)

この双六では
月にはロケット基地が。
ここまで進出すれば
地球でも宇宙ブームが起きているでしょう。

宇宙ブームは周期的にやってきますが
次は何がきっかけで起こりますか
楽しみですね。

ポンポンポンと軽快に

7月15日は海の日
でもって
明日16日が国土交通デー
(日本の国土交通行政の意義を広く
国民に周知することを目的とした記念日)

なので
と交通をキーワードとして
海の乗り物に関するもの集めてみました。

海の日の意義は
「国民に広く海洋についての理解と関心を深める行事を実施する」

祝日に関する法律に記述されているようですが
(毎年開催される海フェスタなんかがそれですね)

今日のブログは
かなり狭い範囲ではありますが
海フェス気取りでやってみたいと思う次第です。
(駄玩具ひとり海フェス開催?さかなクンとか呼べればフェスらしくなるんですが
実現不可です)

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科学クラブ 第2巻第10号 特集:ふね  ㈱東雲堂  昭和32年7月発行 より
表紙:絵宮田武彦

いきなり科学ブックですが
やはり7月号は「ふね」を特集に持ってきてますね。
表紙は運輸省航海訓練所の練習船海王丸です。
本の中身は後ほど・・・


では最初の駄玩具
ポンポン船2種を

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ポンポン丸とポップポップボート    

手前の袋入りは
日本製だけど説明書きが英文なので輸出用ではないかと。
トレードマークがありますが古い資料の一覧表にないので
メーカーがわかりません。
1957の年号がボートに付いているのでその頃の製造でしょうか。

箱入りのポンポン丸はヒシモ産業製。

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ポンポン丸(奥)とポップポップボート(手前)本体    

ポンポン船は
ろうそくの熱とその熱で蒸気化した水の勢いが
動力になって走る船です。

それぞれ小さなろうそくが付属していて
写真下に写ってますが
ブリキのホルダーに取り付け
船の後部穴から差し込みます。

2013_0714_105129-DSC01215.jpg
ポンポン丸後部の拡大

この奥に小さなタンクがあって
その中の水がろうそくの火で暖められて膨張し
繋がっている2本のパイプから水が押し出され推進。
水が出るとタンク内の気圧が下がり再び水を吸い込む
入った水はまた熱せられ・・・の繰り返しの原理だったと思います。
(水が吸い込まれる時はゆっくりなので船は逆走しない)

忘れがちなのはまず最初に
パイプとタンクに水を入れておくことで
付属のストローを使って入れます。
ポンポン丸の少年のイラストがこの説明を記していて
忘れんなよと言わんばかりの箱絵表に大きく画かれています。

ポンポンポンとリズミカルな音がするので
その名がついたようですが
私の記憶では
チッチッチッみたいな音だったような気がします。
(私が名付け親なら「舌打ち船」にしたかな?)


船系の駄玩具の動力は
色々なパターンがありまして
このろうそく熱ポンポン式以外にも
ゼンマイ式
ゴム動力式
しょうのう式
などがありました。

順番に見ていきましょうか。

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ピカピカシルバー 快速艇  ㈱東京プレイシング商会

幅約23cmの箱に迫力ある快速艇が画かれてます。
比較的新しく1980年代以降のものでしょうか。
メーカーのトープレは船以外にも電車や戦車、飛行機など
ゼンマイ系の玩具を数多く開発していました。

2013_0714_135423-DSC01243.jpg
ピカピカシルバー 快速艇  ㈱東京プレイシング商会

その名の通り
ピッカピカですが
素材は金属ではなくPS(プラ)にメッキをしたもので
とても軽量です。
上部に大きな固定式のゼンマイネジが付いています。

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ピカピカシルバー 快速艇  (スクリュー拡大)

ネジを巻いてみると
今でも勢いよく音を立ててスクリューが回転!


続いてはゴム動力式

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グランドトイズ      (メーカー不明 折り鶴のマーク有)

昭和30年代だと思いますが
メーカーがわかりません。
潜水艦の簡易プラモデルが数種
吊り下げられています。

2013_0714_122839-DSC01224.jpg
(1種を開封)

金型の精度もよろしくないようで
バリだらけ。
今では不合格品の範囲でしょうが
この程度だったら
当時の駄菓子屋系プラモでは標準的レベルでしょう。

ここで今日最初にアップした
科学クラブを
もちろん潜水艦も載っていました。

2013_0714_123138-DSC01225.jpg
科学クラブ 第2巻第10号 特集:ふね  ㈱東雲堂  昭和32年7月発行 より
挿絵:中島章作

原子力潜水艦ノーチラス号(米)が紹介されています。
同艦は1955年に完成していますが
原子力船の開発は思いのほか昔であることに驚きです。

中はどうなっているんだろう
と子供の好奇心に応えるかのごとく
当時の雑誌には
内部構造図(断面図)がよく採用されていて
もちろんノーチラス号も。

この号は特に内部構造図だらけで
掲載の船のほとんどに併載しています。
いくつか見てみましょう。

(尚、それぞれの挿絵の作画者は特定できませんが
巻末に作画:伊久留朱明・井上たけし・小出剛郎・沢田弘・
他の連名表示があります)

2013_0714_123848-DSC01228.jpg
科学クラブ 第2巻第10号 特集:ふね  ㈱東雲堂  昭和32年7月発行 より
捕鯨母船の内部

船底のほとんどを占めるオイルタンクは
をしぼった鯨油を貯めるもの。
なんでこんな大量の鯨油をと思うかもしれませんが
昔は肉を食用としていたこと以上に
鯨油が重要な原料として扱われ
その用途は

灯火用燃料、せっけん原料、工業用潤滑油、ろうそく原料
農業資材(害虫駆除)、火薬原料、マーガリンなど食品原料など
なくてはならないものでした。

この母船で
たった1昼夜でも500トンの鯨油ができたそうです。

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科学クラブ 第2巻第10号 特集:ふね  ㈱東雲堂  昭和32年7月発行 より
客船のなかのしくみ

大阪商船の南アメリカ航路移民船
「ぶらじる丸」の内部です。
1970年代まで行われた
ブラジル移民政策が浮かび上がり
歴史上の複雑な背景を連想してしまいます。

この船は1000人近くの乗船が可能で
日本と南アメリカの間を約2カ月かけて
つないでいたようです。

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科学クラブ 第2巻第10号 特集:ふね  ㈱東雲堂  昭和32年7月発行 より
船を安全にみちびく灯台

灯台まで縦割りの断面図に。
灯台は照明で位置を知らせるだけでなく
ラジオビーコン(挿絵右のアンテナ設備)で
船との電波通信で正確な位置情報を知らせる役割も
と解説してます。

小学生向といっても科学クラブは
大人になった今でも充分お勉強になる学習誌です。


さっ
また駄玩具にもどりましょう。
ポンポン式、ゼンマイ式、ゴム動力式に続いて
しょうのう式ですが
この駄玩具は残念ながらありません。
ので
ここも困った時の科学クラブで
こちらを

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科学クラブ 第3巻第4号 特集:作り方と実験  ㈱東雲堂  昭和33年1月発行 より
走るしょうのう船  監修:宇井芳雄

自宅にある樟脳(防虫剤)があれば
自作の船のうしろにそのカケラを付けるだけ。
簡単にできたので
玩具として買うというより
自分で工夫して遊べるものでした。

揮発性の高い樟脳の油が水面に溶けて
船後方の水の表面張力が弱まることで
船前方の表面張力だけが作用して前に進む。
理科の勉強にもなりました。


最後に定番もの
双六を

2013_0714_125448-DSC01239.jpg
ゲーム海底都市     トミタヤ

すみません!
少し辛いでしょうが
顔を横向きにしてみて下さい。

箱の幅が40cm以上あって
レイアウトに入りきれず横向きに。

トミタヤの玩具は以前
電車かばん(切符やパンチ等がセットになったやつ)
で紹介しましたが
箱絵の派手さはこのメーカーの特徴ですかね。

2013_0714_125111-DSC01236.jpg
ゲーム海底都市 双六盤

中には大きな双六盤が三つ折りで入ってます。
人気アニメの海底少年マリンを意識した設定に見えますが
ギリギリセーフでしょうか。
結構迫力ある図柄なので
ゲームを忘れて見入ってしまいそう。

       2013_0714_124747-DSC01233.jpg
       ゲーム海底都市 付属品 

コマや指示カード、ルーレット等
付属品もそれなりに揃ってます。

2013_0714_125319-DSC01238.jpg
ゲーム海底都市 ルーレット盤

なぜこの組み合わせになったのか
謎ですが
海底都市双六の裏面はルーレット遊びに。

箱絵にもありますが
ルーレット遊びがあれば
女の子需要も取り込めるとの計算?     

箱絵を見ていると
なんだか巨大イカなんかが暴れている深海の海底都市で
のんびりと子供達がルーレット遊びをしているようにも見えます。


年に一度の素敵な出会い

結婚仲介サイトを検索していて
このサイトにヒットしてしまった人
すみません。まぎらわしいテーマでして。
これ駄玩具のブログです。

今日は7月7日七夕
2013_0707_165908-DSC01202.jpg

織姫と彦星の出会いの日
昭和30~40年代の
七夕飾り系の駄玩具をアップします。
(昨年もやりましたがもちろん違うものを)

2013_0707_161808-DSC01192.jpg
七夕まつり    (メーカー不明)

表面が金紙や銀紙でできたお飾り。

同じものがそれぞれ20枚ぐらい重なってます。
箱単位で売っていたのか
バラで売っていたのか
わかりません。

牛に乗っているのは牛飼いだった彦星
となると織姫のバージョンもあったのではないかと。

続いては

       2013_0707_161927-DSC01193.jpg
       七夕フルーツでんぐり 10円売         天田印刷加工㈱

当時は高級品で
病気の時など特別な時でないと食べられなかった
バナナやパインなどフルーツが
デ~ンと箱絵のメインに。

それにしても
このカラフルさ
七夕飾りの特徴でもあります。

2013_0707_162002-DSC01194.jpg
(七夕フルーツでんぐりの箱の中)

ナスや人参、カブなどお野菜があるのは
七夕が本来お盆行事の一環から由来しているため
かもしれません。

       2013_0707_163022-DSC01196.jpg
       (でんぐり使用例)

何個か広げてみました。
表紙を反転させると見事なお飾りに。

箱の底から誰かが覗いている気がして
よくみてみると

2013_0707_163205-DSC01197.jpg
(箱の底拡大)

織姫様でしょうか。
気立ての良いお嬢様風ではなく
ドラマで言えば
小沢真珠的な
意地悪役系に見えるんですけど。
私なんぞ「このブタ野郎!」とか言われそうです。(見た目でっ)

続いては

2013_0707_163733-DSC01199.jpg
七夕セット    (京都扇印 扇子に松のマーク)

価格がスタンプされていたのですが
経年で消えかかっていて
おそらく150円だった?

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(七夕セットの中身)

結構たくさん入ってまして
カラー短冊、ゼザイン短冊、セロファン、星型類、でんぐりなど
これだったら150円でも納得でしょう。

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(でんぐり使用例)

でんぐり広げてみると
優しそうな織姫様で安心しました。

この七夕セットに使われいていた台紙が
冒頭にアップした織姫と彦星のツーショットイラストです。

さっ
今日も資料を
と言っても
今日は科学クラブではなくて
たまには違う雑誌を。

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       希望の友   昭和40年7月号   潮出版社

表紙は
背景にでんぐり等のお飾りで7月の七夕をイメージ。
天体望遠鏡で
織姫星(こと座の「ベガ」)と彦星(わし座の「アルタイル」)の二つを
探しているところでしょうか。

「希望の友」は知らない人も多いと思いますが
漫画や読み物、文化・学習記事等総合的に編集された
小学生向けの文化情報誌でした。

後に横山光輝先生の「水滸伝」や超大作「三国志」の連載で有名に
また、手塚治虫先生「ブッダ」など名作もこの雑誌から続々誕生。
石森章太郎先生や水木しげる先生など人気作家も頻繁に登用していて
漫画マニアにとっては見逃せない雑誌のひとつと言えました。

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希望の友   昭和40年7月号   もくじ

目次まで短冊になっていて
七夕気分を盛り上げています。

目次で気になる項目が
カラー図解「人類が作った新しい星」
と題し
七夕に関連して最新の人工衛星を
星繋がりということでしょうか特集記事に。
ちょっと話が飛躍ししすぎと思いますが。
(七夕そのものの記事は特に無し)

その綴じ込みピンナップ
見栄えが素晴らしかったので
最後にアップしてみました。

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希望の友   昭和40年7月号   潮出版社
「人類の作った新しい星」人工衛星のいろいろ  絵:長岡秀三

解説によると
当時すでに人工衛星の数は
アメリカだけでも100を超えていると記述。
図解を見ても
人工衛星が大渋滞しているようにも見えてきます。

短冊には個々人いろんな願いを込めていたけど
人工衛星には人類の発展と希望が込められていた
そんな時代だったのでしょう。

首のうしろをトントンしながら

7月1日は
「童謡・童話の日」でして
これに関する絵本やかるたはたくさんあるので
今日のテーマは決まり
と思っていたんです

ここのところ
かるた類を結構アップしていたので
皆さんも食傷気味ではないかと
急に不安に

なので直前に急きょテーマ替えして
これです!(なにせムシっと暑いので

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こどものアイスクリームやさん   ㈱増田屋コーポレーション

何か他に記念日などないか調べていたら
7月3日が「ソフトクリームの日」
昭和26年に明治神宮外苑で行われた米軍主催のアメリカ独立記念日で
初めて一般の日本人にソフトクリームが販売されたとのこと。
ソフトクリームなんて戦前からあったような印象ですが
意外と新しいんですねぇ。

この玩具は
社会科玩具シリーズ 通称「ごっこ遊び」と呼ばれ
他にはレストラン、スーパーマーケット、果物屋さん
パーマ屋さんなど1956年より30種以上販売された
超人気シリーズです。
以前
「クスリやさん」と「海外旅行ごっこ」は
すでに紹介しました。

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こどものアイスクリームやさん  (箱の中)

当時は
本物に限りなく近いデザインで商品化されてましたが
今では企業間でタイアップしない限り
無理でしょう。

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こどものアイスクリームやさん  (一部拡大)

当時はまだ貧しくて
ソフトクリームは御馳走の類だったような
ガッついて食べて
首のうしろが痛くなり
トントンしながらも
めげずにほおばっていた気がします。

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       こどものアイスクリームやさん  (一部拡大)

冷凍ショーケースにもたくさんのアイスが。

駄菓子屋さんの冷凍ケースを開けて
アイスを選ぶフリして顔を突っ込ように涼み
店のおばちゃんに見破られ
よく怒られました。

え~つづいて
1週間後の7月7日なんですが
これが1970年にファミレス(すかいらーく)1号店がオープンしていたんです。
大学時代は、深夜のたまり場としてお世話になりました。

ですので
ごっこシリーズのレストラン系もアップ。

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食堂ごっこ     ㈱増田屋コーポレーション

玩具のほうは
まぁファミレスと言うより
百貨店の大食堂のイメージですが
(アイスクリームやさんと同じ箱にあったのでついでにアップ。
ファミレス情報は後付けです

でーんと構えた
大型の食品サンプルケースがいいですね。

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食堂ごっこ     (箱の中)

これ小学校の頃実際に遊んだ記憶が。
お友達の女の子が持っていて
おままごとに付き合わされ
料理をふざけて口の中に入れたら
本気で泣かれて
二度と誘われずの思い出。

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食堂ごっこ     (一部拡大)

今見ても
口に入れたくなる艶っぽさ。
今の食玩はさらにリアルになってるけど
これはこれでいい味わいが感じられます。


もうひとつレストラン系を

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おこさま食堂     ㈱増田屋コーポレーション

STマークが付いていないので
1970年以前のものです。

人気商品だったので
その後何回か箱絵をリニューアルし
再版されています。

それがこちら

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おこさま食堂/おこさま食堂ごっこ   ㈱増田屋コーポレーション

共にSTマークあるので
1971年以降のもの。

手前の箱が
最後に販売されたものです。

箱絵のタッチで若干の時代の流れを
感じ取ることができます。

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おこさま食堂     (箱の中)

初期のタイプの中身。
セット内容は3箱ともほぼ一緒で
一部色変えしている程度です。

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       おこさま食堂     (一部拡大)

ここにも人気のソフトクリームが。
お子様ランチ(またはオムライス)とソフトクリームのセットが
私にとって当時最高のフルコースでした。


ちょっと珍品と言えるでしょうか
最後に中華系を。

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こどもの中華大飯店     ㈱増田屋コーポレーション

ベティちゃんとキューピーちゃんを
足して2で割ったようなキャラの箱絵は
1970年代前半によく見られたタイプ。

中華レストランまで商品化とは
人気あったんですねこのシリーズ。

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こどもの中華大飯店     (箱の中一部拡大)

レストランのはずですが
何故か即席めんがラインナップ。お土産用?ですか。

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こどもの中華大飯店     (箱の中)

点心類やチャーハン
そして即席めん
折詰のしゅうまい、天津甘栗まで

これだけあればリアル中華レストランごっこが楽しめます。

子供の頃は
これらの食品サンプルが全部本物だったら
いいのになぁと思ってましたが
今では全く逆転!
この玩具の方が本物の食べ物の何十倍もの価値に?

現在、ビンテージ系玩具ショップでは
このシリーズ1箱数万円で売られている人気のようですから。



夢の21世紀になったけど:その2

先週の続きです。
21世紀になってしばらく経ちましたけど
高周波動力の宙を浮いて走る自動車
実用化にはまだまだ時間がかかりそうですね。

きょうは飛行機系から

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スペースシャトル     ㈱ネモト     

商品名がスペースシャトル
本物は1981年初飛行なので
結構新しい玩具かなと思ってました。

調べてみると計画は思いのほか古く
開発は1960年代の後半からスタート
1970年代からNASAの有人宇宙飛行計画へと
具体化していったようです。

この玩具のスタイルからして
実際のシャトルとは似ても似つかないので
1970年代の計画段階に
想像で作られたものかもしれませんね。

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(スペースシャトル上面から)

底にタイヤが付いていて
ゆっくり前に押して進めると
上部のプロペラが回りだします。

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(プロペラ回転最大)

マックスで回転させると
ストライプ柄の円盤のように見えます。

今日も科学クラブ見てみましょう。

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       「科学クラブ」臨時特別号より ㈱東雲堂 昭和34年12月発行 
        特集:わたしたちの21世紀       挿絵:伊久留朱明 他

垂直上昇機(空中タクシー)が画かれています。
このタイプはほかの雑誌などにも多数出ていて印象深く
自分が40歳(21世紀)になったら乗れるかな
と夢見ていましたが・・・
もう53歳になってしまいました。

丸ビルもその名の通り
丸い球体になっています。

続いては駄菓子屋玩具を

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スペシャルトイ サンダージェット    S・Pマーク

簡易組み立てプラモです。
ひとつ作ってみました

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サンダージェットの完成品

未来を思わせるフォルムですが
繫ぎ目にリベット(鋲)が打たれているところは
なんだか昭和的

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サンダージェット系の駄玩具プラモ

簡易組み立てプラモタイプ
他にもたくさん企画されていました。

円盤系や
ウルトラホークやキャプテンスカーレットを連想させる
人気の特撮メカ系などなど
当時10円~20円程度で買えたと思います。

       
再び科学クラブを。

宙に浮く自動車はまだ先のことだけど
余裕で実現しているものもありました。
       
       2013_0616_182636-DSC01121.jpg
       「科学クラブ」臨時特別号より ㈱東雲堂 昭和34年12月発行 
        特集:わたしたちの21世紀  監修:金子務 他

「家庭と社会を結ぶ便利な通信と報道」
と題して一般家庭の様子が画かれています。

ブラウン管を薄くした大型壁掛けテレビの登場
イラストのものより進化した薄型の液晶テレビ
もうどこの家庭にも有。

テレビ電話の登場
今はスカイプとパソコンのウェブカメラを使って
簡単にテレビ電話ができるように。

電子印刷機と電送新聞の登場
ファックスはとっくに普及し
新聞も印刷物でなくスマホやパソコンで
手軽に見る時代になりました。

ただ
埃を吸う床
も登場していてこれはまだですが
ルンバなどの
お掃除ロポットで充分でしょうか。


最後にちょっと気になったこれを・・・

       2013_0616_182738-DSC01122.jpg
       「科学クラブ」臨時特別号より ㈱東雲堂 昭和34年12月発行 
        特集:わたしたちの21世紀  監修:金子務 他

原子力直接発電所の解説がありました。

核分裂の熱で水を沸騰させ
その蒸気でタービンを回して発電する事は
昔のことで・・・

とあり
現在でもまだこの昔のタイプが主流のようですが

未来は
燃料棒の熱によって
反応した液体セシウムから出る電子の流れと反対方向に
電気を発する。
それを変電設備を通して地下ケーブルで各地に送電される。


と効率のよい直接発電で小型化した原子炉を解説しています。

今後核開発技術は進んでも
安全性はそれ以上に発展してほしいものですね。





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