のびのびのだまんがぶろぐ

第一に、そもそもあまり聞きなれない
この「エスト」という言葉。

「エスト」がどういう意味なのか、
何を指すのかについては諸説ありますが、
個人的には
エスペラント語の「esto」
ではないかと思っています。
日本語で言うと
「存在」という意味だそうです。
…って昔、某音楽グループが言ってました。


つまり、
「エスト」とは「存在する力」のこと。
「エスト瓶」はその「存在する力」を
溜めることのできる瓶
というわけですね。

この「存在する力（エスト）」は
「魂（ソウル）」とは
似て非なるものだと思われ、
生物の内面や「精神」を構成する
ものが「ソウル」だとすれば、
生物の外面や「肉体」を
構成するものが「エスト」とすると
わかりやすいかもしれません。

「エスト」は「ソウル」と同様に、
ダクソの世界における
全ての生物が持っているものと
思われます。
（強さや大きさはそれぞれ異なります）


では、
この「存在する力」が失われると
一体どうなってしまうのかというと、
文字通り、
この世に存在することが
できなくなります。

具体的に言うと、
肉体を維持することができず、
消滅してしまうのです。


ダクソの世界では、
生命力の尽きた者が
霧のように拡散して消えてしまう
ことがよくありますが、これは
「存在する力」をなくしたことによるもの。
いわば、燃料切れならぬ
「エスト切れ」が原因だと思われます。
「存在の消失」については、
ウーラシールの魔術「見えない体」でも
触れられていますね。

不死人は基本的に枯れているため、
ちょっと攻撃されたくらいでは
出血することはないものの、
（切れ味の鋭い斬撃は除く）
傷を負うことでエストが体外に漏れ出てゆき、
最後にはエストが尽きてしまうことで死に至る
のではないかと。
高所からの落下などで肉体が耐えきれないほどの
ダメージを受けた場合も同様です。


また、本来なら肉体を失った時点で
その者の命は終了となるはずなのですが、
「不死者」と呼ばれる者たちはそうではありません。

不死者は「ダークソウル」の力により
肉体が失われても
「篝火」から再び肉体を生成し、
蘇ることができるのです。


ただ、いくら不死者といえど、
何度も死亡と復活を繰り返していると
亡者になってしまい、
体より先に心が壊れてしまいます。

やがて亡者にすらなれないほど
完全に心が折れてしまうと、
その者は篝火から離れられなくなり、
死ぬことも蘇ることもできず
永遠に焼かれ続けることに…。

ダクソにおける篝火は
不死者たちの骨を薪として燃えており、
（帰還の骨片参照）
不死者が篝火に惹かれるのは
火の中にかつての同胞を見たから
なのかもしれませんね。


…と、少し話がそれましたが、
ここでまた「エスト」に話が戻ってきます。

篝火で永遠に燃え続ける不死者の肉体からは
エストが気化して空中に放出される
ことになると思うのですが、
その気化したエストを
溜めこむことができるのがエスト瓶
なのだと僕は解釈しています。

サバイバル技術などで
雨水や海水を火にかけて蒸留し、
小瓶に綺麗な水（飲料水）を溜める
というものがありますが、同様に
不死者の肉体を火にかけて蒸留し、
小瓶にエストを溜めるわけです。

瓶の中に溜まった綺麗なエストは
体内に取り入れることで
他の不死者の糧となり、
その者の命を支えます。

この
不死によって不死を生かす
という概念こそが、
エスト瓶が「不死の宝」と呼ばれる
所以なのではないでしょうか。


もしこの解釈が正しければ
不死者たちは
「死体から生じた液体（エスト）を飲んでいる」
ということになり、気分的には
相当気持ち悪いものになるのですが、
ダクソ2のテキストにおいて
「糞団子」を持ち歩くことの
心理的な抵抗感について
「だが、開き直れば案外平気なものだ」
とあるので、
まあそういうものなのかもしれませんね。
実際、気持ち悪いとか言ってられない世界ですし…。


ダクソを普通にプレイしていて
「なんで篝火に触れると、
エスト瓶が回復するんだろう？」
という素朴な疑問を持った方も多いかと思いますが、
作中でその理由が語られなかったのは、
裏では、これらの後ろめたい仕組みが
あったからなのかもしれません…。


☆オマケ☆


ご存知の方も多いかと思われますが、
エスト瓶は残りの容量（使用回数）によって
グラフィックが変化します。

画像を見てもわかる通り、
エスト瓶自体の色は緑色であり、
オレンジ色の部分は
瓶の中に入っているエストの色です。

オレンジ色の液体が入っている
瓶入りの飲み物と言うと
フルーツ牛乳を思い出しますが、
一体どんな味なんでしょうね、エスト…。