ロックダウン緩和したインド、コロナ感染者は１カ月後に80万人超に

ロックダウン（都市封鎖）の段階的解除を進めるインドで新型コロナウイルスの感染者数が来月半ばに80万人を突破し、現在の３倍近くに達する－。米ミシガン大学のデータ研究グループはこう予測している。

　　約１カ月後に想定される感染者総数は、ブラジルの現時点の感染者数に迫る水準。ただ13億人という人口や制限緩和が進むことを踏まえると、世界で２番目に多いブラジルを上回る感染者数になりそうだ。

　　ミシガン大でこの研究に携わったブラマル・ムカジー教授（生物統計学）は「ピークが見えない。時間の経過とともにそれがさらに押し上げられた」とした上で、「今後２、３カ月は本当に厳しいものになるだろう」と指摘した。

　　インドは感染拡大が始まった段階にあった３月末に全土でロックダウンを導入。これが流行のペースを若干鈍化させたとみられるが、期待ほど感染拡大を抑えられなかった。

　　ロックダウンに伴う経済状況悪化を受けて政府は今月、措置緩和を余儀なくされた。その後、１日当たりの感染者数は１万1000人超に急増し、総数は約33万2000人と、米国とブラジル、ロシアに次ぐ多さとなっている。

原題：
Abandoning Lockdown, India’s Cases May Reach 800,000 in a Month（抜粋）