「不条理」の意味と使い方・「理不尽」「不合理」「非合理」との違いは?現役記者がサクッと解説!
「理不尽なクレームに冷静に対応する」
「私がいじめにあったのは理不尽なことではなく、自身の生意気さと高慢さからだった」
「会社からの指示は理不尽なものだったが、我々の部署はそれに従わざるを得なかった」
「その植民地が本国からの理不尽な要求に抵抗しているうちに、抵抗はやがて戦争となった」
「彼の連載は、人気が非常に高く、アンケートで1位をとるほどであったが、理不尽な理由で打ち切られた」
このように、「理不尽」は主に「(理屈に合わない無理な要求をされるなど)他者による道理に合わない行動」について言及する場合に用い、「不条理」は主に「天災などの人の力ではどうにもならないこと」に対して用いるというニュアンスの違いがあります。
「不合理」の使い方は?「不条理」との違いは?
それでは、次に「不合理」の使い方と、「不条理」との違いについて見ていきましょう。
この語はたとえば以下のような使い方があります。
「残業代を固定にする制度を不合理だとして改善を求める」
「歴史には隆盛を誇った大国は数あるが、非民主国家はみなその不合理性ゆえに崩壊した」
「明治維新を通して、封建的な制度の不合理性が明らかにされた」
「彼はその著作を通して、社会の不合理への抗議の意識を晩年までもち続けた」
「日本のような湿度の多い所では、ネクタイはどう考えても不合理である」
このように、「不合理」は主に「(何かの制度などが)道理に適っていないこと」や「(手法や方法などが)理屈に合わないこと」について述べる場合に用います。
そのため、「不合理」を用いることが適切な場面で「不条理」を用いると、意味としては同じであっても大げさに聞こえてしまうことがあるでしょう。
「非合理」の使い方は?「不条理」との違いは?
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それでは、次に「非合理」の使い方と、「不条理」との違いについて見ていきましょう。
この語はたとえば以下のような使い方があります。