打撃三冠総合値。
俺が10年近く前に発案し
俺が考案者である。
打撃三冠(打率、本塁打、打点)を総合的に評価する手法は
確立されていなかったので、俺が考案したのだ。
計算法は、以下。
打率・1000-本塁打率・10+打点率・1000=総合値
本塁打率を引くのは以下の理由。
本塁打率は低ければ低いほど打つペースが早いので
低いほど優秀。よって優秀であればあるほど、引かれる数値が少なくならなければならない
ということ。
逆説では
打てない打者は
マイナスが大きいということだ。
そこは当然のことである。
さて
日本プロ野球90年近くの歴史で
数多の選手が誕生してきた。
その90年近くの歴史で
セ・パ両リーグで活躍し
打撃三冠総合値を両リーグで300以上を残した選手。
一言でまとめるとなれば
「真の異次元のバッター」
といって良い打者。
2人しか存在していない。
月に向かって打った豪打者
大杉勝男
三冠王三度
落合博満
この2人だけだ。
この2人のセ・パ両リーグでの打撃三冠総合値をここで載せる。
大杉勝男
・パリーグ
4164打数 1171安打 287本 819打点 50犠飛
打率0.281 本塁打率14.5 打点率0.194 打撃三冠総合値330
・セリーグ
3599打数 1057安打 199本 688打点 36犠飛
打率0.294 本塁打率18.0 打点率0.189 打撃三冠総合値303
落合博満
・パリーグ
3435打数 1096安打 247本 720打点 29犠飛
打率0.319 本塁打率13.9 打点率0.208 打撃三冠総合値388
・セリーグ
4192打数 1275安打 263本 844打点 59犠飛
打率0.304 本塁打率15.9 打点率0.199 打撃三冠総合値344
二人に共通しているのは
セリーグにきて
数値を落としていることだ。
そして移籍初年度は二人とも
成績を大きく落としている。
移籍したときの年齢(二人とも30歳超)もあるのだろうが
野球の違いも大きかったのではあるまいか。
大杉勝男さんは生前
「パリーグにいたときはパワーでなんとかなったが、セリーグにきて歳も食って
そうはいかなかったので、スタイルを変えざるを得なかった」
と、書籍で語っている事実がある。
落合も移籍前に
「移籍1年目は成績を落とすと思う。慣れる必要があるから」
と語っていた。
しかし
二人ともしっかりと
セリーグにきても、打撃三冠総合値は300以上を残した。
この2人は紛れもない
異次元のバッターだったのだ。
もう見事としか言いようがない。