滋賀県警が新型コロナウイルスに関連する特殊詐欺に注意を呼び掛けている。県警生活安全企画課によると、県内で新型コロナウイルスに関連する特殊詐欺被害は今のところないが、コロナやマスク、消毒液などの文言が使われた不審電話やメールの相談は5月末時点で40件に上る。注文した覚えのないマスクが自宅に送りつけられたとの相談も21件あった。
市役所職員をかたり、「(全国民に10万円を配る)特別定額給付金の申請手続きを代行するので口座番号を教えて」と持ち掛ける電話が1件、厚生労働省職員と称し、「コロナに関する支援金のアンケート」として預貯金額や口座番号、暗証番号を尋ねる電話が3件あった。
ツイッター上で販売案内があった消毒液を購入したが商品が届かないというケースや、水道業者を名乗って「水道水にコロナウイルスが入った可能性があり、消毒しないといけない」という詐欺電話も出ている。同課は「犯人と直接話す機会を遮断するのが一番効果的。在宅中も、固定電話を留守番設定にしてほしい」としている。
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県内の今年の特殊詐欺被害は5月末時点で48件(前年同期比7件減)、被害総額は約9500万円(同約4100万円減)に上る。
警察官や家電量販店員をかたって電話をかけ、自宅に来てキャッシュカードをだまし取る「預貯金詐欺・キャッシュカード詐欺盗」が24件計2300万円、アダルトサイトなどの利用料金の架空請求が19件計3500万円などだった。