[新型コロナ] コロナ禍で在宅 野菜苗、貸農園、書籍が好調 家庭菜園都市部でブーム?!
2020年06月13日
家庭菜園人気を「農家への理解が深まるのはいいこと」と歓迎し、苗生産に励む鈴木さん(千葉県館山市で)
新型コロナウイルスの影響による外出自粛、テレワークの定着など“おうち時間”が増えたことで、家庭菜園に取り組む人が増えてきた。ホームセンターや直売所では野菜苗が売れ行き好調で、貸農園でも新規契約者が急増、家庭菜園の本もよく売れている。都市住民の「自給自足」「生産」への関心の高まりが背景にあるとみられ、農家らは「農業への理解につながる」と歓迎している。
千葉県館山市の鈴木農園は、4月半ばから大型連休にかけてナス、トマト、ピーマン、キュウリなど14種・57品種、16万鉢もの野菜苗を、安房地域の直売所と種苗店6店舗に出荷した。代表の鈴木衛さん(68)は「連休前に出荷量が急に増えた。出荷時期に合わせて種をまくが、前倒しで出荷している感じだ」とこれまでにない需要増を実感する。
家庭菜園を始める人が増えていることに「農家への理解が深まるのはいいこと。収穫の喜びを味わってほしい」と願う。
東京都青梅市のJA西東京かすみ直売センター。緊急事態宣言下の4、5月、来客数が前年比118%、野菜苗の売り上げが同110%と、例年以上のにぎわいを見せた。キュウリやトマトなど初心者にも比較的育てやすいものを中心に、パプリカなどもよく売れた。大久保勝人センター長は「コロナ対策で交代勤務を導入し、半数のスタッフで2割増しのお客に対応していた」と振り返る。
サカタのタネは培養土やプランター、鉢などの園芸資材の売り上げが3、4月、オンラインショップで前年同月比の2倍、初心者に人気のハーブの種子が同2倍、エダマメは同3倍となった。担当者は「今春、園芸を始める人が多かったことの表れ」とみている。
日本野菜育苗協会の綿貫雅夫会長は「新型コロナウイルスの影響で、野菜を自分で作ってみようという機運が高まったことが背景にあるのではないか」と分析する。
市民農園、貸農園も人気が高まっている。関東と関西の都市部を中心に貸農園を展開する「シェア畑」では、3月と5月の新規契約件数が過去最高を更新した。例年、3~4月は新規の契約が400件台で推移している。それが今年は緊急事態宣言を受けて、4月は新規受け付けをストップしたが、3月に約550件、5月に約670件と大幅増となった。
「シェア畑」の運営会社であるアグリメディア(東京都新宿区)の担当者は「散歩の機会が増えて畑を見掛けて始める人や、どこにも行けない代わりに屋外でリフレッシュできるからとレジャー感覚で始める人が多い」とみる。
家庭菜園関連の書籍も好調だ。内外出版社の『コップひとつからはじめる自給自足の野菜づくり百科』(はたあきひろ著、2019年5月発売)は4月に入り、1週間の売り上げが3桁台に急増し在庫切れが続出。増刷が決定した。同社の担当者は「スーパーの食料品の品薄による飢餓感から『自給自足』というワードが注目されたのではないか」と推察する。東京、神奈川、愛知、京都など都市部の書店で特に売れ行きがいいという。
家の光協会が出版する『決定版 野菜づくり大百科』(板木利隆著、20年3月発売)も好調だ。同社の担当者は「本という嗜好(しこう)品は落ち込むのではないかと心配したが、4、5月の書籍売り上げは前年同月比110%に伸びた。他のジャンルが伸び悩んでいる中、園芸が支えた」と明かす。
食への危機感「自給自足」へ レジャー代替リフレッシュ
千葉県館山市の鈴木農園は、4月半ばから大型連休にかけてナス、トマト、ピーマン、キュウリなど14種・57品種、16万鉢もの野菜苗を、安房地域の直売所と種苗店6店舗に出荷した。代表の鈴木衛さん(68)は「連休前に出荷量が急に増えた。出荷時期に合わせて種をまくが、前倒しで出荷している感じだ」とこれまでにない需要増を実感する。
家庭菜園を始める人が増えていることに「農家への理解が深まるのはいいこと。収穫の喜びを味わってほしい」と願う。
東京都青梅市のJA西東京かすみ直売センター。緊急事態宣言下の4、5月、来客数が前年比118%、野菜苗の売り上げが同110%と、例年以上のにぎわいを見せた。キュウリやトマトなど初心者にも比較的育てやすいものを中心に、パプリカなどもよく売れた。大久保勝人センター長は「コロナ対策で交代勤務を導入し、半数のスタッフで2割増しのお客に対応していた」と振り返る。
サカタのタネは培養土やプランター、鉢などの園芸資材の売り上げが3、4月、オンラインショップで前年同月比の2倍、初心者に人気のハーブの種子が同2倍、エダマメは同3倍となった。担当者は「今春、園芸を始める人が多かったことの表れ」とみている。
日本野菜育苗協会の綿貫雅夫会長は「新型コロナウイルスの影響で、野菜を自分で作ってみようという機運が高まったことが背景にあるのではないか」と分析する。
市民農園、貸農園も人気が高まっている。関東と関西の都市部を中心に貸農園を展開する「シェア畑」では、3月と5月の新規契約件数が過去最高を更新した。例年、3~4月は新規の契約が400件台で推移している。それが今年は緊急事態宣言を受けて、4月は新規受け付けをストップしたが、3月に約550件、5月に約670件と大幅増となった。
「シェア畑」の運営会社であるアグリメディア(東京都新宿区)の担当者は「散歩の機会が増えて畑を見掛けて始める人や、どこにも行けない代わりに屋外でリフレッシュできるからとレジャー感覚で始める人が多い」とみる。
家庭菜園関連の書籍も好調だ。内外出版社の『コップひとつからはじめる自給自足の野菜づくり百科』(はたあきひろ著、2019年5月発売)は4月に入り、1週間の売り上げが3桁台に急増し在庫切れが続出。増刷が決定した。同社の担当者は「スーパーの食料品の品薄による飢餓感から『自給自足』というワードが注目されたのではないか」と推察する。東京、神奈川、愛知、京都など都市部の書店で特に売れ行きがいいという。
家の光協会が出版する『決定版 野菜づくり大百科』(板木利隆著、20年3月発売)も好調だ。同社の担当者は「本という嗜好(しこう)品は落ち込むのではないかと心配したが、4、5月の書籍売り上げは前年同月比110%に伸びた。他のジャンルが伸び悩んでいる中、園芸が支えた」と明かす。
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広島カープにエール レモンやスイカ贈る JA広島果実連や全農とっとりなど
新型コロナウィルス感染拡大の影響で延期されたプロ野球公式戦が19日に開幕することを受け、JA広島果実連とJA全農とっとり、広印広島青果は、広島市の広島東洋カープを訪れ、最盛期を迎える貯蔵「広島レモン」と鳥取スイカ、ブドウ「三次ピオーネ」で作ったワインを贈り、チームを激励した。
安全を最優先して、関係者は検温、手指消毒を済ませ、通気のよい荷物搬入口で果物を贈呈。短時間の訪問だったが、野平眞球団取締役企画グループ長兼広報室長は「果物業界からの温かいエールに感謝している」と述べた。
広島果実連などは一層の安全対策を講じ、応援やコラボ企画を計画。全農とっとり園芸部の蔵光洋平さんは「栄養価の高い旬の果物で、元気にプレーしてほしい」とエールを送った。
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2020年06月12日
コロナ後の経済 社会の利益最適化を ナチュラルアート代表 鈴木誠
日本での新型コロナウイルスの感染拡大は、峠を越えたかもしれない。だが、コロナによる経済不況は長きにわたる闘いとなる。新たな生活様式の中、経済規模の縮小は免れない。日本は、国内総生産(GDP)がマイナス20%、100兆円という莫大なマーケットが吹き飛ぶ恐れがある。一過性の疫病や不況への対策ではなく、明治維新や第2次世界大戦に匹敵する抜本的な意識改革と構造改革が求められる。
そもそも、世界では人口爆発や温暖化といった環境問題、行き過ぎた資本主義による社会の二極化などから、構造改革は不可避の状況だった。国連が示す持続可能な開発目標(SDGs)という、新たな社会概念が生まれたのもそのためだ。
食料問題議論を
コロナショックは、世界に食料問題の重要性を再認識させた。各国は、食料自給力を高め、また食料の輸出規制に動いている。それに比べ、日本は食料問題への取り組みも議論も足りない。食料自給力や食料安全保障は、既に危険水域に入っているにもかかわらずだ。官民挙げて、1次産業革命に取り組むラストチャンスと認識すべきだ。
現代は、情報通信技術(ICT)や人工知能(AI)を中心に第4次産業革命のさなかと言われる。今後、食料問題を中心にした第5次産業革命へ移行すべきだ。食料問題も、抜本的な創造的破壊を進めなければ、日本も世界もいずれ破綻する。食料は社会の礎であり、裾野の広い産業として成長性がある。
「縦割り」見直せ
コロナ感染対策では、日本特有の縦割りの弊害が散見された。1次産業および関連産業も、同様の問題を抱えている。日本で食料パニックが起きないのは、食のサプライチェーンに関わる方々の献身的な努力のたまものだが、その食産業の構造は決して盤石ではない。産業強化には、1次産業から流通・物流・加工などまでサプライチェーンを一体化し、縦割りを超えた構造改革が不可欠だ。
これまで「錦の御旗」に思えた過剰な競争原理も、見直すべき時期に来ている。個々の企業や団体の利益優先ではなく、社会の利益を最適化しなければならない。利益を奪い合うゼロサムゲームではなく、産業全体で付加価値を拡大し、利益を共有する。それが長期的に見れば、結果として個々の利益にも直結することになる。そのためには、縦横斜めとさまざまな壁を取り払った、合従連衡型モデルの構築が重要になる。
過剰な東京一極集中という構造的問題も露呈した。人材が地方移転を進め、1次産業および関連産業が活性化すれば地方が活性化し、食料自給力や食料安全保障が強化され、輸出や海外進出も拡大する好循環を期待したい。それは日本人に、より豊かで幸せな古き良き社会をもたらす。
政府の補償も重要だが、その効果は短期的で限定的だ。長期的に持続可能な社会を構築するには、われわれ自身の努力による構造改革と1次産業革命が必要になる。
すずき・まこと 1966年青森市生まれ。慶応義塾大学卒、東洋信託銀行(現・三菱UFJ信託銀行)を経て、慶大大学院でMBA取得。2003年に(株)ナチュラルアート設立。著書に『脱サラ農業で年商110億円!元銀行マンの挑戦』など。
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2020年06月08日
10万円減も コロナ禍に打撃 牛マルキン新算定波紋 地域で明暗再考望む声
肉用牛肥育経営安定交付金制度(牛マルキン)の算定方法が5月に見直されたことで、産地に波紋が広がっている。地域によっては新算定で1頭当たりの交付額が大幅に減るケースがあり、農水省に従来の制度運用を求める緊急要望を提出した県もある。一方、見直しで交付額が増えた県もあり、受け止めはさまざまだ。同省へは丁寧な説明や各産地が納得する算定の在り方が求められている。
牛マルキンは、肉用牛肥育経営の標準的販売価格(粗収益)が生産費を下回った場合、差額の9割を補填(ほてん)する制度。国と生産者が3対1の割合で積み立てた基金が財源だ。
見直しは、地域算定に使う標準的販売価格を都道府県単位から、地方ブロック単位(北海道、東北、関東、北陸、東海、近畿、中国、四国、九州、沖縄)に変更。同省は県ごとの相対取引価格の影響による県間格差を是正するため、3月販売分から適用している。
算定変更の産地の受け止めは分かれる。ブランド和牛を擁するなど販売価格が比較的高い水準で推移してきた産地では、「4月販売分から地域算定への切り替えを予定していたが、1カ月前倒しで発動となり、ありがたい」(兵庫県の関係者)、「肥育牛経営に有効」(宮崎県の関係者)と歓迎する。
一方、福島県は算定見直しで、県単位の算定より「交付金が1頭当たり10万円以上減る」(県担当者)と試算する。新型コロナウイルス禍などで経営が苦しい中、交付金の減少は打撃だ。南相馬市で肥育牛500頭を肥育する(有)いしがみ牛の小倉敏孝社長は「畜産農家として先が見えない状況が続き、残念だ」と肩を落とす。
県は5月1日付で江藤拓農相に、従来通りの都道府県ごとの算定方式を認め地域の実態に合わせた制度運用を求める緊急要望を提出。JAグループ福島肉牛振興協議会や県内の生産者団体も同様の要請を近日中にする予定だ。
秋田県も見直しで1頭当たり2万4000円程度下がると見込む。県担当者は「枝肉価格が上がらず、価格が高い県と比べて差が出てくる」と説明する。
販売価格をブロック単位とする一方、子牛代を含む生産費を県単位のままとしている方式にも疑問の声が上がる。黒毛に比べ、価格水準が低い褐毛和種(あか牛)が全体の約2割を占める熊本県は「生産費もブロック単位でないと、マイナスが大きくなる」(畜産課)と訴える。大分県内の生産者からも「販売価格の低いところが不利で、本来の経営安定対策としての役割に矛盾する」など異論が相次ぐ。
県など各産地に聞くと、国から算定見直しの事前連絡がないことも不満に拍車を掛けたという。
JAしまねも5月上旬に県畜産振興協会らと共に、見直しに関する十分な周知や、従来の算定方式の継続を求める要請書を国会議員に提出。「見直しはあまりにも急過ぎた。各県の実態に合わせた算定方式を維持するべきだ」と強調する。
同省は「新型コロナの影響で生産者などに説明する機会がなかった。理解を得られるよう引き続き話し合いたい」(畜産企画課)として、新方式で続ける意向だ。
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2020年06月07日
オホーツクの魅力1冊に 就農や移住手引き 働き方分かるチャートも 北海道・JAや総合振興局など
北海道のJAグループオホーツクやオホーツク総合振興局などが、農業や地域の魅力を伝える冊子「OKHOTSK NEW LIFE(オホーツクニューライフ)」を作成した。農業の特色や就農までの手引き、地域外から就農した人の「本音」などを掲載。就農だけでなく、農業法人の従業員や酪農ヘルパーなど、多様な働き方も紹介する。
農業の担い手や労働力不足が続く中、オホーツクや農業を知ってもらい地域で活躍する人材を呼び込もうと作成した。
見やすさにこだわり、酪農や畑作といった地域農業の特徴の他、就農・就職した人のインタビュー記事も掲載。農業への思いやオホーツクに移住したきっかけなどを紹介し、就農を考えている人の参考にしてもらう。
冊子では農業法人などへの就職、酪農・農作業ヘルパー、季節雇用など多様な働き方を紹介し、フローチャートで自分に合う働き方が分かるページも作成した。就農に関する支援制度、JA・行政の連絡先や支援内容も一覧でまとめた。
JA北海道中央会北見支所の担当者は「農業に興味がある人に、農業には就農だけでなく法人の従業員やヘルパーなど多様な働き方、携わり方があるということを知ってほしい」と話す。
A4判全19ページ。オホーツク地方14JAや同総合振興局の他、JA北海道中央会が開く就職説明会や就農セミナーなどで入手できる。
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2020年06月13日
家畜放牧制限 疾病拡大の回避重視 再開基準は今後検討 畜舎設置「費用補助も」
農水省は、家畜の飼養衛生管理基準を見直し、豚熱やアフリカ豚熱、口蹄疫(こうていえき)が発生した「大臣指定地域」で牛や豚の放牧を中止する方針だ。疾病の拡大を防ぐのが目的で、簡易な畜舎の設置を求め、指定解除後は放牧の再開を認める考え。畜舎設置に伴う経費を助成する方針。ただ、再開の基準などは今後詰める予定。生産現場では困惑が広がっており、農家の理解を得ることができるかが課題となる。
改正案では、「大臣指定地域」で放牧場やパドックなどにおける舎外飼養を中止するとした。口蹄疫や豚熱、アフリカ豚熱などに感染した野生動物が見つかった都道府県を同地域として指定する考えだ。
昨年8月に中間とりまとめをした同省の豚熱の専門家チームの提言では、野生イノシシが直接ウイルスを持ち込んだことに加えて、他の野生動物が媒介したと指摘している。こうした点から、同省は「放牧養豚は野生動物と接触の機会が増加し、家畜伝染病の発生のリスクが高い」(動物衛生課)とみる。放牧牛では、口蹄疫ウイルスを持った鳥類が飛来して感染することを懸念する。
一方、牛や豚を放牧している農家の間には「経営を維持できなくなる」と困惑が広がる。
同省は、指定地域が解除されれば放牧は再開できるようにする方針。ウイルスがなくなるまでの措置という位置付けだが、解除の基準は検討している状況で、まだ決まっていない。
豚については、豚熱のワクチン接種推奨地域が指定地域となる見通し。岐阜、長野、山梨など24都府県が対象となるが「野生イノシシでの感染が確認されている限り、指定の解除は難しい」(動物衛生課)と話す。再開までどれだけの期間がかかるかは不透明だ。
放牧中止に伴い、同省は、放牧農場に簡易な畜舎を建てることを想定する。ただ、具体的な構造は検討中。豚舎ではハウスのようなものを活用することも想定するが、強度などの具体的な要件は今後詰める。
設置費用を巡っては、江藤拓農相は9日の衆院農水委員会で、豚舎について農家負担を実質ゼロにする方向で検討していることを明らかにした。簡易な豚舎を整備した場合、国が半額補助する考えを示した。
残りの半額も都道府県の補助を通じて「農家の負担がゼロという形でやらせていただければ」と述べた。ただ、牛舎への対応を含め補助の具体的な内容は固まっていない。
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2020年06月11日
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サカタのタネは培養土やプランター、鉢などの園芸資材の売り上げが3、4月、オンラインショップで前年同月比の2倍、初心者に人気のハーブの種子が同2倍、エダマメは同3倍となった。担当者は「今春、園芸を始める人が多かったことの表れ」とみている。
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2020年06月13日
[新型コロナ] 直営レストラン 日本酒を応援販売 国の特例措置活用 全農兵庫
新型コロナウイルスの影響で日本酒の消費が落ち込む中、酒造好適米生産日本一の兵庫県では、JA全農兵庫の直営レストラン「神戸プレジール本店」(神戸市)が日本酒の販売に乗り出した。兵庫県産「山田錦」を原料に使った日本酒と、県産農畜産物をセットにして販売。全農兵庫は「日本酒の危機は、酒米産地の危機だ。日本酒の消費拡大に協力したい」と意気込む。
売り上げが落ち込んだ飲食事業者が酒の小売り販売に取り組めるよう、国税庁は4月、申請手続きを簡素化した酒類の小売免許を新設した。有効期間は6カ月で、在庫や既存の取引先から仕入れた商品に限り販売できる。店のある都道府県内なら配達も可能。神戸プレジール本店は、5月上旬に免許を取得した。
販売するのは「神戸プレジールセット」。県産「山田錦」を100%使った日本酒(1本720ミリリットル)の他、ブランド和牛「神戸ビーフ」(500グラム)、淡路島産タマネギ(6個)をセットにした商品だ。日本酒は、日本を代表する酒どころ「灘五郷」の酒蔵7社から無作為で選ばれる。
商品は同店ホームページなどで購入でき、自宅に配送される。新設免許のルール上、配送は県内に限る。価格は送料込みで1万円で、200セット限定で販売する。全農兵庫は「商品は通常だと1万円以上する。この機会に兵庫の食を味わってほしい」と話す。
日本酒の消費の冷え込みは、原料となる酒造好適米の需給環境を直撃。産地関係者からは、2020年産の酒造好適米の販路の確保や取引価格の下落を懸念する声が上がっている。
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2020年06月13日
[新型コロナ 備えて前へ] ビュッフェも「新しい様式」
茨城県茨城町にあるJA全農いばらきの直売所ポケットファームどきどき茨城町店に併設する「森の家庭料理レストラン」は今月、独自の新型コロナウイルス対策を講じ、営業を再開した。ビュッフェカウンターに並ぶ料理に特注のアクリル製ケースをかぶせたり、来店者に体調を確認したりして対策を徹底。感染拡大の未然防止に全力を挙げる。
ケースは厚さ8ミリのアクリル板をトンネル状に加工したもの。料理を見せながら、天板や側面の板で飛沫(ひまつ)を防ぎ、正面の開口部から手を入れ料理を取り分けられる。
来店者には体調確認や手指の消毒を呼び掛ける。客席数を通常の6割に抑え、営業時のスタッフも半減させて密集を避けた。トングも小まめに交換したり、消毒したりしている。
店長の田村勇人さん(49)は「直売所のレストランには、旬の素材を生かして提案する役割がある。今後もメニューを固定しないビュッフェ形式と安全にこだわりたい」と再出発への思いを込める。(染谷臨太郎)
◇
新型コロナウイルス禍を乗り越えようとする食や農の今を写真で伝える。(随時掲載)
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2020年06月12日
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2020年06月12日
[新型コロナ] 岩手「チャグチャグ馬コ」中止 コロナ感染「唯一ゼロ」も安全配慮 伝統の音消える夏
新型コロナウイルスの全国的な感染拡大に伴い、13日に開催予定だった色とりどりに着飾った農耕馬が行進する岩手県伝統の祭り「チャグチャグ馬コ」が戦後初の中止となった。年に1度の晴れ舞台に向けて準備を進めていた関係者の落胆は大きい。地域の馬事文化の象徴となっていただけに、今後の影響を懸念する声も上がる。(音道洋範)
馬主 参加頭数減が心配
岩手に初夏を告げる「チャグチャグ」という鈴とひづめの響きが、今年は聞こえない──。
「やはり中止か」。4月、祭中止の一報を聞いた南部盛岡チャグチャグ馬コ同好会長で農家の菊地和夫さん(69)はため息をついた。岩手県は全国で唯一、新型コロナウイルス感染者が報告されていないものの、市などでつくる保存会から「安全確保が難しい」と説明された。
農業の機械化以前は、馬が農作業や物資運搬などで活躍。盛岡市周辺では人馬が同一の家屋に住む「南部曲がり家」が生まれるなど、家族同然の存在だった。
チャグチャグ馬コは、岩手県滝沢市の鬼越蒼前神社から盛岡市の盛岡八幡宮までの約14キロを、色とりどりの装束や鈴をまとった農耕馬が行進する祭り。農繁期を終えた農耕馬をいたわり、無病息災を神社に祈る「蒼前詣(そうぜんもうで)」が由来とされる。例年6月第2土曜日に開催する。200年以上の歴史があるが、中止は戦後現在の体制になってからは初めてのことだ。
2011年3月の東日本大震災で甚大な被害があった時でも、祭りは開催され、地域の人たちにも大きな勇気を与えてきた。
農耕馬が練り歩く昔ながらの風景を見ようと、例年約10万人の観光客が訪れる、年に1度の晴れ舞台。今年は3人の孫のためにと、馬を2頭に増やし、新しい装束を作ろうとしていた矢先にコロナ禍が襲った。
菊地さんは「中止をきっかけに馬を手放す人が増えなければいいが」と今後を懸念している。祭りが中止となったことで、参加馬主に支払われる出場手当がなくなり金銭的な負担が重くなるためだ。
馬の維持には月3万円以上かかるという餌代に加え、馬房の掃除など日々の手入れが不可欠だ。負担が大きいこともあり「離農や代替わりなどを契機に飼うのやめる人が多い」という。そのため昨年の参加頭数は74頭と、近年は減少傾向が続いている。
祭りは中止となったものの、同好会では安全に配慮した上で地元の保育園などで馬と触れ合う機会を設けている。菊地さんは「岩手の馬事文化の象徴として、これからもチャグチャグ馬コを残していきたい」と語る。
専門馬具店 来年に向け準備
盛岡市の塩釜馬具店は、祭りの際に農耕馬を着飾る耳袋や首鈴などを作る唯一の馬具店だ。いつもなら祭りに向けて、春先になると馬主から馬具の補修依頼などが増えてくるが、今年は依頼がほとんどない状況だった。店主の塩釜孝さん(72)は「中止は仕方がないこと」とつぶやく。
馬産が盛んだった盛岡市周辺にはかつて複数の馬具店があった。しかし、農作業の機械化による農耕馬の減少とともに馬具店も少なくなり、今営業するのは塩釜馬具店だけとなった。同店でも馬具ではなく牛用の製品や熊よけ鈴が販売の中心だという。
今年は盛岡市に鈴とひづめの音は響かないが、塩釜さんは「また来年に向け、少しずつやっていくしかない」と前を向いていた。
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2020年06月12日
コロナ影響緩和を 輸出拡大へ論点整理 自民促進委
自民党農産物輸出促進対策委員会(福田達夫委員長)は10日、国産農産物の輸出拡大に向けた提言に盛り込むべき論点を整理した。新型コロナウイルスの影響緩和、輸出先国での中所得層の需要取り込み、コールドチェーンの確保などを示した。政府が7月に策定する経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)などへの反映を目指す。
コロナ禍を受け、今年1~4月の農林水産物・食品の輸出額は前年同期より9%減った。論点整理では、この影響の緩和とともに、コロナによる環境変化に対応する事業者の取り組みを促進する必要性を強調。輸出向けの産地づくりや、品目ごとの課題に応じた生産基盤の強化も推進すべきではないかと示した。
輸出先国の市場分析については、高所得層向けの商品開発や販促活動の強化に加え、中所得層の需要の取り込みも視野に入れることを指摘した。輸出可能な品目を増やすため、規制緩和・撤廃の取り組みの強化も提起。輸出向け包材の規格化による物流の効率化、輸出先国でのコールドチェーンの確保の支援などを重視する考えも示す。
日本の農業技術を生かした海外での日本式生産やライセンスビジネスといった新たなビジネスモデルの創出も提起した。政府には、輸出の専門人材の育成や輸出・生産部局の連携を求める。地方自治体には、イベントだけでなく、普段から輸出の関係先と信頼関係を築く必要性を示した。
福田委員長は「(コロナで輸出の)勢いをなくしたくない。輸出でしっかり稼ぎ、農業者に利益を届ける仕組みをつくるため、取りまとめていきたい」と語った。
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2020年06月11日
[新型コロナ] 新潟→世界で人気ニシキゴイ コロナ禍で苦戦 “泳ぐ宝石”海渡れず
世界的な新型コロナウイルスの感染拡大が、新潟県の長岡市錦鯉(にしきごい)養殖組合を直撃している。3月上旬から輸出がストップし、既に買い付けが成立していたニシキゴイも飛行機が飛ばず送れない状態だ。また、海外バイヤーも来日できず春需要がゼロとなり、組合員らは収入が途絶え、苦境に追い込まれている。
膨らむ維持費…再開までしのぐ
同組合は、ニシキゴイ発祥の地として組合員160人が、海外8割、国内2割で取引している。東南アジア、欧州など約60カ国のバイヤーや愛好家を相手に信頼を深め、売り上げは推定数十億円に上る。
行き場を失ったコイは、いけすで飼育し続けるため、餌代、電気代の負担がのしかかる。一方、相手国バイヤーからは「輸出が再開されればすぐに送ってほしい」との声も届き、契約は続いている。
こうした状況でも「泳ぐ宝石」「芸術品」といわれる、より良いニシキゴイを求めて、産地では交配・産卵、ふ化の最盛期を迎えている。組合の理事長で宮寅養鯉(ようり)場代表の宮克則さん(59)は、ニシキゴイ歴42年。家族、従業員3人で経営する。宮理事長は「3月に南アフリカに向けて出荷したが、国内の空港で戻ってきた」と話す。
夏の出荷へ 資材準備も
同市のニシキゴイ産地は、2004年の新潟県中越地震で被災し、09年のリーマン・ショックでは売り上げ激減も経験した。しかし今回は影響が長期化し、先が見えない不安があるという。同組合は今後、家庭の水槽でニシキゴイを飼ってもらうなど、国内需要を喚起する取り組みや、品評会の在り方などを検討していく考えだ。
宮理事長は「組合員一丸となって難局を乗り越えていきたい。日本を代表するクールジャパンブランドに、誇りを持って生産し続けていきたい」と力を込める。
同市錦鯉ブランド室の戸田幸正室長は「夏場の輸出を想定し、包装資材、保冷などの流通環境を最適にしてサポートしたい」と述べる。
全日本錦鯉振興会の平沢久司理事長の話
ニシキゴイの販売時期は10~4月が主力。3月半ばから4月は新型コロナウイルスの影響で、厳しい状況だった。10月以降、コロナ禍が終息しなければ、さらに深刻な状況になる恐れがあり、危機感を抱いている。
ニシキゴイは山里の地で生まれ、200年の歴史がある。もともとは黒い真鯉だったが、赤やまだらなどの色付きの鯉が生まれ、先人たちがずっと守り続けてきた。先人たちの思いと努力、技術を受け継ぎ、地域独特の文化になった。新潟で生まれたニシキゴイは世界に誇れる文化となり、鑑賞魚の王様とも言われる。守りつないでいく使命がある。
直近15年で輸出量倍増
水産庁によると、ニシキゴイ養殖に取り組むのは最新の統計である2018年で、全国で536経営体。62%が新潟で、小千谷市や長岡市が産地だ。新潟を発祥に広がった山間地の産業は、広島(24経営体)、岐阜(18経営体)、福岡(17経営体)など全国に広がる。
2004年の新潟県中越地震で発祥の地である新潟県長岡市の山古志地区や小千谷市が甚大な被害に遭ったものの、産地を守り続けている。
輸出量は年々増加傾向にある。この15年間で2倍近く増やしている。日本の文化の象徴として、香港やオランダ、米国などで特に人気が高い。中には、1尾2000万円もの値が付くものもある。
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2020年06月11日
[新型コロナ] 牛マルキン コロナで負担金増 免除9月まで 軽減求める声
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、枝肉価格が下落した影響で、肉用牛肥育経営安定交付金制度(牛マルキン)の農家負担金の水準が上がり、肥育牛経営の新たな課題として浮上してきた。肉専用種の1頭当たりの負担金は年度ごとに都道府県別に設定されているが、全都道府県で増加。最大で9万円程度増えた県もある。負担金の支払いは9月まで免除されているが、その後の対応は未定。農家の負担をどう軽減するかが問われている。
牛マルキンは、肉用牛肥育経営の標準的販売価格(粗収益)が生産費を下回った場合、差額の9割を補填(ほてん)する。国、生産者積立金から3対1の割合で交付する。肉専用種の1頭当たりの農家負担金は、一部算定方法を見直し、都道府県ごとに設定。交付総額の4分の1相当を基準に決める。
2020年度分の負担金は新型コロナによる枝肉価格の下落を見込んだことで全都道府県で前年度を上回った。増え幅が最大となったのは、兵庫県の8万9000円増。香川県の6万7000円増、茨城、沖縄両県の6万6000円増と続く。
新型コロナの影響を受ける農家の資金繰りを支援するため、農水省は負担金の免除を決定。負担金が高水準となっても実際には支払う必要はないが、交付額は国費分だけになる。
負担金の免除は9月末までに納付期限を迎える牛が対象。このままだと、10月以降の牛で制度を活用するには負担金を支払う必要が出てくる。
同省は、状況を見ながら今後の対応を検討する方針。だが、複数の産地関係者から「負担金の水準はかつてない高さになっている」「支払うのが難しい農家が出てくる恐れもあり、免除期間の延長など対応が必要」との声も出ている。肥育牛経営の継続に向けて、農家の負担を軽減できるかが課題となっている。
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2020年06月10日
[新型コロナ][届け!エール](17) 森永卓郎さん 新たな経済 主役は農業
外出自粛で私は大きく仕事が減っているのですが、毎日忙しく働いています。近所に借りた畑で土づくりと植え付け作業をしているからです。
私は2年前から群馬県昭和村で、プロ農家の指導の下、野菜作りに励んできました。今年も継続予定だったのですが、コロナの影響で中止になってしまいました。そのため、今は近所で一人農業をしています。農業を始めた一つの動機は、新しいライフスタイルを実証しようと考えたことです。
この30年間、世界経済はグローバル資本主義に向かってまい進してきました。その結果、とてつもない格差が生まれ、地球環境も破壊されました。アメリカでは、巨大資本が非選択性の強力な農薬を空中散布し、その農薬に耐性を持つように遺伝子を組み換えた穀物を大量生産しています。そんなことが続くはずがありません。
私は、これからマハトマ・ガンジーの唱えた「近隣の原理」が経済の主流になると考えています。近くの人が作ったものを食べ、近くの大工さんが建てた家に住み、近くの人が作った服を着る。そうした原理で動く小さな町が無数に生まれる。それがグローバル資本主義への対抗手段になると思うのです。そうした経済の中心は農業です。
農業は難しい。虫が来て、動物が来て、病気が来て、台風が来る。そうした困難を乗り越えるのが農業です。だから、コロナという困難も一緒に乗り越えていきましょう。(経済アナリスト)
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2020年06月10日
回覧ノート活用し絆 近況つづり励まし合う JA山口県の女性部員
JA山口県下関統括本部豊浦ブロック女性部は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で活動を自粛する中、回覧ノートを活用して仲間と絆を深めている。“つながっている”という気持ちを分かち合うことで、活動再開に向けて団結力を強める。
ブロック女性部は豊浦町、黒井、宇賀、室津の4支部で構成。多い支部は100人を超え、普段は月10日以上活動をしていたが、コロナ禍で3月から休止している。
回覧ノートは「会えない中でも情報交換し、みんなの様子を知りたい」と4月に始めた。ノートは、支部内の全員に回覧し、思い思いの内容を記す。身の回りで起こったことや、JA山口県女性部が統一活動として取り組む食材や食べ物を「捨てない、無駄にしない、残さない」の「3ない運動」の近況、レシピ、工作、絵はがきをノートに貼る部員もいる。
自粛に対する動揺、不安はあったが、明るい話題が多くつづられ、「話す機会がなかった部員の見えなかった一面も見える」と好評だ。
5月からは、料理教室に代わり、レシピファイルも回覧する。豊浦町支部長の岡田由紀子さん(72)は「コロナに負けず、女性部の力を発揮して、仲間づくりを頑張りたい」と話す。終息後も続け、内容を全支部で共有し、活動に役立てる方針だ。
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2020年06月10日