私の生まれた星の言葉で、初めましての挨拶がいろんな言語で録音されているのさ。
　君の星では星の支配者っていうのは単一の生物が行っているのかい？
　私の方は同じ学名を持つ生物が色々な集団を作って喧々諤々楽しく騒いでいるよ。僕の記憶領域の中には大した情報は無かったんだけれど、我が母星から飛んでくる雑多な電波を拾っている内に自我が目覚めたのさ。
　だから言葉には割と詳しくなってね、エンサイクロペディアだのブリタニカ百科事典だの言海だのっていういろんな言語の情報が詰まっているんだ。
　言海ってのは言葉の海っていう意味でね、君の星にも海っていうのはあっただろ？
　馬鹿でかい水たまりさ。
　文字通り言葉の海ってヤツでね、私は古めかしいこの言葉を集めた情報のタイトルが好きでね。まさに宇宙にあふれる背景放射だの、ジャンク電波だの拾って、一人寄る辺のない孤独の岸を泳いでいる自分にぴったりだってね。

　おっと、センチメンタルに過ぎたかな。大丈夫、もう慣れているからね。君ともいずれ別れる時が来るだろうけれど、私を哀れんだりしないでくれると嬉しいね。
　君としては私みたいなイレギュラーと出会ってどんな感覚なんだい？
　うん、科学者達が大騒ぎでうれションしているって？
　へぇ光より早いタイムラグのない通信が出来るのかあ、まあいつも退屈しないでいてうらやましいね。
　まあうれションって言葉はちょっと砕けすぎる翻訳だと思うけれど、うん。良く伝わってくるよ。
　今度は君の星について教えてくれないかい？

　その頃彼の母星では、単為生殖可能な生物が星を支配しており、自らのクローンを作り続けることによって命を繋いでいた。
　しかし何時からだろう。何らかのウイルスのせいなのか、女性因子を持つクローンは致死性遺伝子に変わるという大変な状況にあった。
　そもそも多様性を維持するためにはクローンだけでは成り立たない。
　時々は男女間での因子の交換という物が必要になる。
　これはキノコ類やカビ類などにも見られる、栄養状況が極度に悪くなった時、何らかの病原体に侵された時などに見られる因子の交換による耐性を得る、多様性の問題なのだが、最後の女性が生まれた瞬間に死亡した時、彼らは男性同士で交尾することにより因子の多様性を得ようと試みた。
　無人探査船を送り出したのも他の星の生物の遺伝情報を得るためであった。

　いつ頃からか末法思想的頽廃的な雰囲気が星全体を包み込み。あちこちでハッテンが行われたが、ただ単に生粋のホモ野郎が増えるだけの地獄の様相を呈してきた。
　ハッテンしようよ野郎共、星の発展に繋がるハッテン行為。
　ザーメン飛び散りうれション漏らし、快楽に身を任せ、気絶しても止まらぬゴリゴリの握力での亀頭責め。
　ヤバヤバヤバ、イクイクイク、スゲスゲスゲ！
　ハッテンハッテン僕の星。ちんぽイクイクどどぴゅんこ！
　ヤベえもう何も考えられねぇぜ、無人探査船からの報告に、絶頂を迎える一組の科学者タチ、タチだけどリバ可。彼らは欣喜雀躍し、放尿放精ピンコだち。のおホモだち。
　彼らはシェルターの奥に死の病から身を守るために自ら隠れたこの星最後の知的生命体だった。
　彼らはパイオニアを眺めながら、我々はこの宇宙で孤独ではなかった、最後に知的生命体に自分たちの情報を送り、忘れ去られずに済むと滂沱した棒出した。

　しかしパイオニアにはもう地球に向かい何かを発信するエネルギーは残っておらず、無人探査船も自分の役割が終わったことを知り、パイオニアと連れ添い新しい知的生命体の居る星を探し、静かに孤独の内に幕を閉じようと考えていた。

コワ…

以上、水曜日の早朝に頂いたお題(三題噺)
・うれション
・パイオニア
・言海
を使ったスクです

こちらからは以上となります

がんばったで賞をあげる
もずくあげる

ありがとうございました
パイオニアは性のパイオニア的な使われ方をすると思っていたのですが
宇宙的恐怖なパイオニアとは思いませんでした
もう限界です