中国の航空当局は、現在、航空会社1社につき毎週1便に制限している国際航空路線について、乗客の中に、新型コロナウイルスの検査で陽性となる人がいない状態が3週間続いた場合、2便に拡大することを認めると発表しました。経済の立て直しを進める中、海外からのビジネス客の往来を増やすねらいがあるとみられます。
中国では、新型コロナウイルスの海外からの流入を防ぐため、現在、外国と行き来する国際航空路線を、航空会社1社につき1路線、毎週1便に制限しています。
これについて、中国の航空当局は、今月8日以降、到着した乗客を対象に行う新型コロナウイルスのPCR検査で3週続けて陽性となる人がいなかった場合、毎週2便に増便することを認めると発表しました。
落ち込んだ経済の立て直しを進める中、ビジネス目的の往来を増やすねらいがあるとみられます。
一方で、1つの便で陽性になる人が5人いた場合、翌週の運航を停止するほか、10人以上となった場合はその後、4週にわたって運航を停止するとしています。
また、これまで国際便の運航が認められていなかった航空会社も週1便の運航を認めると発表しました。
アメリカの運輸当局は、中国側がアメリカの航空会社が求める旅客便の運航再開を認めないことへの対抗として、中国の航空会社による運航を禁止すると公表していて、この問題が米中の対立の火種の一つとなっています。
中国側が新たな方針を示したことで、今後、アメリカの航空会社の運航が認められる可能性もあります。
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