~4/3 恵比寿の夜まで
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Exchanged emails (all disclosed)
■伊藤氏 ■山口氏
山口さん、お久しぶりです。お元気ですか?
昨年は日本テレビでのインターンを紹介していただきありがとうございました。
学校でのラストスパートと並行して大変貴重な経験を培うことができました。
現在は東京のロイター通信でテレビニュース部のインターンをしております。
CNN東京からもインターンのオファーを頂いたりと、
ニューヨークでの経験が大変役立っております。
本当にありがとうございました。大変感謝しております。
以前山口さんが、ワシントン支局であればいつでもインターンにおいでよといってくださったのですが、
まだ有効ですか?笑
現在絶賛就活中なのですが、
もしも現在空いているポジションなどがあったら教えていただきたいです。
東京にお戻りの際はぜひお会い出来たらうれしいです。
2015-03-25(伊藤詩織『
Black Box』
42頁) *
赤字は
BBで省略部分
インターンなら即採用だよ。プロデューサー(有給)でも、
詩織ちゃんが本気なら真剣に検討します。ぜひ連絡ください! 2015-03-25 19:25 (伊藤詩織『
Black Box』
43頁)
(
↓著書では省略)
早速のご返信ありがとうございます!本気です!
プロデューサーのポジションに応募させていただきたいです。
是非とも検討していただけませんでしょうか?宜しくお願いします!
2015-03-25
本気みたいだね。そしたらこっちも本気で検討します。
日本語で履歴書を作ってPDFかFaxで送って下さい。
あとビザは持ってる?
新規プロデューサーという事になると、採用やら待遇やら、
TBSインターナショナル本社の決済(ママ)を取らないとなりません。
これにはかなりの時間がかかります。
あるいは、まずこっちに来てフリーランスとして契約して、
しばらく仕事をしてもらいながら正式な採用に向かうという手もあります。
このやり方なら私が決済できます。
どういうやり方がいいか、ちょっと考えてみます。 2015-03-25 22:17 (伊藤詩織『
Black Box』
44頁)
(
↓著書では省略)
山口さん、
お疲れ様です。
日本語の履歴書を添付させて頂きますので、ご検討の程よろしくお願い致します。伊藤詩織
2015-03-27
20:17
履歴書受け取りました。ありがとう。最大の関門はビザだね。
TBSで支援する事も可能ですので、検討してみます。
ところでヤボ用で一時帰国する事になったんだけど、来週は東京にいますか? 2015-3-28 17:31 (伊藤詩織『
Black Box』
44頁)
(
↓著書では省略)
ご連絡ありがとうございます。
VISAは難しい部分であります(原文ママ)よね。ご検討の程、よろしくお願いします。
はい、来週東京にいます!
一時帰国ということはお忙しいかとは思いますが、
もしお時間がありましたら是非お会いしたいです!
2015-03-28
21:44 調べたら、支局のスタッフとして雇用するために会社で支援をした実績はあるようです。
来週後半、空いている夜ある? 2015-3-29 14:26 (伊藤詩織『
Black Box』
45頁)
(
↓著書では省略)
調べていただきありがとうございます。少し望みが見えて嬉しいです!
空いています!山口さんのご都合のいいお日にちを教えていただければ幸いです。
2015-03-29
23:29 (
↓著書では省略)
了解です。そしたら、金曜日空けといてもらえますか?なんか奢ります。
2015-03-30 1:31(
↓著書では省略)
了解しました!4月3日空けておきます!また時間など決まりましたらご連絡ください。
2015-03-30
9:52 (
↓著書では省略)
金曜日、午後7時位からになると思います。何か食べられないものある?
あと、今売っている週刊文春に僕の寄稿が掲載されているから読んでおいてね。
また連絡します。
2015-4-1 16:54
(
↓著書では省略)
金曜日7時、了解しました。なんでも食べれます:)
週刊文春に!?はい!ぜひ拝見させていただきます!それでは金曜日、お会いできるのを楽しみにしています。
2015-04-01
21:58
(
↓著書では省略)
今日は昼間は仕事かな?恵比寿集合だと何時ごろ来られる?
2015-04-03 13:29 (山口氏陳述書では
1:
29)
(
↓著書では省略)
お疲れ様です。恵比寿ですと、8:00には確実に行けます!宜しくお願いします!
2015-04-03 18:26
(
↓著書では省略)
お疲れ様です!
仕事たった今終わりました!予想よりも早く仕事が終わったので、
恵比寿の集合時間が決まりましたら連絡ください!
2015-04-03 18:41 *BB P46では「
仕事が押してしまい・・・」となっている。
(
↓著書では省略)
恵比寿についたら連絡ください。
2015-04-03 18:52 (
↓著書では省略)
恵比寿についたら連絡ください。
私は8時前に着いてるけど、急がなくて大丈夫だからゆっくり来てください。
2015-04-03 18:54
↓
↓
4/3 恵比寿の夜~
山口さん、お疲れ様です。無事ワシントンへ戻られましたでしょうか?
VISAのことについてどの様な対応を検討していただいているのか
案を教えていただけると幸いです。
2015-04-06 23:01 (伊藤詩織『Black Box』70頁) *赤字は著書で省略部分
(8日間の空白)
(↓著書では省略)
お疲れ様です。
この前はどうしたらいいのかわからなくて、普通にメールしたりしてしまいましたが
やっぱり頭から離れなくて。
この前気づいたらホテルにいたし、気づいたらあんなことになっていて
ショック過ぎて山口さんに罵声を浴びせてしまいましたが、
あの時言ってた君は合格だよって、いうのはどういう意味なんでしょうか?
山口さんのこととても信頼していたので・・・
連絡いただけますか?
忙しいのにすいません。
2015-04-14 17:20
罵声浴びた記憶はないけどな。今ニューヨークのTBSインターナショナル本社と、
あなたを雇用するにはどういうパターンがありうるか検討しています。
最初からプロデューサーとして雇うには、
支局のスタッフを増やす事になるので新たに予算をつけることになります。
インターンとして仕事を始めてもらうなら、ハードルは下がります。
VISAについては、プロデューサーとしてVISA取得を支援するには、
一旦こちらに来て正式な面接を受けてもらう事になります。
実質的にはそのまま合格なんですが、その後一旦東京に戻って
アメリカ大使館でパスポートにVISAを貼付してもらわなければなりません。
インターンの場合は、面接は不要だそうです。
これも給料を払うか払わないかを基準にしたアメリカの法律の違いだそうです。
いずれにしても、現在ニューヨークの新しい社長と交渉中です。
今しばらくお待ちください。
2015-4-14 19:18 (伊藤詩織『Black Box』78頁)
(2日間の空白)
メール届いた?読んだ?
我々の仕事では、業務に関する連絡は即座にきちんと反応する事がとても大切です。
詩織ちゃんを雇用するためにかなりいろいろな工夫をしているだよ(原文ママ)。
反応がないともうやる気がなくなっちゃったのかとも思います。
やる気がなくなったらそれはそれで連絡するのがマナーだよね。
2015-4-16 11:13 (伊藤詩織『Black Box』80頁)
伊藤さん、
あなたの雇用について少し進展がありました。
まだやる気があるかどうかだけでも返信を下さい。
2015-4-17 2:00 (伊藤詩織『Black Box』81頁)
4/17「最終月経4月9日~」と、まつしま病院で自己申告。
ここ数日入院していたので連絡できませんでした。進展とはどういうことでしょうか?
2015-4-17 19:50 (伊藤詩織『Black Box』81頁)
入院していたとの事、大丈夫ですか?
進展とは、大統領選に向けて支局スタッフを一名増員する事が認められる方向だという事です。
どのような人材をどう取るかはこれから検討されます。
2015-4-17 19:50 (伊藤詩織『Black Box』82頁)
(ここから伊藤氏のトーンが変調)
今回山口さんと帰国した際にお会いしたのは新規プロデューサーとして採用、
ないしフリーとして契約をしたいので残りの問題のVISAの話をしようと
お誘いいただいたからですよね。
なのに意識の無い私をホテルに連れ込み、避妊もせず行為に及んだあげく、
その後なにもなかったかように電話でビザの手続きをするといってきたり、
この度(原文ママ)に及んでそのようなあやふやなご返答をされるのは何故ですか?
この状況を考えると、まるで山口さんが仕事の話を持ち出して
このような機会を伺(ママ)っていたように思えてしまいます。
既に家族に山口さんの話をし今回の雇用のお話を告げていたので、
その後の進展を聞かれるたびに何と答えたらいいのか返答に困っています。
(あれ以来心身ともに傷つき、病院に通ったり、
検査費等インターンの私にはそういった費用さえもがものすごい負担です。)
今まで言った言葉が本当であるなら誠意のある対応をしてください。
また前回のメールでもショックだったと伝えたのに謝罪の言葉がないのはどうかと思います。
そして医療費も負担してください。
2015-4-18 20:36 (伊藤詩織『Black Box』83頁) *括弧内赤字はBBで中略部分
あなたがそういう風に受け止めていたとは知りませんでした。
あなたは私が強制したわけではないのに自ら進んで飲んで泥酔し、
タクシー内や私のスーツや荷物に嘔吐して正体不明となりました。
路上に放置するわけにもいかないから、やむなく逗留先に連れて行ったんだよ。
ホテルの部屋でもトイレでも嘔吐し、それを全部片づけたのは私です。
私の重要な公的書類にも嘔吐されたので、
それを再発行するのに手間とコストがかかりました。
あなたが普通に食事して普通に帰ってくれたら何も起きなかった。
私だってこれから一緒に働こうという人に、最初からそういう意図で接するはずがありません。
私が一度でも、職権を使ってあなたを口説いたり言い寄ったりしましたか?一切していませんよ。
単純に自分が被害者で私が加害者だというなら、
私がそもそもそういう悪意を持っていたと考えるなら、とても残念な事です。
それからあやふやな対応って何ですか?
あなたの熱意とやる気を高く評価して、いろいろな作業を続けています。
海外支局のスタッフを増員するというのは、この時節非常に難しい事です。
あの夜の事でコストがかかっているなら、それはそれで考えます。
しかし、自らの行動も振り返ってみて下さい。
冷静にやり取りが出来るなら、もう一度メールを下さい。
2015-4-18 21:50 (伊藤詩織『Black Box』84頁)
冷静にお話がしたいと思っているのでこのようにメールしています。
介抱してくださったというのであれば、その点については感謝します。
ですがそんな意識不明の私に避妊もせずに行為に及び、
それ以降私は妊娠したらどうしようという不安の中にいます。
山口さんは私が妊娠した場合のことをお考えですか?
私はこれから一生懸命仕事をしていこうと思っていた中、
今は妊娠してしまったら働けなくなってしまうという恐怖でいっぱいです。
2015-4-18 22:44 (伊藤詩織『Black Box』86頁)
あなたはあの夜私の部屋に入ると、部屋の二ヵ所に嘔吐した後、
トイレに駆け込みました。
私は私のスーツケースの中やパソコンに吐きかけられたゲロを
袋に片付けて濡れタオルで拭いて、トイレにあなたを見に行くと、
あなたは自分がトイレの床に吐いたゲロの上で寝込んでいました。
私はあなたをゲロから剥がして、ゲロまみれのあなたのブラウスとスラックスを脱がせ、
あなたを部屋に移してベッドに寝かしました。
そしてトイレに戻って吐き散らかされたゲロをシャワーで洗い流して、
最もゲロが多く付着していたブラウスを、明朝着るものがないと困るだろうと思って
水ですすいでハンガーに干しました。
そして部屋に戻るとあなたはすでにいびきをかいて寝ていました。
私はあなたの髪の毛などについた嘔吐臭が耐えられなかったので別のベッドで寝ました。
その後あなたは唐突にトイレに立って、戻ってきて私の寝ていたベッドに入ってきました。
その時のあなたは「飲み過ぎちゃった」などと普通に話をしていました。
だから、意識不明のあなたに私が勝手に行為に及んだというのは全く事実と違います。
私もそこそこ酔っていたところへ、あなたのような素敵な女性が半裸でベッドに入ってきて、
そういうことになってしまった。
お互いに反省するところはあると思うけれども、一方的に非難されるのは全く納得できません。
あなたが妊娠するという事はあり得ないと考えています。
でも、あなたが不安なのはわかりましたから、こちらで出来る事は喜んでします。
しかし、問題に対処するには、一方的な被害者意識を改めてもらいたい。
2015-4-18 23:51 (伊藤詩織『Black Box』87頁)
まだ生理が来ていないので不安で仕方がありません。
寝ても覚めてもこのことで頭がいっぱいです。
何故妊娠することはあり得ないなどと言えるのですか?
理由を教えてください。
2015-4-24 11:48 (伊藤詩織『Black Box』90頁)
あの携帯は現在私の手元にありません。
あと、会社も辞めたので、支局や本社にかけても私にはつながりません。
ただ、伊藤さんがワシントンで仕事をするつもりがあるなら、
後任の支局長に伝えます。
連絡はこのメールに返信してください。よろしくお願いします。
2015-4-28 12:52 (伊藤詩織『Black Box』95頁)
妊娠と仕事の事で大至急お話したいので、連絡の取れる電話番号を教えてください。
2015-5-4 11:45 (伊藤詩織『Black Box』105頁)
今日は祝日なので病院は空(ママ)いていませんでした。
妊娠の可能性があるので渡航の時期を延ばせませんか?
2015-5-4 14:36 (伊藤詩織『Black Box』106頁)
電話をおかけしましたが、お出にならなかったので、
またしばらくして掛け直します。
明日の予定はどうしても変更出来ませんが、1週間から2週間程度でまた来日します。
また、どこにいても私の出来る事はなんでもしますので、
遠慮なく言ってください。
2015-5-4 15:08 (伊藤詩織『Black Box』107頁)
家族と合流してしまったので、電話出来ません。会ってお話したいので、
日本に帰ってくる日にちが決まり次第メール下さい。
2015-5-4 18:08 (伊藤詩織『Black Box』107頁)
(2日間のブランクの後、再び決定的にトーンが変わる)
山口さん、今までは必死に自分の中の記憶と感情をおさえてきました。
あの夜、山口さんに意識がないまま強制的に性行為を行われ、
肉体的にも精神的にも傷つけられました。
あの後、膣は数日間痛み、乳首はかなり傷つきシャワーを当てられないほどでした。
膝の関節もずれ今日までサポーターをつけています。
そして信頼をしていた山口さんにこのような事をされ、
ショックで夜も眠れず仕事に出られなくなったりしていますが、
今後の自分の将来も考え、必死にこのことに蓋をしてきました。
でも、現在、生理が大幅に遅れ、妊娠という可能性が大きくなり、
現実的な対処に早急に向き合わなければいけない今、
山口さんからの誠心誠意のある謝罪、仕事、妊娠に対しての対応を
早急にしていただかなければ、
もう精神的にも限界で回りに助けを求めざる終(ママ)えません。
本来なら既に対応しているべきだと思います。
いち早く病院に行って対応しなくてはならない中、1、2週間で帰国すると
いっていましたが、早急に帰国して対応してください。
また日本で通じる携帯電話を持ってください。
こちらからすぐに連絡できないのは困ります。
全ての内容に返答をお願いします。
今までのようにメールの内容を無視、否定をされるのはもう限界です。
2015-05-06 22:28 (伊藤詩織『Black Box』108頁)
あなたが心身ともに疲弊している事についてはとても心配しています。
また、近くに相談相手がいない事についても、申し訳なく思っています。
私は逃げも隠れもしませんし出来る事はなんでもしますから、まずは落ち着いて下さい。
また、あなたの能力については高く評価していますから、
アメリカであなたにふさわしい仕事に就けるよう全力でサポートしたいし、
実際にいくつか具体的なポストもオファーが来ています。
その段階に進むためには、まず落ち着いて、
いろいろな事に前向きに対処する必要があると思いませんか?
事実認識についても、冷静になって下さい。
例えばあなたの膝が痛いのは私のせいですか?
あなたは寿司屋のトイレで鍵をかけたまま寝込んでいて、
外から鍵を開けた店員さんに助けられたのを覚えていますか?
店員さんによれば、便器から崩れ落ちて不自然な形で寝込んでいたという事ですから、
その時に痛めたのではありませんか?
もし私があなたの膝を痛めるような事をしたと主張するのであれば、
どういう局面だったか説明して下さい。
いろいろな意味で、まずは冷静になって欲しいと思います。
くり返しますが、私は善意に基づいて、
あなたが心身共に楽になるように私の出来る事はなんでもする用意があります。
問題を解決するために我々が共同で対処出来るよう、
まずは落ち着いて欲しいと思います。
その上で、あなたが私に求めるものを教えて下さい。
私が答えるべき全ての内容ってなんですか?あなたのメールではよくわかりません。
私は誤魔化したり逃げたりするつもりは一切ありませんよ。
あなたもケンカ腰でなく、前向きに整理してわかりやすく伝えて欲しいと思います。
2015-5-6 23:12 (伊藤詩織『Black Box』109頁)
メールでいただいた問い合わせのうち、まず連絡方法について連絡します。
私は現在一時的に日米どちらにも住所がないので携帯の契約ができません。
何らかの形で携帯を入手し次第連絡します。
それまではメールをくれれば、すぐ連絡します。
今までもメールを受け取ったら、
すぐメール返信するなり公衆電話を探して電話するなりしています。
一昨日も、高速道路を運転中にあなたからメール着信があったので、
すぐ高速道路を降りて公衆電話から電話をかけました。
あなたは出ませんでしたが。私は誤魔化したり逃げたりしませんし、
いつでも連絡はとれますから、安心して下さい。
2015-5-7 9:33 伊藤詩織『Black Box』111頁
日本に帰ってくる日にち、滞在先の連絡先、また現在の滞在先の連絡先を教えてください。
一(ママ)早く病院に行った際の対応を取るために。
あなたがそこを明確にしていただかなければ私は病院に行けません。
逃げも隠れもしないというのなら、これらの情報開示をし速やかに日本に帰って来て下さい。
私は落ち着いています。
レイプされた上妊娠の可能性を持った女子にこれ以上なにを言うつもりでしょうか?
2015-5-7 15:38 (伊藤詩織『Black Box』112頁)
レイプってなんですか?全く納得できませんね。
法律的に争うなら、そうしましょう。私は全く構いません。
次の面会には弁護士を連れて行きます。
あなたが準強姦の主張しても(原文ママ)あなたが勝つことはあり得ません。
私にはたくさんの証人がいます。それでも争うなら、私も準備します。
前向きにまともに話し合うつもりがあるなら、
話し合えるような態度を取るべきではありませんか?
全てはあなた次第です。
2015-5-7 16:37 (伊藤詩織『Black Box』113頁)
私はあなたを攻撃したり苦しめたりする意図は全くありません。
出来るだけ早くこの事態を乗り越える為に、あらゆる努力は惜しまないつもりです。
ただ、あなたがあくまで私に対して今のような敵意を持ち続けるなら、
もはや私には対処の選択肢はなくなります。
故ない批判を払拭するためなら、十数ヶ月に及ぶ裁判も受けて立ちます。
お互いに消耗し傷つく事をあなたが選択するなら。
冷静に前向きに話し合うことは出来ますか?それなら早期に一時帰国します。
2015-5-7 17:00 (伊藤詩織『Black Box』116頁) P116
(↓著書では省略)
あなたのメールの敵対的な文言に反応して、私の返信も強い表現になりがちですが、
私はあなたの直面する困難を解決するため、出来る事はなんでもするつもりです。
一度お目にかかった方がいいと思っており、
その為に直近で一時帰国することも考えています。
その旨メールしましたが、反応をいただけていません。
日程を調整して航空便を押さえて日本を往復するには、
アレンジに多少時間がかかります。
時間が経てば経つほど一時帰国の時期も遅れますので、早めにご連絡下さい。
繰り返しになりますが、私は逃げも隠れもしませんし、
私の出来る事はなんでもします。
そのために、伊藤さんから連絡をもらったら、私は即座に返信をしています。
いろいろな事に前向きに対処したいと思っています。山口敬之
2015-5-8 11:36
何度も申し上げているように私には現在、体の健康が第一なので、
少し考えさせていただきます。
2015-5-8 13:24 (伊藤詩織『Black Box』116頁)
わかりました。できるだけ伊藤さんの都合に合わせますから、
遠慮なく連絡下さい。
2015-5-8 13:53 (伊藤詩織『Black Box』116頁)
逃げも隠れもしない、返信しているといいますが、そんな返信ばかりで、
私のここ数日の肝心な返答はなく(原文ママ)、
私の不安は取り除かれず自身の保身にしか感じません。
妊娠の可能性がないと以前断言していましたが、どういうことですか?
何度も出来ること、出来ることと繰り返していますが、
あなたのできることは一体なんですか?
2015-5-8 19:06 (伊藤詩織『Black Box』119頁)
返って来てない肝心な返答があれば、指摘して下さい。すぐ返信します。
2015-5-8 21:37 (伊藤詩織『Black Box』119頁)
妊娠の可能性がないと以前断言していましたが、なぜですか?
2015-5-8 22:57 (伊藤詩織『Black Box』120頁)
私はそういう病気なんです。
2015-5-8 23:05 (伊藤詩織『Black Box』120頁)
何の病気ですか?私の健康に関わることなので詳しく教えてください。
2015-5-8 23:09 (伊藤詩織『Black Box』120頁)
精子の活動が著しく低調だという病気です。
2015-5-8 23:12 (伊藤詩織『Black Box』120頁)
(↓著書では省略)
そうですか。
精子が弱い=避妊なし性行為という正当化をされているように聞こえます。
息子さんがいらっしゃったはずですが?
2015-5-8 23:19
(↓著書では省略)
私は前向きな姿勢で問題解決に向かいたいと考え、あなたの質問にも答えていますが、
あなたが違う立場と方針でいるなら、こうしたやり取りは不毛ですね。残念です。
2015-5-9 4:20
(↓著書では省略)
まだ生理が来ていないです。あの夜から恐怖で眠れなくなっています。
山口さんの言う、前向きな姿勢の問題解決とは具体的に何ですか?
2015-5-9 4:35
(↓著書では省略)
答えてください、山口さんの言う、
前向きな対応って一体何ですか?
できることはする、逃げないとまでいいながら、傷ついた私に謝罪の言葉もないのですね。
もし妊娠などと言う事になったら、私の父とほぼ同年代、
そして既婚者で子供もいるあなたによるものだなどとは、
口がさけても私から親にはいいたくないです。
その上私の意に反して行為に及んだなどあまりに不潔で不道徳です。
医療的な面で緊急を要して連絡したのにも関わらず、
このメールにこれ以上具体的な山口さんの対応の返答がいただけないということは、
私も残念です。
2015-5-10 11:53
医療的な面で緊急を要する対応があるなら、
いくらでもサポートしますから具体的に言ってください。
それから、会って話がしたいという事ならば、
その為に日本に一時帰国する事も提案しましたが、
その後あなたからは具体的な返答はいただいていません。
あなたは私を糾弾はするが、具体的に私が何をすればいいのか言ってくれないので、
私も困っているのです。
あなたが心身共に疲弊している事はとても残念だし、
それを改善する為に私が出来る事は何でもしますから、
具体的にやるべき事を提案して下さい。
それから、謝罪をしないのは、事実認識が根本的に異なるからです。
下のメールに書いてある事も、事実と相当乖離しています。
しかし、わたしが事実関係についてあなたの主張に反論すれば、
傷ついたあなたを精神的にさらに追い詰める事になりかねないから、
あえて反論していないのです。
私があなたに一切謝罪をする気がないという事ではありません。
事実認識が根本的に異なる段階であいまいな謝罪をする事は、
いろいろな面で誤解を生み不適切だと考えているからです。
繰り返しますが、あなたが誰にも相談できず苦しんでおられる事については、
深く心を痛めています。私がいま何をすべきか、ぜひ具体的に言って下さい。
2015-5-10 12:38 (伊藤詩織『Black Box』121頁)
あなたの謝罪、反省の意をまず最初に聞きたい。
事実が乖離しているとはどういう事でしょうか?
この点についてご返答がいただけない以上、この先は山口さんとお話する意味がないように思います。
私たちは事実を伝えるのが仕事ですよね?私は事実を曲げる人が一番嫌いです。
2015-05-11 13:40 (伊藤詩織『Black Box』122頁)
(↓著書では省略)
返信は早急にするとご自身でいっていたはずです。
このように待っている時間も苦痛です。
2015-5-11 17:40
(↓著書では省略)
前回の私のメールへのあなたの返信は25時間前後でした。
今回あなたは4時間待っただけで苦情を言う。
高飛車な態度で糾弾し恫喝すると、何かが解決しますか?
もう少し冷静になれませんか?
あなたの今の態度で話し合いが前に進むと思いますか?
一緒に問題を解決しようという気持ちは持てませんか?
2015-5-11 18:05
(↓著書では省略)
返信を早急にするといったのはご自身です。山口さんご自身で提示されたのです。
これは恫喝には値しません。
これ以上話をそらさないでください。
これは前回のメールの返答ではありません。
繰り返します。
あなたの謝罪、反省の意をまず最初に聞きたい。
事実が乖離しているとはどういうことでしょうか?
この点についてご返答がいただけない以上、
この先は山口さんとお話する意味がないように思います。
私たちは事実を伝えるのが仕事ですよね?
私は事実を曲げる人が一番嫌いです。
私は同じ質問を繰り返ししているだけで、
私の質問には山口さんはこのように話をそらしているだけです。
つまり返信される気がないということと認識してよろしいですか?
2015-5-11 18:39
(↓著書では省略)
私はあなたに迅速に反応する事が義務化され、
あなたは気が向いたら反応すればよいということですね?
2015-5-12 2:13
謝罪や支援については、私の5/10のメールを再読して下さい。
また、私は事実認識についてメールであなたと議論しません。
まず謝れというあなたの要求には応じないという事です。
こういう状況におかれたら、私でなくても皆同じ対応をすると思います。
これは、あなたが必要とする支援を拒否するものではありません。
私は今でも、善意に基づいて、あなたをサポートする用意はあります。
具体的に言っていただけたら、できる事は何でもします。
ただ、あなたが今のような攻撃的かつ敵対的な姿勢を続けるのであれば、
あなたと私が直接やり取りをしても同じ事の繰り返しとなり不毛なので、
今後の連絡は第三者を介在させることにします。
2015-5-12 12:45 (伊藤詩織『Black Box』122頁)
ワシントンの日系メディアにお願いしていたあなたの就職について、
面接をしたいという連絡がきました。
あなたと私のコミュニケーションがうまくいっていない現状とは別に、
もしあなたがアメリカでの仕事に興味があるなら、遠慮なく希望を教えて下さい。
2015-5-13 0:07 (伊藤詩織『Black Box』123頁)
素直に受け取ってもらえないかもしれないが、
私はあなたの事を心配しています。
できるサポートは何でもするから、
具体的に言って欲しいという気持ちにも変わりはありません。
2015-5-13 10:37 (伊藤詩織『Black Box』123頁)
所感
いかがだろうか。
伊藤氏からのメールは当初は「職とvisa」を、やがて「金」の無心と「妊娠」の脅しへと変化してゆく。
一方で私たち一般女性が受けた印象は、荒唐無稽なストーリー、青天の霹靂に戸惑いながらも、山口氏は常に理性的な態度で相手を気遣い、丁寧かつ辛抱強く対応している・・・というものだった。
それ以前に、山口氏のメール文面には犯罪の加害者が事実を誤魔化そうとする気配すら見えない。
山口氏の「~半裸、~入ってきた」の箇所は後に法廷で検証され、氏も誇張を認めた。ただしそのような表現上の誇張は、山口氏が伊藤氏の語るストーリーを全面的に覆す意図においては、些末な点であると私たちは考える。山口氏の同メールのポイントは、一方的なレイプのストーリーを全面的に否定し、「思い出してもらう」事にあるのだから。
一連のやりとりから、少なくとも山口氏は「合意」を疑っていなかったと分かる、私たちはそのように確信します。
では、実際に「密室」で何が起こっていたのか。
Contentsから「山口氏の訴え」にお進みください。