木村花さんの死を招きついに打ち切り…「テラハ」の罪と罰
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■制作段階で“いじめの構造”
――番組の構造にも問題がある。
「出演者たちはトキの人になりたい半分素人。制作側にとっては、出演者はギャラが安くつき、言うことを聞く便利な存在です。お膳立てされた空間で『カメラ回します』『よろしくね』と言われたら、期待に応えたくなるし、そうしなければ出演終了するかもしれない危機感もある。演出家の中には強いものに弱く、弱いものに強い者もいる。弱い者いじめの構造は制作段階からあるのです」
――受け手のレベルの低下も負のスパイラルに拍車をかけているという。
「皆がデジタル思考で白と黒の2択しかなく、グレーという考え方ができなくなっている。背景を想像したり、人におもんぱかることなく、怒りの感情を爆発させてしまう。こうして“無意識の中の悪意”がSNSを凶器に変えてしまっています」