米ワシントンで開かれた記者会見で語るポンペオ米国務長官(2018年11月9日撮影、資料写真)。(c)MANDEL NGAN / AFP

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【AFP=時事】米国政府は6日、黒人男性のジョージ・フロイド(George Floyd)さんが警官に押さえつけられ死亡したことを受けて国内各地で続く抗議デモを、中国が自国民の基本的人権の否定を正当化する目的で利用していると非難した。

 マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官は声明で中国共産党に言及しつつ、「笑止千万なプロパガンダには誰もだまされない」と述べた。

 これに先立ち、中国外務省の趙立堅(Zhao Lijian)報道官は1日、人種差別に反対する米国の抗議デモを受けて、同国を偽善的だと非難し、人種差別は米国社会の「慢性病」だと語っていた。また「米国がいわゆる香港独立派や暴力分子を英雄や活動家としてもてはやす一方、人種差別に抗議する人々を『暴徒』と呼ぶのはなぜなのか」と疑問を投げかけた。

 ポンペオ氏はこの日の声明で、中国政府がここ数日「真実を軽んじ、法をさげすむ姿勢を続けていること」を示したと述べた上で、「ジョージ・フロイド氏の死を受けた米国の行動を、中国共産党による基本的人権および自由の否定と結び付けようしている同党のプロパガンダの取り組みは、いんちきのためであるとみなすべきだ」と強調した。

【翻訳編集】AFPBB News

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