田辺拓也
2018年の西日本豪雨で大きな被害が出た高梁市で7日、梅雨や本格的な台風の季節を前に、豪雨災害を想定した訓練があった。避難所での新型コロナウイルスの感染防止対策として間仕切りを用意し、検温を実施。安全確保との両立に向け、手順を確認した。
避難所には住民らが押し寄せ、「3密」の状態が発生しやすい。県は出水期を前に避難所の運営マニュアルを改訂し、各市町村に通知。発熱などの体調不良を訴えた人を別室や専用スペースに案内する▽1人あたりのスペースをなるべく広くとる▽定期的な換気――などを求めている。
訓練の想定は、前日からの台風で大雨警報が発令され、市内全域で大災害が予想されるというもの。18カ所に避難所を設け、市職員や警察署員、自衛隊員ら約300人が参加。感染リスクを避けるため、実際に住民を集めた訓練は市文化交流館に限定し、地区の住民ら約30人が参加した。
フェースシールドを装着した市職員は避難所入り口で、非接触式の体温計を使い検温し、体調不良者は別室へ案内。避難者のスペースには、一定の距離が保てるよう足元にテープが貼られた。さらに、感染防止とプライバシー保護の両方に役立つテントのような仕切りも用意され、避難者は段ボールの簡易ベッドの組み立ても体験した。
自動車学校経営の中島平さん(39)は「災害が起きると大勢の人が一気に避難所に詰めかける。避難者の距離を保てなくなるのが心配だ」。市職員の1人は「実際にやってみるとソーシャルディスタンスの維持が難しいことが分かった。訓練を重ねていきたい」と話した。(田辺拓也)
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6/7 21:00 時点
退院者数はクルーズ船の乗客らを含めた数。厚労省などによる
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