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ブラジルで反政府デモ、新型コロナ感染累計データ公表中止を批判

  • ブラジル政府は累計の感染者数と死者数の公表を週末から取りやめ
  • 民主主義擁護や人種差別反対を訴えるデモ隊が大都市に集結

ブラジルでは7日、新型コロナウイルス感染拡大へのボルソナロ大統領の対応に批判が高まり、サンパウロや首都ブラジリアなど複数の都市で反政府デモが実施された。

  社会的距離の確保が求められているにもかかわらず、ブラジルの大都市には民主主義擁護や人種差別反対を訴えるプラカードを掲げたデモ隊が集結。米国での黒人暴行死事件への抗議活動もブラジルの反政府デモを後押しした。一方、ボルソナロ大統領の支持者らも一部の都市でデモ行進を行ったが、参加者は比較的少なかった。

  ブラジルは新型コロナウイルス感染症(COVID19)の死者数が急増、感染の新たな中心地となっており、累計の感染者数と死者数の公表を週末から取りやめた政府に批判が強まっている。これを受け同国の各州衛生当局は独自に感染件数と死者数を集計し、公表し始めている。

ブラジル、コロナ累計データ公表中止-死者数でイタリア抜いた直後

  新型コロナを単なる「軽いインフルエンザ」と述べていたボルソナロ大統領は経済的惨事の方がコロナ禍よりひどいとみて、その回避に向けて国民に経済活動の再開を呼び掛け、州知事らと衝突を繰り返している。新型コロナがパンデミック(世界的大流行)になってから、ブラジルでは保健相2人が辞任し、大統領は軍出身者を代行に起用した。

原題:
Protests Break Out in Brazil Amid Coronavirus Data Controversy(抜粋)

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