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研修医・指導医インタビュー(県立広島病院)

漆原 貴 先生

漆原 貴 先生

広島県 久留米大学医学部

消化器・乳腺・移植外科主任部長

三浦 一華 先生

三浦 一華 先生

広島県 広島大学医学部

臨床研修医2年目

宗近 由貴 先生

宗近 由貴 先生

広島県 広島大学医学部

臨床研修医1年目

2年の初期研修をまもなく終え、産婦人科医への道を歩み始める三浦先生、内科ローテートをひととおり終え、病棟業務などに積極的に取り組む1年目の宗近先生。そして23名の初期研修医の指導医であり、臨床研修支援室長でもある消化器・乳腺・移植外科・内視鏡外科グループ主任部長の漆原先生。今回はこの3名に県立広島病院での初期研修についてお話を伺ってみました。

医師としてはもちろん、人間としても成長できる場で学ぶということ

~ 県立広島病院の初期研修プログラムについて概要や特徴を教えてください。

漆原当院の初期研修プログラムですが、1年次は内科を主に6ヶ月、選択必修が3ヶ月、麻酔科と救急救命で3ヶ月、2年次は自由選択枠が11ヶ月と地域研修が1ヶ月という形です。
特徴的なところとしては、自由選択枠が長いこと、マイナーも含め診療科が充実していること、救急も3次救急まで受け入れていること、そして何より周産期医療に強みを持っているところですね。NICUも完備されていますし、不妊外来や生殖医療科もあり、小児科・産婦人科系の医師の数も非常に多いです。

三浦私は来年から産婦人科に進ませていただくことになっているのですが、やはり県立広島病院ではNICUもあり、産婦人科系の先生方はもちろん、小児外科や小児循環器、耳鼻科など小児科系の先生方も多くいらっしゃるので、ハイリスクなお産も含め色んな症例を経験できるのが魅力です。
学生の頃、産婦人科と救急救命に興味があり、どちらも強い病院ということでこの病院を選んだのですが、これだけ総合的に強みを持っている病院は少ないのではないでしょうか。産科救急でも他院からたくさんの患者様が搬送されてきています。

宗近私も学生時代、産婦人科と消化器内科などの内科系に興味があり、最終的に県立広島病院を研修先に選びました。内科系の診療科はひととおりまわって、業務にも少し慣れてきたところです。病棟業務ではある程度任せていただいているので、処方を出したり、検査をオーダーしたりということもさせていただいています。
指導医の先生方が非常に熱心で、カルテも必ず後からチェックして処置や処方についてのアドバイスやフォローもしてくださいますし、早い時期から色んな手技も学ばせていただいています。その際も、研修医に1人でやらせて放っておくということはまずなくて、必ず上の先生が見守りながらフォローしてくださるので、不安になったり技術が我流になったりすることもありません。安心して色んなことに挑戦できるのが嬉しいですね。

漆原やはり初期研修2年間の間で最も重要なことは、プライマリケアができるようになることだと考えておりますので、ウォークインの救急患者さんはすべて研修医の先生に診ていただいています。当院では1年次と2年次が屋根瓦式で1人の患者さんを診る体制を採っていますので、相談もしやすいのではないでしょうか。最初は2年次の先生を1年次の先生が見て学び、その次の段階では1年次の先生を2年次の先生がパックアップする。双方にとって学びがあると思います。

三浦そうですね。2年目としても「しっかり教えてあげないと」と気が引き締まります。教える環境があるということは、自分自身がそれだけ勉強しておかなければいけないですから。でも、もちろんすべて研修医に放り投げられているということではなくて、その上に同じ屋根瓦式で後期研修医の先生方や指導医の先生方がしっかりサポートしてくださるので、のびのびと取り組めています。

~ 漆原先生は指導医として特に心掛けてらっしゃることなどはありますか?

漆原研修医が各科をまわるのは1~2ヶ月という短いスパンですから、直接の指導医はもちろん、各科の先生と協力しながらフィードバックをしっかりしています。個々の目標の中で到達できたレベルを都度明確にしておくことで、研修医の先生も振り返りをした上で次に進めますから。
当院では臨床研修支援室というのを設けていて、1年次の半年目に研修医の反省会を開いています。そこでは研修医一人ひとりに「何ができて、何ができなかったか」を確認してもらっています。医師にとってコミュニケーションスキルやプレゼンテーションスキルは大きな武器になりますから、指導医のサポートのもとでカンファランスや病院内外の症例検討会、学会など、発表の場をできるだけ多く経験していただいていますね。

~ 研修医の先生方は学会発表なども既に経験されましたか?

三浦私は学会を2回と院内の症例検討会を1回、院外の症例検討会を1回経験しました。院内ではそれ以外にもカンファランスや術前の症例検討など、日常的に発表の場をいただけたので得るものが多かったと思います。指導医の先生方は大変だと思いますが、私たち研修医にとっては非常に良い経験をさせていただけていますね。

宗近私は学会で1回と、院外の共同症例検討会で1回、あと院内の症例検討会で1回発表させていただきました。こういう機会をいただけるのは非常に貴重だと思います。発表の場を通して「もう少し勉強しよう」という意欲も高まりました。病棟で出会った色んな疾患について、少しずつですが診断や治療など一歩踏み込んで調べてみるようにしています。

~ 最後に漆原先生から、研修先を考えている学生の方にメッセージをいただけますか。

漆原医療の現場では、もちろん勉強も大切ですが、豊かな人間性を養っていくことも非常に大切です。だから研修病院として、ただ臨床医学が学べるというのではなくて人として成長できる場を常に提供していきたいと考えています。それは私たち医師に限らず、看護師やコ・メディカルも同様で、研修医が主役になれるよう皆でバックアップしています。当院では女性の先生も多いですし、育児休暇を取ってまた復帰する先生も珍しくありません。男女問わず、活躍できる環境が整っています。学生の方には、安心して選んでいただければと思っております。

(2012年12月)


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