故郷神戸駅の準片硬券/茜堂

神戸駅発着発行の準常備式券と補充式券=茜堂

茜堂-縦長の乗車券 券面が縦に長く、駅名が満載で、運賃、或は距離程や、有効期間が賑やかに並んでいる、賑やかな準常備片道乗車券。
遠距離になる程、切符の容姿は長くて、且つ重厚になっています。
   

常備片道乗車券とは、余り売れない幾多の行き先駅を、一枚の乗車券にまとめ、
行き先駅の下側を切取り発行した、片道乗車券で「準片」と呼ばれ、切る前はD型券かA型券等で、成り立っています。
   

旅客の多い着駅用には「常備式」を、非常に少ない発駅、着駅、或は発着駅には「補充式」を用いますが、
その中間のやや多い着駅に、この「準常備式」を用います。
こうする事により、多くの着駅ごとの乗車券を、印刷して揃えて置かなくても良い事になります。


●準常備式片道乗車券・特急・急行・グリーン券=着駅金額別断線●

茜堂-準常備(着駅別断線) 茜堂-準常備(着駅別断線)
茜堂-準常備(着駅別断線)
茜堂-準常備(着駅別断線) 茜堂-準常備(着駅別断線)

昭和4年12月21日、神戸~東神奈川(東海道本線経由)、二等、12圓18銭、より表示、神戸驛発行、鉄道省、GJR地紋。
昭和5年5月16日、亀山~神戸(柘植経由)、三等、2圓24銭、より表示、亀山驛発行、鉄道省、GJR地紋。
昭和5年11月1日、神戸~粟津(北陸線経由)、三等、3圓74銭、より表示、神戸驛発行、鉄道省、GJR地紋。
昭和8年12月30日、神戸~浦田(東海道線経由)、3等、6圓19銭、より表示、神戸驛発行、鉄道省、GJR地紋。
昭和11年4月7日、神戸~下総中山(東海道、秋葉原経由)、3等、6圓36銭、より表示、神戸驛発行、鉄道省、GJR地紋。

鉄道省地紋(GJR)は、活字に対して、正常に左右位置にて、配置されています。
券面上部に有る、発駅名より表示の横の、(い)、(へ)、(わ)、(へ)、(9)の記号は、裏面券番のロットを表す、循環符号です。
循環符号に就きましては、 茜堂-私鉄国鉄等連絡乗車券 を、ご覧下さいませ。
   


茜堂-準常備(着駅別断線)
昭和41年12月20日、神戸~伊予寒川(宇高、予讃経由)、2等、1310円、から表示、神戸駅発行、国鉄、JNR地紋。

国鉄地紋(JNR)は、活字に対して、上下位置にて配置されています。
   


茜堂-準常備(着駅別断線) 茜堂-準常備(着駅別断線) 茜堂-準常備(着駅別断線) 茜堂-準常備(着駅別断線)
茜堂-準常備(着駅別断線)
茜堂-準常備(着駅別断線)

昭和11年11月21日、昭和11年12月19日、昭和12年1月17日、昭和12年2月13日、19日、27日、
和田岬~神戸、3等、8銭、より表示、和田岬驛発行、鉄道省、GJR地紋。

券面の鐘紡前駅は、明治45年4月16日に開業後、昭和23年3月以降休止し、昭和37年3月1日に廃止されました。
   
鉄道省地紋(GJR)は、活字に対して、正常に左右位置にて、配置されています。
券面上部に有る、発駅名より表示の横の、(い)の記号は、裏面券番のロットを表す、循環符号です。
循環符号に就きましては、 茜堂-私鉄国鉄等連絡乗車券 を、ご覧下さいませ。
   


茜堂-準常備(着駅別断線) 茜堂-グリーン準常備(着駅別断線)
茜堂-準常備(着駅別断線) 茜堂-準常備(着駅別断線)
茜堂-準常備(着駅別断線)

昭和38年5月4日ヨ、神戸~田布瀬(山陽経由)、2等、950円、から表示、神戸駅発行、国鉄、JNR地紋。
昭和46年11月27日、神戸~下津井(山陽、茶屋町経由)、800円、連絡券、から表示、神戸駅発行、国鉄、JNR地紋。
昭和49年8月8日、神戸市内~弘前(東海、北陸経由)、3210円、から表示、神戸駅発行、国鉄、JNR地紋。
昭和55年11月14日、神戸市内~三島(東海経由)、4900円、から表示、摂津本山駅発行、国鉄、JNR地紋。
昭和44年9月25日、グリーン券(特急、急行)神戸市内~熊本(山陽経由)、2600円、から表示、神戸駅発行、国鉄、JNR地紋。

国鉄地紋(JNR)は、活字に対して、直角に上下位置にて、配備されています。
券面上部に有る、発駅名から表示の横の、ほ、5、17、1、1の記号は、裏面券番のロットを表す、循環符号です。
また、発行駅名の前に有る、8、4、5の数字は設備符合で、発行窓口を表しています。
   
循環符号に就きましては、 茜堂-私鉄国鉄等連絡乗車券 を、ご覧下さいませ。
   

神戸駅~下津井駅間は、宇野線茶屋町駅乗換で、下津井電鉄の下津井駅(終着駅)迄の、片道の着駅準常備式連絡乗車券。
国鉄発行の私鉄連絡券で、乗車券発行の4カ月後には、茶屋町駅~児島駅が、廃止となります。
この昭和47年4月1日の部分廃止に伴い、同連絡乗車券は、同年3月31日を以て、廃止されました。
尚、残る児島駅~下津井駅は、平成3年1月1日に、廃止されました。


●補充式片道乗車券=金額別断線●

茜堂-金額別断線
茜堂-補充式乗車券(金額別) 茜堂-補充式乗車券(金額別)
茜堂-補充式乗車券(金額別)
茜堂-補充式乗車券(金額別)
茜堂-補充式乗車券(金額別)
茜堂-補充式乗車券(金額別)
補充式の乗車券で、
料金を断線で、縦置き表示。
茜堂-補充式乗車券(金額別)
茜堂-補充式乗車券(金額別) 茜堂-補充式乗車券(金額別)

昭和9年1月6日、道川~神戸(長岡、彦根経由)、3等、8圓22銭、道川驛発行、運輸省、GJR地紋流用。
昭和10年2月17日、木更津~神戸(東京経由)、3等、6圓77銭、木更津駅発行、国鉄、JNR地紋。
昭和12年8月7日、神戸~兵庫、3等、5銭、神戸驛発行、鉄道省、GJR地紋。
昭和12年8月7日、神戸~兵庫、3等、5銭、神戸驛発行、鉄道省、GJR地紋。
昭和15年3月25日、加古川~神戸、3等、63銭、加古川驛発行、鉄道省、GJR地紋。
昭和35年2月15日、神戸~諸寄(東海道、山陰経由)、3等、450円、神戸駅発行、国鉄、JNR地紋。
昭和37年10月25日、神戸~舞鶴(東海道経由)、2等、640円、神戸駅発行、国鉄、JNR地紋。
昭和37年10月25日、筑後吉井~神戸(日田、大分、小倉、山陽経由)、2等、1460円、筑後吉井駅発行、国鉄、JNR地紋。
発行日不明、百間町~神戸(北陸経由)、20圓、百間町驛発行、頸城鉄道、社地紋。

乗車券本体表面の右側に有る、丸に大の字は大阪鉄道管理局の、丸に東の字は東京鉄道管理局の証です。
下段右の券には、ダッチングが施されておらず、発行年月日不明。頸城鉄道の百間町駅から、北陸経由の神戸行きです。
当券は運賃欄には、20(圓)の記入が有りますが、断線部には、三圓より六圓迄の記載で、何故だか一致していません。


●補充式片道乗車券=粁程別断線●

茜堂-粁程別断線
茜堂-補充式乗車券(距離別)
茜堂-補充式乗車券(距離別)
茜堂-補充式乗車券(距離別)

昭和25年12月21日、神戸~小田原(東海道経由)、2等、600キロまで、1180圓、神戸駅発行、国鉄、JNR地紋。
昭和28年10月30日、下川口~神戸(窪川、琴平、宇高航路経由)、3等、401粁以上、1180圓、高知県交通発行、社地紋。
昭和33年3月7日、長岡~神戸(渋谷、東海道経由)、3等、601キロ以上、620円(学割)、長岡駅発行、国鉄、JNR地紋。

中央の高知県交通の下川口~神戸駅の補充式券は、漢数字と粁文字の粁程別の切断線となっています。
   
粁程別の切断線は、昭和24年9月6日に、国鉄にて新設された物です。
右側の乗車券本体表面の丸に新の字は、新潟鉄道管理局の証で、ダッチング下には、翌収扱いのラインが付記されています。
翌収扱いの、詳細は 茜堂-謎の記号と不思議な落書き を、参照願います。
   

発駅の下川口は、土佐清水市の321号線に有った、高知県交通のバス停ですが、
平成9年には、高知県交通の中村営業所エリアを、分社化し、
高知西南交通に改組され、下川口は下川口漁協前に、名称変更されています。
   

尚、着駅が神戸駅となっていますが、現在の当方面着駅表示では、三ノ宮バスターミナルとなっています。
また、硬券切符ですが、ページ配分の加減上、当、軟券編のページに編入しており、以下カード切符共々ご容赦願います。


補充式の乗車券で、
距離を断線で、縦置き表示。
●補充式往復乗車券=金額別断線●

茜堂-金額別断線
茜堂-補充式往復乗車券(金額別) 茜堂-補充式往復乗車券(金額別)

昭和36年4月5日、神戸~熱海(東海道経由)、3等、1900円、交通公社神戸三ノ宮発行、国鉄、JNR地紋。
昭和36年10月3日、神戸~熱海(東海道経由)、2等、2160円、交通公社神戸三ノ宮発行、国鉄、JNR地紋。

元券は共に前売りのC型往復券で、往券下部は着駅にて切離回収されています。右の券はローマ字併記の券。
   
これらの、断線付きの切符類は、発券の際に切取られた片側を報告片として、毎月まとめて審査課へ提出します。
また、当券に限らず全ての乙片は回収され、乗車券類が適正に販売され。適正に収受されているかの、検証を行います。
審査課は、経理部門に属していますが、乗車券類の特殊性の為、審査と呼ばれています。


補充式の往復乗車券で、
料金を断線で、縦置き表示。
●記入式補充特急・急行券・連絡船用グリーン券=金額別断線●

茜堂-金額別断線
茜堂-準常備(グリーン)
茜堂-準常備(グリーン) 茜堂-準常備(グリーン)
茜堂-準常備(急行)
補充式の種別券で、
料金を断線で、横置き表示。

昭和44年5月11日、神戸~高松(山陽、妹尾、宇高航路経由)、900円、神戸駅発行、国鉄、JNR地紋。
昭和45年12月13日、神戸~高松(山陽、妹尾、宇高航路経由)、900円、神戸駅発行、国鉄、JNR地紋。
昭和47年8月22日、大阪市内~下呂(東海、那加経由)、1400円、神戸駅発行、国鉄、JNR地紋。
昭和55年4月2日、神戸~100Km迄、500円、元町駅発行、国鉄、JNR地紋。

補充式は、駅窓口に常備されていない発駅、又は着駅、或はその両方の駅に対し、発行時に駅名を記入する切符で、
乗車券、特急券、急行券、寝台券やグリーン券等に、幅広く使用されています。

   

補充式の券には、発駅が印刷されている、自駅発用の、一般的な補充式の券と、
他駅発にも用いられる様に、発駅印刷が行われていない、記入式補充券の二種類が有ります。


●補充式片道乗車券=硬券●

茜堂-補充式硬券
茜堂-補充式乗車券
茜堂-補充式乗車券

昭和22年8月29日(線引=翌収扱い)、神戸~倉敷(山陽経由)、3等、55圓、神戸駅発行、運輸省、GJR地紋流用。
昭和22年9月22日(線引=翌収扱い)、神戸~高野(姫新、東津山経由)、3等、50圓、神戸駅発行、運輸省、GJR地紋流用。

全ての発着駅に使用出来る、便利な乗車券です。
乗車券本体表面の右側に有る、丸に大の字は、大阪鉄道管理局の証です。
   
短命に終わった運輸省時代の物で、戦中戦後の混乱期でも有り、鉄道省のGJR地紋を流用しています。
また、ダッチング部には、翌収扱い(翌日収入扱い)の、ラインが付記されています。
翌収扱いの、
詳細は 茜堂-謎の記号と不思議な落書き を、参照願います。



神戸駅夜景のスルーカード=茜堂
補充式の乗車券で、
全ての発着駅に、対応出来ます。

茜堂-カード切符 自動改札システムの、Jスルーカード、夜の神戸駅が魅惑的に映し出されています。
   

茜堂-神戸駅Jスルーカード

現在の神戸駅(北口の夜景)、Jスルーカード5000、JR西日本発行、近畿の駅百景神戸駅。

平成9年3月8日の、JR東西線開業と同時に、Jスルーの自動改札システムが、導入され、
平成11年2月26日に、ストアードフェアシステムカードとして、JR西日本のJスルーカードが、誕生しますが、
平成20年9月15日の、終電を以て販売終了となり、翌年3月1日の、終電を以て、
自動改札機と自動精算機の対応が、終了されました。
   

Jスルーカードは、JR西日本のJスルーエリアで、使用された自動改札システムに対応する為の、対応カードで、
後に、近隣私鉄にも、Jスルーシステムが普及しましたが、ICOKA、PiTaPaの台頭に因って、
その役目を終える様になり、私鉄共々、販売中止と機器の対応が、
終了となります。




当ページの掲載写真は、茜堂による原盤ネガからの画像の為、無断複写や画像への直リンクは、禁じております。
解説に於いて、誤記や解釈の違いにより被られた不利益につきましては、茜堂では一切関知しないと共に、
責務を負えない事をご了承願います。
   
茜堂-リンクバー
茜堂-故郷神戸駅の切符-軟券編茜堂-鐵路趣味