高嶋将之
京都市は今月から、QRコードを使い、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐシステム「あんしん追跡サービス」の運用を始めた。新たな感染者が出た場合、同じ施設で接触した可能性がある人を迅速に把握して注意喚起のメールを送り、医師への相談などを促す。
市によると、まず、市内の飲食店や集客施設、イベントの主催者などに、市のシステムに登録してもらう(①)。市は、店や施設、イベントごとにQRコードを発行(②)。入り口などに掲示してもらう。
対象の飲食店や施設を利用したり、イベントに参加したりした人は、掲示されたQRコードをスマートフォンなどで読み取り(③)、メールアドレスや利用日時を登録する(④)。後にその施設の利用者らの感染が判明した際、同じ日に利用した登録者に、健康管理の徹底のほか、かかりつけ医や保健所などへの相談を促す注意喚起のメールが送られる(⑤)。
注意喚起のメールでは、風評被害を避けるため、クラスター(感染者集団)が発生した場合をのぞき、どの店や施設の利用者が感染したのかは明らかにしないという。
施設側、利用者側ともに登録料はかからない。3日午後5時時点で、施設側は二条城(中京区)や市動物園(左京区)、市京セラ美術館(同)など計389件が登録している。一方、利用者側は209人が登録を済ませた。名前や位置情報などの登録は不要で、登録したメールアドレスは1カ月後に削除されるという。
1日以降は新たな感染者が確認されておらず、注意喚起のメールは送られていない。3日に家族と京都伝統産業ミュージアム(左京区)を訪れ、利用者登録をした北区の看護師、山口昭子さん(69)は「連絡が届くことで安心につながる。時間はかかったが、慣れれば大丈夫」と話した。(高嶋将之)
国内の感染者
+48人17135人
死者
+6人913人
退院者
+96人15521人
6/4 21:00 時点
退院者数はクルーズ船の乗客らを含めた数。厚労省などによる
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