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更新日付:2019年12月20日 世界文化遺産登録推進室

北海道・北東北の縄文遺跡群を世界遺産に!

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「北海道・北東北の縄文遺跡群」の推薦が正式に決定しました!!

「北海道・北東北の縄文遺跡群」が国内推薦候補に決定!!
令和元年12月20日、 「北海道・北東北の縄文遺跡群」の推薦書のユネスコ提出が閣議で了解され、正式に世界遺産への推薦が決定しました!!
 今後は、国からユネスコへ推薦書が提出され、2020年のユネスコ諮問機関による現地調査を経て、2021年の世界遺産委員会で世界文化遺産の登録審査・決定を目指します。
 引き続き、世界遺産登録へ向けた皆さまの御協力と御支援をよろしくお願いします。

【今後のスケジュール】
・2020(令和2)年2月1日まで 国がユネスコ世界遺産センターへ推薦書を提出
・2020(令和2)年秋頃 国際記念物遺跡会議(ICOMOS)による現地調査
・2021(令和3)年5月頃 国際記念物遺跡会議(ICOMOS)による評価結果の勧告
・2021(令和3)年夏頃 ユネスコ世界遺産委員会において審議
【参考】文化庁報道発表このリンクは別ウィンドウで開きます

縄文遺跡群ロゴマーク
 青森県をはじめ、北海道、岩手県及び秋田県は、世界遺産「白神山地」や「知床」など、美しく豊かな自然が今なお色濃く残る、緑豊かなところです。
 この豊かな自然の恵みを受け、今から約1万5千年前に、私たちの祖先は、縄文文化という素晴らしい文化を築きました。
 日本最大級の縄文集落跡である特別史跡三内丸山遺跡や大規模な記念物である特別史跡大湯環状列石をはじめ、北海道から北東北に残る数多くの縄文遺跡が、その息吹を今に伝えています。

 縄文文化は、日本の歴史と文化の成り立ちを知る上で欠くことのできないものであるだけでなく、自然と人間が共生し、約1万年もの長きにわたって営まれた、高度に発達・成熟した文化であり、世界史上稀有な先史時代の文化です。
 私たちは、これら縄文遺跡群が人類共通の宝として未来へ伝えていかなければならない貴重な文化遺産であるとの考えの下、4道県並びに関係自治体が連携・協力して「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界遺産登録を目指し取組を進めています。
世界遺産登録をめざす「北海道・北東北の縄文遺跡群」についての詳細は、こちらからどうぞ。

「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産及び関連資産

No. 遺跡名 時代区分 所在地
1 史跡 大船遺跡このリンクは別ウィンドウで開きます 中期 北海道函館市
2 史跡 垣ノ島遺跡このリンクは別ウィンドウで開きます 早期~後期 北海道函館市
3 史跡 キウス周堤墓群このリンクは別ウィンドウで開きます 後期 北海道千歳市
4 史跡 北黄金貝塚このリンクは別ウィンドウで開きます 前期 北海道伊達市
5・6 史跡 入江・高砂貝塚このリンクは別ウィンドウで開きます 前期~後期 北海道洞爺湖町
7 特別史跡 三内丸山遺跡 縄文時代前期~中期 青森県青森市
8 史跡 小牧野遺跡 後期 青森県青森市
9 史跡 大森勝山遺跡 晩期 青森県弘前市
10 史跡 是川石器時代遺跡 晩期 青森県八戸市
11 史跡 亀ヶ岡石器時代遺跡 晩期 青森県つがる市
12 史跡 田小屋野貝塚 前期~中期 青森県つがる市
13 史跡 大平山元遺跡 草創期 青森県外ヶ浜町
14 史跡 二ツ森貝塚 前期~中期 青森県七戸町
15 史跡 御所野遺跡このリンクは別ウィンドウで開きます 中期 岩手県一戸町
16 特別史跡 大湯環状列石このリンクは別ウィンドウで開きます 後期 秋田県鹿角市
17 史跡 伊勢堂岱遺跡このリンクは別ウィンドウで開きます 後期 秋田県北秋田市
関連資産 史跡 鷲ノ木遺跡このリンクは別ウィンドウで開きます 後期 北海道森町
関連資産 史跡 長七谷地貝塚 早期 青森県八戸市

世界遺産を目指すこれまでの経緯

 青森県では、2005(平成17)年度から縄文遺跡群の世界遺産登録を目指してきました。2007(平成19)年度以降は、北海道、岩手県及び秋田県の4道県により取組を進めています。
年月日 主な動き
2005(平成17)年10月11日 知事が定例記者会見で、県内縄文遺跡群の世界文化遺産登録推進を表明する。
2006(平成18)年9月28日 文化庁が、世界遺産暫定一覧表へ記載する文化資産について、今後、地方自治体からの提案を基に審査・選定するとの方針を示す。
2006(平成18)年11月28日 「青森県の縄文遺跡群」について、青森県、青森市、八戸市、つがる市、七戸町の連名で、文化庁に対し世界遺産暫定一覧表への記載に係る提案書を提出する。
2007(平成19)年1月23日 「青森県の縄文遺跡群」が、文化審議会文化財分科会において「継続審議」となる。
2007(平成19)年8月27日
~28日
第11回北海道・北東北知事サミットにおいて、共同提案について正式合意する。
2007(平成19)年12月19日 「北海道・北東北の縄文遺跡群」について、北海道、青森県、岩手県、秋田県の4道県知事が、青木文化庁長官に対し、世界遺産暫定一覧表への記載に係る提案書を提出する。
2008(平成20)年9月26日 「北海道・北東北の縄文遺跡群」を含む5件の文化資産が、文化審議会文化財分科会において、世界遺産暫定一覧表への記載が適当な資産として選定される。
2008(平成20)年12月15日 「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」、「九州・山口の近代化産業遺産群」、「宗像・沖ノ島と関連遺産群」が、世界遺産条約関係省庁連絡会議において、世界遺産暫定一覧表への追加記載が決定される。
2009(平成21)年1月5日 「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」を含む3件の文化資産が世界遺産暫定一覧表に記載される。
2009(平成21)年6月1日 縄文遺跡群世界遺産登録推進本部等を設置する。
2012(平成24)年12月11日 縄文遺跡群世界遺産登録推進本部にて、構成資産を15遺跡から18遺跡とする。
【追加となった構成資産】
 史跡 キウス周堤墓群(北海道千歳市)
 史跡 垣ノ島遺跡(北海道函館市)
 史跡 大森勝山遺跡(青森県弘前市)

縄文遺跡群ロゴマークを発表
2013(平成25)年3月29日 世界遺産登録推薦書協議案を文化庁へ提出する。
資産名称「北海道・北東北の縄文遺跡群」(仮称)
2013(平成25)年6月24日 世界遺産登録推薦書協議案(修正案)を文化庁へ提出する。
2013(平成25)年7月24日 世界遺産登録推薦書原案を文化庁へ提出する。
資産名称「北海道・北東北の縄文遺跡群」(仮称)
2013(平成25)年8月30日 公式ホームページ「-JOMON JAPAN-北海道・北東北の縄文遺跡群」このリンクは別ウィンドウで開きますを開設する。
2013(平成25)年11月29日 公式ホームページ英語サイトこのリンクは別ウィンドウで開きますを公開する。
2014(平成26)年3月31日 キッズサイト「JOMONぐるぐる」このリンクは別ウィンドウで開きますを開設する。
2015(平成27)年3月27日 世界遺産登録推薦書素案を文化庁へ提出する。
資産名称「北海道・北東北の縄文遺跡群」(仮称)
2015(平成27)年12月26日 縄文遺跡群世界遺産登録推進本部にて、構成資産を18遺跡から16遺跡に決定する。
【含めないこととなった資産】
・史跡 鷲ノ木遺跡(北海道森町)
・史跡 長七谷地貝塚(青森県八戸市)
2016(平成28)年3月24日 縄文遺跡群世界遺産登録推進会議にて、史跡 入江・高砂貝塚(北海道洞爺湖町)を入江貝塚と高砂貝塚に分け構成資産を17遺跡として整理する。
史跡 鷲ノ木遺跡(北海道森町)と史跡 長七谷地貝塚(青森県八戸市)を関連資産として位置付け一体的な保存・活用に取り組むことを整理する。
2016(平成28)年3月31日 世界遺産登録推薦書素案(改訂版)を文化庁へ提出する。
資産名称「北海道・北東北の縄文遺跡群」
2017(平成29)年3月31日 世界遺産登録推薦書素案(改訂版)を文化庁へ提出する。
資産名称「北海道・北東北の縄文遺跡群」
2018(平成30)年3月30日 世界遺産登録推薦書素案(改訂版)を文化庁へ提出する。
資産名称「北海道・北東北の縄文遺跡群」
2018(平成30)年7月19日 文化審議会世界文化遺産部会において、平成30年度のユネスコへの推薦候補に選定される。
2018(平成30)年11月2日 官房長官より、世界自然遺産推薦候補「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」を平成30年度の推薦候補として決定したと発表される。
(H31.1.22 「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の推薦書正式版の提出について閣議了解)
2019(平成31)年1月23日 文化審議会世界文化遺産部会において、「北海道・北東北の縄文遺跡群」を平成30年度の推薦候補とした選定結果を引き継ぐことを基本とし、平成31年度の同部会において進捗状況等について確認を行い、最終的に推薦候補として決定すると発表される。
2019(令和元)年7月30日 文化審議会世界文化遺産部会において、令和元年度のユネスコへの推薦候補に選定される。
2019(令和元)年12月20日 閣議で「北海道・北東北の縄文遺跡群」の推薦書をユネスコへ提出することが了解され、正式に推薦が決定される。

世界遺産暫定一覧表への記載

「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」(Jomon Archaeological Sites in Hokkaido, Northern Tohoku, and other regions)は、平成21年1月5日付けでユネスコ世界遺産センターの世界遺産暫定一覧表(Tentative List)に記載されました。

 世界遺産暫定一覧表に記載された資産の概要等について、和訳は次のとおりです。

【DESCRIPTION】
This Jomon property is a group of unique archaeological sites representing a culture that continuously occupied the Japanese archipelago for nearly 10,000 years in the natural environment sustained by the humid temperate climate of the Holocene epoch, living in permanent settlements supported primarily by hunting, fishing, and gathering. This makes it distinct from Neolithic cultures in other regions of the earth which were established on agriculture and animal husbandry. The property possesses outstanding universal value as a testimony of a unique cultural tradition representing the way in which human beings coexisted with nature over an immense period of time in a specific geo-cultural region of our planet.
While Jomon culture spread throughout the Japanese archipelago, it displayed particularly noteworthy development in eastern Japan during the era in which broadleaf deciduous forests extended through much of the region, as stable food supplies and the evolution of the techniques used in securing them led to the expansion of areas of permanent settlement, larger communities, and a sudden increase in the number of earthen figurines and stone ritual implements.
Especially in the region centering on Hokkaido and northern Tohoku, a number of the distinct cultural zones representative of the Jomon period flourished, now characterized by their pottery types, such as the Ento, Tokoshinai, and Kamegaoka cultures. The Kamegaoka pottery culture in particular spread its influence to distant areas, reaching the Kinki and Chugoku regions of Honshu Island, and the islands of Shikoku and Kyushu. The Jomon sites under consideration are located in a variety of different topographical areas from the seacoast to river watersheds and hill country, and include the remains of villages, shell mounds, stone circles, and archaeological sites remaind in wetlands and give dramatic evidence of the process of establishment of permanent settlements and the adaptation of these cultures to the abundant food resources of the broadleaf deciduous forests, the seacoast, and rivers and streams.
【概要】
 縄文遺跡群は、農耕・牧畜を基盤として形成された地球上の他の地域における新石器時代の遺跡とは異なり、完新世(かんしんせい)の温暖湿潤な気候に基づく自然環境の中で約10,000年もの長期間にわたって日本列島に継続した狩猟・漁撈・採集を主たる生業とする、定住の生活実態を表す独特の考古学的遺跡群である。それは、地球上のある文化的地域において長期間にわたり継続した自然と人間との共生の在り方を示し、独特の文化的伝統を表す物証として顕著な普遍的価値を持つ。
 日本列島の全域に及んだ縄文文化の中でも、広く落葉広葉樹林が展開した時期における東日本のそれは、食料資源の安定化とその利用技術の発展による定住生活域の拡大、集落の大型化、土偶や石棒などの祭祀具の急増などの傑出した内容を示す。
 特に、北海道・北東北を中心とする地域では、円筒土器文化・十腰内式土器文化・亀ヶ岡式土器文化などの縄文時代を代表する独特の地域文化圏が繁栄し、特に亀ヶ岡式土器の文化は遠く近畿・中四国地域や九州地域に至るまで影響を及ぼした。縄文遺跡群は、海岸部・河川流域・丘陵地帯などの多様な地形に位置する集落跡・貝塚・環状列石・低湿地遺跡などから成り、食料資源が豊富な落葉広葉樹林や海・河川といった自然環境への適応の在り方とそれに伴う定住の確立・展開の過程を顕著に示している。

【Justification of Outstanding Universal Value】
Jomon culture is an exceptional example in world history of a Neolithic culture that flourished and matured over more than 10,000 years in permanent settlements sustained by a mode of production involving hunting, fishing, and gathering and the coexistence of human beings and nature in the humid temperature climate of the Holocene epoch.
The group of archaeological sites that serves as material evidence of this cultural tradition is particularly evident in eastern Japan from the time that broadleaf deciduous forests became stably established throughout this region. These sites possess outstanding universal value as a representation of the way in which human beings coexisted with nature over an immense period of time in a specific geo-cultural region of our planet.
【顕著な普遍的価値の根拠】
 縄文文化は、温暖湿潤な完新世の気候の下に自然と人間が共生し、約10,000年もの長期間にわたって狩猟・漁撈・採集を生産基盤とする定住生活によって繁栄・成熟した世界史上稀有(けう)な新石器時代の文化である。
 その文化的伝統の物証である考古学的遺跡群は、特に落葉広葉樹林が安定的に拡大する時期の東日本において傑出して見られ、地球上のある文化的地域において長期間にわたり継続した自然と人間との共生の在り方を示す資産として顕著な普遍的価値を持つ。

【Statements of authenticity and/or integrity】
The authenticity of all of the constituent sites has been amply maintained from the perspective of the archaeological sites buried underground and the landscape they comprise.
The integrity of the properties is also established by the fact that all the elements indispensable to any discussion of Jomon culture are present, from villages and shell mounds to stone circles and archaeological sites remained in wetlands.
【真実性及び/又は完全性に関する記述】
 地下に埋蔵されている考古学的遺跡及びそれらが形成する景観の観点から、すべての構成資産の真実性は十分に保持されている。
 また、集落跡・貝塚・環状列石・低湿地遺跡など縄文文化を語る上で不可欠の諸要素が網羅されており、資産の完全性も確保されている。

【Comparison with other similar properties】
Comparable Neolithic archaeological sites inscribed on the World Heritage List are either sites of cave paintings and ritual monuments or sites of tool production. There are no properties comparable to this unique group of archaeological sites, which demonstrate a way of life that continued over such a long span period of the Neolithic era.
【類似遺産との比較】
 世界遺産一覧表に記載されている新石器時代の考古学的遺跡は、岩壁画・祭祀的記念物或いは生産遺跡であり、本遺産のように新石器時代において長期間存続した生活実態を表す独特な考古学的遺跡群について、類似資産として比較研究の対象とすべき一群の考古学的遺跡から成る資産は存在しない。

原文はユネスコ世界遺産センターウェブサイト(英文)をご覧ください。

縄文遺跡群ロゴマーク

ロゴマーク
【解説】
・全体を縄文土器に見立て、北海道と北東北の形を、縄文時代のパワーを象徴するような渦巻きの形で繋いでいます。
・図形の色は縄文時代の漆器や土器にみられる赤漆色とし、構成資産の範囲を濃い目の色のグラデーションで表現しています。
・デザインの左右に「縄文」の文字を、下部に「JOMON JAPAN」の文字を配置しました。「JAPAN」には「漆」の意味もあります。

 ロゴマークを使用したい場合は、使用承認申請書に必要事項を記入の上、申請願います。また、申請にあたっては、使用基準・ガイドラインをよくお読みください。

この記事についてのお問い合わせ

世界文化遺産登録推進室
電話:017-734-9183  FAX:017-734-8128

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