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beforeとagoの違いとは?用法と使いわけを徹底解説!違いは「時間」だけじゃない??

形容詞・副詞

この記事を読むと
beforeとagoの違いについて徹底的に分かります

 

● みなさんこんにちは、まこちょです。

 

なるほどbeforeとagoの使いわけですか~、と勝手に一人で悦に入っているわけではありません。意外とこの2つの違いは難しいものなのです。

 

両方とも「~前」でしょ?なんてあっさりと終わらすことができないところが嫌なところですよね。

 

というわけで今回はbeforeとagoの違いについて徹底的に炙りだしてみようかなと。よく考えたらこの箇所は受検生からの質問も多い点ではありますし、ここで一発本腰を入れて解説しておいたほうが、受検生のお役に立つかなと考えたわけです(実はこのbeforeとagoの違いについては、以前記事で紹介してなかったっけ?と思い、過去記事をちょっと確認してみたのですが、見事に全くない(笑)ボケたかな?)。

 

 

ぜひ、以下の記事をじっくり読んでいただいて、今後の英語学習にお役に立てていただければ幸いです。

 

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これがagoとbeforeの違いと使い分けだ

まずはagoとbeforeの基本的な使い方の違いを見てみましょう。

 

ago →「【今から】~前」

まずはみなさんもおなじみのago。~ years ago「~年前に」なんて表現はよく英作文で使ったりするのではないでしょうか。

 

 

I met him three years ago.

「私は今から3年前に彼に会った」

 

このagoのポイントは【今から】~前」という意味であるということ。あくまで「現時点(現在)」から考えるのがこのagoの最大の特徴です。

 

 

これはもともとagoがa(away) + goから来ていることに由来していると言われていますが、away + go ⇒ go away「遠くに行く」ということで、【現在の地点から】遠く離れる」、つまり「過去」を表す言葉になったという説が有力です。

 

したがってagoを使った文は必ず「過去形」になることが分かるかと思います。

 

● agoまとめ

  1. 「現在から~前」
  2. ago ⇒ away + goから来た
  3. 必ず時制は「過去形」
  4. 単独では用いられず常に期間を示す語句を前に置く

 

before → 「【ある過去】から前」

それに対してbeforeはどうでしょうか。一見同じように見えるのですが、実はbeforeの方は結構複雑だったりします。

 

まずbeforeはagoと違って、立ち位置が「過去のある時」であるところが決定的に違います。

 

 

● agoとbeforeの違い

① ago → 「【現在から】~前」

② before → 「【過去のある時から】~前」

 

したがってbeforeを使う場合、before Aの「A」が過去形の場合、「Aした(過去形)、それより前」という意味になるので、主節の文は「過去よりも昔」になるわけですから、過去完了形、つまり「大過去」になるのが普通です。

 

The train had left before I got to the station.

「駅に着く前にその電車は出発していた」

 

 

ところが!接続詞のbeforeとafterを使った場合に起こるのですが、それぞれ「~の前」「~の後」と、この接続詞を挟んだ2つの文の時間の流れは【誰が見ても明らか】ですから、こういった場合は過去完了形を使わないで過去形で押してしまうのが普通です。つまり上の文は

 

The train left before I got to the station.

 

と表現しても間違いではありません。思わずどっちかにしろよ!と言いたいところですがまぁbeforeが露骨にA before Bで「Bする前にAした ⇒ B → A」と分かるのでこれはこれで許容範囲でしょう。

 

He left the office after he (had) turned off all the lights.

「すべての灯りを消した後で、彼は事務所を出た」

 

 

ちなみにこの現象は等位接続詞andなどを使っても起こるので、英作文のときにあまり悩まないようにしましょう。

 

例えば「起きて、顔を洗って、朝食を食べた」の英作文ですが、この日本文は「起きて→顔を洗って→昼食を食べた」の流れが、誰が見てもはっきりしていますので

 

I had got up, had washed my face, and had breakfast.

 

 

とわざわざ表現する必要がなく、

 

 

I got up, washed my face, and had breakfast.

 

 

と、すべて過去時制にして表現してokです。

 

※注意※

もちろん、本来「過去完了(大過去)」で表現するべきところを「過去形」で表現するのは、【誰が見ても誤解の生じない場面】のみです。

 

過去完了形を過去形にすることによって誤解を生じるところは、当然過去完了形で表現しなくてはなりません。例えばこれは接続詞whenを使った時によく起こることですが

 

例①

I had finished my work when he came.
「彼がやって来た時には、私はすでに仕事を終えていた」

 

もちろんこの時は「仕事を終えたやって来た」と、時間の流れを表現しているのですが


例②

I finished my work when he came.
「彼がやって来た時に私は仕事を終えた」

こうなると、時間の順は「仕事を終えた=やって来た」と2つの文の内容が「同時」であることを指しています。つまりニュアンスはだいぶ異なりますよね。

 

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before AのAは明らかな場合は「省略可能」

またbefore S+Vという形はこのS+Vの内容が誰が見ても「明らか」な場合は省略できることも押さえておきましょう。例えば

 

She died three hours ago, but I had seen (saw) a few days before(that).

「彼女は3時間前に亡くなった。しかし私は、数日前に彼女に会っていたのだ」

 

 

この文は正式に書くとこうです。

 

She died three hours ago, but I had seen (saw) a few days before she died three hours ago.

 

もちろんいちいちshe died three hours agoの箇所をbeforeの後ろにつけなくても「明白」ですので、この文全体を代名詞thatで表現してしまうか、またはこのthatすら省略してしまいます。

 

beforeの後ろの文は現在形も使える。ただし…

またbefore S+VのS+Vの文なのですが、「過去形」だけでなく「現在形」の文も置くことができます。

 

I’ll finish playing tennis before the sun sets.

「私は日が沈む前にテニスを終えるでしょう」

 

 

この場合、本来は主節の文が「未来形」なので、before以下の文も当然未来形で表現しなければなりませんが、英語には「時・条件の副詞節」は未来形の文でも現在形で表現するというルールがあります。

 

今回はこの辺の詳しいお話はオミットしますが、もし「時・条件の副詞節」について学習したい場合は、以下の記事を参考にしていただけると幸いです。

時・条件を表す副詞節の見分け方!なぜ未来の事柄を表すのに現在形を用いるのか?
時・条件の副詞節の見分け方について学習しましょう!副詞節と名詞節の見分け方は?やはり文型をしっかり理解しなければなりません。またなぜ時・条件の副詞節の中には未来形willが使えないのか?その理由も一緒に考えてみましょう!【英文法の謎】第3弾スタートです!

 

またbeforeは接続詞の用法だけでなく、「前置詞」の使い方ができます。したがってbeforeの後ろはS+V(文)だけでなく、「名詞(句)」も置くことができるということですね。

 

 The new road should be completed before the end of the year.

「その新しい道路は年末までに完成しなければならない」

 

beforeは単独で使える

agoはそれ自体は単独で使うことはできませんが、beforeはOK。ただし意外に細かいルールがあったりします。

 

単独のbeforeの前にtwo daysなどの副詞句がついたとき、時制は「過去完了形」とともに使います。

 

I had seen her two years before.

「私はその2年前に彼女に会ったことがあった」

 

 

ところがbeforeは本当に「単独」で使うときは、時制は「過去完了形」になるとは限らないのが難しいところですね。

 

単独のbeforeは「過去形・現在完了形・過去完了形」とともに使うことができます。それぞれの例を見てみましょう。

 

I have seen her before.

「私は以前彼女に会ったことがある」

 

I had seen her before.

「私は以前彼女に会ったことがあった」

 

Did you ever visit there before?
「あなたは以前にそこを訪れたことがありますか」

 

この辺は非常に紛らわしいので、ちょっとまとめておきますね。

 

 

単独のbefore

① 次点の語句+before → 時制は「過去完了形」

② 単独のbefore → 時制は「過去・現在完了・過去完了形」

 

 

この辺がagoと違ってちょいと厄介ですよね。

 

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before が表すのは「時間」だけではない

beforeがagoと違ってちょっと使いどころが難しいのは、beforeが表すことができるのは「時間」だけではないところでしょうか。

 

beforeは先ほどまでの例でもお分かりの通り、イメージ的には「順番」を表しているのがbeforeのコアイメージ。

 

そこから派生して「位置・地位・前途」を表すこともできるんです。これは難しいですね!例えば

 

例 

She stands before the King.

「彼は王の前に立った」

 

このbeforeとin front of「~の前に」の違いが分かりますか?もしわかるのでしたらあなたは只者ではありません(笑)

 

in front ofが単純に「場所」の前を表すのに対して、beforeは「場所+気持ち(感情)の前を表す時に使うんです。

 

ですから、before the kingは「王の前」ですが単純に位置を表しているだけではなく「王の【権威】の前」という気持ちがこもった表現になるんです。

 

beforeには若干感情的なモノが込められるというと分かりやすいかもしれません。

 

ですから単に「場所の前」を表すときには、beforeは使わないことも分かるかと。

 

〇 I stood in front of the teacher’s desk.

「私は先生の机の前に立った」

 

× I stood before the teacher’s desk.

 

例:前途

His whole life is before him. 

「彼の生涯はこれからだ」

 

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あとがき

 

今回はagoとbeforeの違いについて解説してみましたが、agoがちょっとの説明で済むのに対してbeforeの解説の長さといったらもう(笑)いかに世の中の英語学習者がbeforeを苦手にしているか分かるというものですよね。

 

ぜひ、マスターしていただいて今後の英語学習にお役立てください。

 

また会いましょう!

記事を読んでくださり、ありがとうございます。「今夜は少し良い肉でも食べてね」「この記事は参考になった」という方がいらっしゃいましたら、投げ銭(100円~)をお願いいたします。今後も目標を達成するため記事を書き続けます!(^^)/
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