巨人は3日、坂本勇人内野手(31)と大城卓三捕手(27)が、新型コロナウイルスのPCR検査で陽性判定が出たと発表した。5月29日から31日の間に球団が自発的に実施した抗体検査で、両選手を含む4人に感染後の回復を示す「IgG抗体」が確認された。専門家の指導のもと念のためPCR検査を実施し、正常値にわずかに届かない「微陽性」にあたる判定結果が届いた。この結果を受け、チームは西武との練習試合を中止した。
坂本と大城は入院し、今後連日受けるPCR検査で陰性が確認され次第すみやかに合流する、と球団は説明した。
プロ野球が開幕に向けて作成しているガイドラインには「PCR検査で陽性となった場合は陰性確認後14日間、自宅待機とする」旨が盛り込まれているとされる。ただNPBの井原事務局長は、その項目が適用されるのは「発症に伴うPCR検査」と説明。坂本、大城ともに発熱、味覚異常などの症状は訴えておらず「今回は不顕性(症状が表れていないこと)であるので、別のものとなる」と巨人の判断を支持した。感染後の回復を示す「IgG抗体」があり、専門家も他者への感染の危険性も高くないと指摘していることから開幕に間に合う可能性もある。
今回は球団が自発的に行った抗体検査で陽性となった選手に、念のためPCR検査を行ったことで判明した。会見に出席した星総務本部長は「定期的に抗体検査をやって、その中で陽性者に対してPCR検査でスクリーニング(選別)していく」と今後も同様に検査していく方針を示した。(巨人担当キャップ・西村 茂展)