巨人・原辰徳監督(61)が1日、リーグ連覇を不変の目標に掲げた。この日、6月19日のシーズン開幕から約1か月間の日程が正式に発表。巨人は本拠に阪神を迎えての伝統の一戦からスタートを切る。2日の西武戦(東京D)から対外試合が再開されるが「少なくとも3月のオープン戦終了時点より、レベルは上がっている」と手応えを明かした。また練習前には球団インスタライブ配信に参加。ファンに向けてサービスたっぷりに語った。
最高の舞台が整った。原監督は悠然と胸を張った。6月19日に阪神を本拠に迎える開幕戦を始め、1か月間の日程が正式に発表された。「タイガース戦を皮切りにスタートを切る。ジャイアンツファンも、タイガースファンも大いに盛り上がるところだと思うね」。伝統の一戦から激動の20年シーズンが幕を開ける。
この日、発表された日程は新型コロナウイルスの感染リスク軽減のために、長距離移動の回数を抑えるように配慮したもの。前半5カードは首都圏で集中開催。その後は関西、広島など遠征が続くスケジュールとなった。「いろいろ熟考した中での日程。与えられた(日程の)中でベストを尽くす」。その上で今年に懸ける覚悟を明かしていった。
「追い風も、あるいは逆風も吹くだろうけど、そこは全員でゴールを目指していく。もちろん勝ち負けはとても重要なことではあるけれども、今年はそれと同じくらい重要な部分がある」
20年の戦いはリーグ連覇、日本一奪回を目指すと共に、猛威を振るう新型コロナウイルスに打ち勝ち、シーズンを全うすることも大きな命題。どういう状況になっても球界全体で前を向いて戦う重要性を説いた。
練習前には元木ヘッドコーチと共に球団インスタライブ配信を行った。絶妙な掛け合いで、1万人以上のファンが視聴する盛況ぶり。監督室に飾られた歴代監督の色紙を披露したり、元木ヘッドに「勝負師論」を諭したり、2日の練習試合・西武戦のオーダーを、各選手の現状の評価を明かしながら決めていったり。多分にリップサービスもあるはずだが、ファン第一の指揮官らしい、約40分間の最高の贈り物となった。
5月11日から東京Dでの練習を再開し、その中で1か所打撃や投内連係を実施。31日には2試合の紅白戦も行い「少なくとも3月のオープン戦が終了した時点よりも、レベルは上がっている」と仕上がりに自信を見せる。「目標は春先に言っていた優勝であることに変わりはない。120試合は決して短期決戦とは言えない。長丁場の中で一戦一戦、チームが強くなるようにしていきたい」。チームのターゲットはいつだって不変。様々な苦難を乗り越え、頂点に立つ。(西村 茂展)