NEWS / HEADLINE - 2020.6.3

愛知県が設立準備を進める「あいちトリエンナーレ組織委員会(仮)」。アドバイザー会議の委員候補者が決定

次回の「あいちトリエンナーレ」の開催に向け、従来の「あいちトリエンナーレ実行委員会」に替わる新たな運営体制として愛知県が設立準備を進めている「あいちトリエンナーレ組織委員会(仮)」。そのアドバイザー会議の委員候補者が決定した。

「あいちトリエンナーレ組織委員会(仮)」のアドバイザー会議の委員候補者。左から青柳正規、建畠晢、寺内曜子、山梨俊夫 提供=愛知県
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 次回の「あいちトリエンナーレ」の開催に向けて、愛知県が準備を進めている新たな運営体制「あいちトリエンナーレ組織委員会(仮)」。そのアドバイザー会議の委員候補者が決定した。アドバイザー会議の委員は、芸術監督の選出や会長への助言を行う。

 発表された委員候補者は、青柳正規、建畠晢、寺内曜子、山梨俊夫の4人。

 青柳正規は多摩美術大学の理事長で、山梨県立美術館・館長や奈良県立橿原考古学研究所・所長、東京大学の名誉教授も務めている。

 建畠晢は多摩美術大学の学長で、埼玉県立近代美術館・館長、草間彌生美術館・館長、そして全国美術館会議の会長も兼任。

 寺内曜子は現代美術作家として活動。今年3月に愛知県立芸術大学の教授を退任した。

 山梨俊夫は国立国際美術館・館長であり、2019年8月より「あいちトリエンナーレのあり方検討委員会」(就任当時は検証委員会)の座長を務める。

 なお、「あいちトリエンナーレ組織委員会(仮)」の会長候補には、すでに株式会社大林組の会長でアートコレクターの大林剛郎が選定されている。

大林剛郎 提供=愛知県

NEWS / HEADLINE - 2020.6.4

延期となっていた国内の主要アートオークションが順次再開。オンラインや書面での入札推奨も

緊急事態宣言の解除を受け、延期が相次いでいた国内の主要アートオークションが再開。SBIアートオークション、シンワオークション、マレットジャパン、毎日オークションといった、現代美術を扱うオークションの開催の動向をまとめる。

2019年11月のSBIアートオークション「第35回モダン&コンテンポラリーアートセール」
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 緊急事態宣言の解除に伴い、6月より全国の美術館やギャラリーが順次再開している。同様に開催の延期をしてきた国内の主要アートオークションも、今月より順次再開されることとなった。

 SBIアートオークションは、「第37回モダン&コンテンポラリーアートセール」の開催を4月25日に予定していたが、同オークションを7月のオークションと統合し、6月19、20日の2日間にわたって東京・代官山のヒルサイドフォーラムで開催する。

 奈良美智の犬小屋をモチーフにした立体作品《Dogs from Your Childhood (Nara S-2000-005)》(2000)が予想落札価格4000万〜7000万円で出品予定となっており、他にも草間彌生やKAWSなどの人気作品が名を連ねる。

 シンワオークションは3月28日に開催予定だった「近代美術/近代美術PartⅡオークション」と「戦後美術&CONTEMPORARY ARTオークション」を東京・銀座の会場で6月8日に開催。先日逝去したクリストのリトグラフ作品や、戦後日本の抽象画を牽引した山口長男の作品が注目を集めそうだ。

2019年9月のシンワオークション

 シンワオークションは開催にあたり、オークション会場・下見会会場への入場は予約制とし、入札にあたっては来場以外の書面、オンライン、電話といった入札方法の利用を呼びかけている。

 マレットジャパンは、開催延期となっていた5月21日のオークションを6月14日に東京・木場の会場で開催。韓国の単色画(ダンセッファ)の系譜に連なる鄭相和(チョン・サンファ)や、藤田嗣治のドローイングなどが目玉となる。

 同オークションも感染症対策のために、可能な限り、書面または電話での入札で参加を推奨している。

 国内最大級の取り扱い点数を誇るオークションハウス「毎日オークション」は、すでに5月15日と16日にオークションを開催していたが、6月6日に「20周年記念オークション」を開催する。近代から戦後にかけて絵画、版画、彫刻を幅広く取り扱うが、現代美術も草間彌生や元永定正、浅野弥衛といった作家の作品が出品される予定だ。

2020年2月の毎日オークション