ジャガーのデザイナー「私たちは品のあるデザインを維持するためにグリルを大口化することは無い。例のグリルなんか中国に媚び売り過ぎだろ」

2020-05-27

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~確かにどの自動車メーカもフロントグリルの主張が大袈裟になっているように感じる~

イギリスの自動車メーカ・ジャガーといえば、2019年に2ドアスポーツクーペの「Fタイプ(Jaguar NEW F-TYPE)」をマイナーチェンジしましたが、この新型「Fタイプ」を担当したデザインディレクターのジュリアン・トムソン氏によれば「ライバルメーカは”過度な主張をしてくるフロントグリル”を採用することで顧客に注目されると思うが、私たちはそのような下品な道に進むことは無く、グリルの大きさを変えることはない」と説明しています。

現在、カーデザインの世界において、アグレッシブ性とデザイン言語の顕著さが非常に際立っているように見え、特にプレミアムモデルをいくつもラインナップするようなメーカは、シャープなデザインにする一方でグリルデザインの主張を更に大きくしているように感じられます。

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~どの自動車メーカも中国市場に力を入れているが故にグリルも大口化している?~

なお、こうしたフロントグリルの大口化は、中国市場が最も好む傾向にあるそうで、最近の自動車メーカであれば、BMWのキドニーグリル(新型「7シリーズ/X7」等)やレクサスのスピンドルグリル(新型「LM300h」等)が挙げられ、そのほとんどが中国を重視した将来性を見越す設計言語になっているのだそう。

つまり、ブランド独自のデザイン言語を強調するような自動車メーカは今後生き残れる可能性が高いとしているそうですが、反対に言えば、ほとんどの自動車メーカが中国市場に頼らざるを得ないような状況に陥っており、顧客のニーズというよりも”中国のニーズ”に寄せたデザインになりつつあることに対し、ジャガーは「中国に媚びるようなデザインは作らない」と主張しています。

~デザインの変化は確かに批判も多い。メーカの変化と進化に批判は付き物~

特にフロントグリルの大口化によって、一部の顧客から大きなバッシングを受けてしまったのがBMWですが、中国市場をメインに考えすぎた新型「7シリーズ」は、欧州市場等ではとにかく評判が凄く「なぜキドニーグリルをあんなに大きくしたんだ!BMWのデザイナは一体どうなっているんだ!」といった批判的な意見ばかり。

ただ、そういった批判的な意見も時間が経過してくると、「あれ?結構イケてるんじゃね?」という賛同的な意見が増え、それによって更にグリルの大口化を望むユーザー(特に中国)が増え、結果的に「グリルの大口化は顧客が喜ぶから」という結果となり、ビジネス的にも成功を収めることになっているのでしょうね(レクサスのスピンドルグリルも当初は批判の嵐だったものの、今ではレクサスの象徴になっている)。

~しかしグリルの大口化にもいずれは限界が来る~

もちろん、これを長期的な目で見ていけば、グリルの大口化はどのメーカにも限界は来るでしょうし、ユーザ側も飽きが来る→見捨てられる恐れがあることを考えると、いつまでもグリルを大口化せず、品格とデザイン性を守り抜くジャガーが最終的に毀損しないのではないか?と考えたりはしますね。

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Reference:CarThrottle

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