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バスオール 日本初の家庭用ユニットバス

1963年(昭和38年)発売 バスオール第1号

こんにちは! お風呂アドバイザー おかきた'まり です。

バスオールというお風呂があった・・・とコメントをいただいて
日本初の家庭用ユニットバスをリポートします!

カセットタイプのお風呂


ガス湯沸し器が
セットされた半畳タイプ

●トラッキーさん ●男
●北海道地方 ●1960年代

記憶に違いなければ、昭和35年頃に、家庭の部屋の片隅に置けるようなカセットタイプのユニットバスを知っています。
湯や水は外部からホースで引き込んでいました。
「ほくさん」と言う会社が作ったものですが、現在のような洗い場のない浴槽だけの物でした。

気になりましたので調べましたところ、1963年(昭和38年)9月、簡易設置型浴室ユニットバスオールとして発売との事です。「ほくさん」は、合併を繰り返し現在は「エア・ウオーター」という会社になっています。

 お風呂の思い出↓くわしくはこちらへ
  記憶博物館





ユニットバスの誕生


洗い場つきタイプは
1967年(昭和42年)発売

ユニットバスは、1938年アメリカで特許出願があった商品です。でもアメリカでは普及しませんでした。

ところが、その25年後の1963年、オリンピック開催のためのホテル需要にわく東京で、「TOTO 」がホテルニューオータニに初のユニットバスを設置。その後、日本に深く根をおろすことになります。

偶然にもその同じ年、北海道の酸素メーカー「ほくさん」から、家庭用のユニットバスとして、畳1枚のスペースでも家庭風呂に入れるほくさんバスオールが発売されました。

北海道では、畳の部屋におくこともあったとか...
当時は、お風呂のある家が少なかったんですね~

● ホテルのユニットバスくわしくは↓こちらへ
  太一の厳寒シャワー生活



千里ニュータウンで大ヒット!

1970年大阪万博のころ、日本初のニュータウン:千里ニュータウンで大ヒット!
千里ニュータウンのベランダには
バスオールが並んだ!


1965年(昭和40年)の
バスオールの価格は・・・・・
・専用ボイラー付き---¥63,000
・ボイラーなし-------¥46,000

その当時のサラリーマンの平均月収が、¥75,000くらい。1ヶ月分のお給料で家風呂が持てるとあって、大ヒット!

「ほくさん」は全国に続々と建設されるニュータウン団地をめがけて、バスオールをトラックに積み込んで移動展示販売をくり広げました。

関東・近畿地区などの都市圏で人気をよび、1970年(昭和45年)大阪万博のころには大ブレイク!

日本初のニュータウンとして脚光を浴びた
千里ニュータウンのベランダには、バスオールが並んだとか・・・



現役のロングセラー商品

その後も、バスオールは進化を続け、洗い場つきのタイプも登場します。


浴槽・洗い場一体タイプ
1975年(昭和50年)


パネル式...組立...3/4坪タイプ
1975年(昭和50年)


最後のバスオール
1980年(昭和55年)

ぐうぜんにも...取材協力をいただいたアールアンドエム札幌の神野さんが、
バスオール開発者のおひとりでした。
当時の仲間の方から写真を提供していただいて、掲載します。

1970年代後半(昭和50年代)には、戸建て住宅用バスオールを商品化。
しかし、その商品化は早すぎたようで、ホテルや集合住宅用として広まります。
戸建て住宅のお風呂は、まだまだ大工さんが造る在来工法が多かったとか。

神野さんが開発にたずさわったバスオールは、1980年(昭和55年)に発売後、
仕様変更をしながらバスオールエースとネーミングされ、
今も現役のロングセラー商品として、¥235,000で販売中です!



まるで幕の内弁当・・・

バスオールを知らなかったおかきた'まりは、写真をみたとたんに【^^】
行水タライに屋根と湯沸しをくっつけたみたいですもん。

そして、高名な工業デザイナー栄久庵憲司さんの
(キッコーマン醤油卓上ボトルの生みの親)
「幕の内弁当」についての言葉を、思い出しました。

   幕の内弁当を見おろしていると、日本列島のイメージが浮かぶ。
   多彩な要素をコンパクトにおさめ込んだ日本の風土を、
   上空から眺めているような気分に誘われる。

高温多湿な気候、熱い湯につかる入浴スタイルが好き。
理由はいろいろあるだろうけど、ユニットバスの基本の考えが、
日本人の感性にフィットしたのではないでしょうか。


小さな空間にさまざまな機能をつめこんで、まとめる。

そして、それを伝えるネーミングの秀逸さ!

浴槽+洗い場+湯沸し=お風呂の機能をまとめたバスオール。



special thanks!

旧:ほくさん/エア・ウォーター・エモト株式会社の皆様とOBの皆様
元:アールアンドエム札幌の神野様

取材にご協力いただき、ありがとうございます。
なお、文中では敬称を略させていただきました。



後日談 : 千里ニュータウン展に

その後、2006年の春をもってバスオールの製造販売は終了されました。
けれど・・・その年
バスオールが博物館に展示されることに!

2006年4月22日~6月4日、大阪府吹田市立博物館で開催された、
千里ニュータウン展で、バスオールの第1号モデルが展示されたのです。

千里ニュータウン展は、まち開き40年になる千里ニュータウンの歴史を
市民ボランティアの手で企画運営。地方都市の博物館として初の試みに挑戦し、
会期中の入場者数:22700人にのぼる成功事例をつくりました。

わたしも市民ボランティアとして参加して、メーカーのご協力をいただき、
保管されていたバスオールの展示を、多くの方と楽しみました【^^】

【洗いの殿堂】仲間からいただいた、いろんな投稿を展示に活かして、
みなさんに喜ばれました。ありがとうございました♪



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