今回取り上げるのは、シングルモルト余市15年です。
yoichi15
以前は10年を取り上げていますが、なぜ12年を超して15年にしたかというと、以前訪れたすすきのにあるThe Nikka Barで、テイスティングセットで飲んだ時の印象が、それまで私の持つ余市モルトに対する印象の根底を崩すほどの衝撃を受けたことにほかなりません。
そのときは、少量の15年の香りを嗅ぐだけで30分以上も酔いしれてしまい、バーでなかったら単なる変態レベルの体験をしました。

ちょうど「マッサン」の放送が開始した記念として購入しました(直後にザ・ニッカ12年が出てしまい、買うものを間違えたと後悔しましたが、結局そちらも買いました。ブログの記事として掲載済みです)。

ボトルからくる香りは、カラメルのような香ばしさを伴った甘い香りです。

いつものようにロックで飲んでみると、飲み始めは少々強めのピート香とシェリー樽原酒のような レーズンに近い華やかな香り、そのあとにバニラやカラメル、バナナのような甘い香りがついてきます。

味わいは 多少の煙たさがあるものの、甘味、酸味が半々にやってきます。ボディは意外にも少々軽くなり、熟成によってノンエイジや10年からくるガツンとくる硬さ、武骨な雰囲気は滑らかになっています。前述した衝撃はまさにこのことでした。

加水されると、アルコールの刺激、辛みは抑えられて、多少のスモーキーさを保ちつつも華やかで甘い香りと味を楽しめるようになっていて、初心者であってもバラエティ豊かな香りと味がつつんでくれるでしょう。

価格は700mL、45度で8500円ほど(執筆時点)。簡単に手を出す代物ではないですが、ウイスキーが好きな方への贈り物としてはとても喜ばれて満足できるウイスキーであることに間違いはありません。 

これに手を出してしまった以上、次は竹鶴21年なのか...?その前に、近所の酒屋で見つけたニッカのレアな逸品があったので、後々それを採り上げようと思います。

<個人的評価> 
・香り AA: 力強いピート香、華やかなシェリー樽原酒由来のレーズン、そしてバニラ、バナナのような甘い香りがハーモニーを奏でる。
・味わい AA: ウイスキーらしいスモーキーさを残しつつも、甘さ、レーズンのような酸味が絶妙に絡み合う。
・総評 AAA: 躊躇する値段であるものの、ウイスキーの良さをすべて備えた珠玉の一品。武骨な余市らしさのイメージを崩壊させるほどのインパクト。