公務員の定年延長、人事院に検討要請へ　政府閣僚会議が決定

政府は16日午前、いまは60歳としている公務員の定年の延長に向けた対応策を協議する関係閣僚会議の初会合を首相官邸で開いた。近く人事院に詳細な制度設計の検討を要請することを決めた。人事院は今夏をめどに具体案をまとめ、政府は2019年の通常国会に関連法案を提出することをめざす。

関係閣僚会議は人事院が今後の検討のベースとする方針案も決めた。定年を65歳に段階的に引き上げることが柱だ。

60歳以上の一定の年齢に達したら管理職から外す「役職定年制」の導入を検討すると明記。若手や中堅の職員が重要な役職へ昇任する機会を確保し、労働意欲を保つためだと説明した。

60歳以上の職員の給与の減額を検討することも盛った。公務員の総人件費の増加を抑えるためには避けられないとした。

菅義偉官房長官は「国民の平均寿命が大幅に伸びる一方、生産年齢人口が減るなか、高齢者が生きがいを持って働き続ける社会をつくることは社会全体の活力を維持するために重要な課題だ」と指摘。「高齢期の職員が培った知識や技術、経験を生かして活躍することは重要だ」と話した。