郷愁の街角ラーメン
2020/5/30(土)
よる11:30~12:00
懐かしくも新しい。今に残るラーメン名店の営みをお届け!
2020/5/30(土)
よる11:30~12:00
懐かしくも新しい。今に残るラーメン名店の営みをお届け!
2020年5月30日(土)放送
京浜東北線の東十条駅から、閑静な住宅地を歩くと、意表を突くほど賑やかな通りが現れる。地元の人々に親しまれている十条富士見銀座商店街だ。この商店街の一角に中華料理店玉屋はある。昭和32年創業。色あせた暖簾が揺れる懐かしい風情の店構え。店主は創業者(故人)の妻・田沼志津江さん。娘の千佳さんと二人で店を切り盛りしている。人気メニューは仙人ラーメン 550円とカレーラーメン 680円。仙人とは創業者田沼昭三郎さんのニックネーム。仙人と呼ばれるほど超然とした人柄だったらしい。鶏ガラとゲンコツ(豚骨)のスープに、鰹節のダシを合わせる創業者の味を、妻と娘が守り続けている。 出演:羽室満、山路力也 ナレーション:羽室満
2020年5月30日(土)放送
太宰治ゆかりの地、三鷹。商店も充実し、緑も多く、住みやすい街として人気だ。ここに、ある伝説のラーメン屋があった。「中華そば江ぐち」。 ラーメン一杯450円。透き通った醤油のスープ、蕎麦のような独特の手作り麺。そしてその世界観にそっと寄り添う、竹の子、チャーシュー、ナルト。親子4代で通う常連もいる、三鷹のソウルフードだ。 しかし2010年に主人の急死と共に、閉店。最期、常連客は号泣しながらラーメンを食べたと言う。その味と精神を受け継ぎ、同じ場所で新たに生まれたのが「中華そば みたか」。「江ぐち」で修行を積み、自らも三鷹出身で、物心つく頃前から「江ぐち」のラーメンに親しんでいたという店主は、三鷹の人々の人生に寄り添う一杯を、日々作り続けている。
2020年5月23日(土)放送
淡路町の界隈は、江戸時代から「やっちゃ場」と呼ばれる青物市場が開かれていた。市場は大田区に移転してしまったが、今もポツポツと古い商家が残っている。栄屋ミルクホールは昭和二十年の創業。その名の通り牛乳や洋菓子を出すミルクホール(軽食喫茶)だった。昭和初期に建てられた銅板葺きの店舗は建築遺産としても価値があるだろう。店主はおだやかな人柄の高橋栄治さん。子供の頃から食べていた父親の味を再現している。ラーメン650円、カレーライス680円、おにぎり(シャケ)120円。 出演:片野英児、山路力也 ナレーション:羽室満
2020年5月23日(土)放送
お江戸日本橋は様変わりしたとはいえ、今も人が集まる活気に満ちた街である。老舗デパートや名のある名店が威容を誇る大通りから路地に入れば、一軒店が競い合ういなせな日本橋の香りが漂っている。近頃は内外の観光客も多いが、近くにはオフィスビルも林立していて、この地で働く人たちも多く行き交う。日本橋大勝軒は、つけ麺の大勝軒系列とは関係がない。歴史はこちらの方が古い。日本橋大勝軒の創業は昭和八年。趣のある店舗は昭和三十五年に建て替えたもの。店主の高橋一祐さんは三代目である。初代の春吉さんが人形町の本店で修行して独立した。人気メニューは中華そばとヤキブタ、そしてシューマイ。麺もヤキブタもシューマイも自家製である。丹精込めた手作りが大勝軒代々のモットーなのだ。接客は母と妻、厨房は店主と弟が受け持つ、典型的な家族経営のアットホームな店である。 出演:羽室満、山路力也 ナレーション:羽室満
2020年5月6日(水)放送
新御徒町駅ができたことで利便性が増した台東区小島界隈。すこし足を伸ばせばかつて庶民の台所として名を馳せた「おかず横町」や千三百年以上の歴史があるといわれる「鳥越神社」がある。上野の中華料理屋で修行を積み、その後二年間ラーメンの屋台を引いた主人・小林賢吉さんがこの地に店を開いたのは昭和43年。以来五十年地元の人々に愛され続けてきた。店では「半ナシラーメン」というオーダーが圧倒的に多い。「半ナシゴレンとラーメンのセット」である。ナシゴレンとはインドネシア・マレーシア伝統の焼き飯だ。このレシピを小林さんは上野での修業時代、客として来ていたインドネシア人に教わったという。幸楽のラーメンは豚足・鶏ガラ・鶏脂などから出汁をとった透明感あるスープだが、このスープを用い、オリジナルの辛味噌を作り出し作ったナシゴレンはとても美味しく、妻のさち子さんが作る醤油ラーメンとのセットは値段も750円とお得感があり、大人気メニューとなっている。 出演:羽室満、山路力也 ナレーション:羽室満
2020年5月6日(水)放送
スカイツリーが誕生し、新旧の風景が混沌とする浅草。着物を着て闊歩する外国人観光客もいれば、古くから残る大衆演芸ホールも残る。猥雑で混沌とした雰囲気は、今も昔も変わらない。その浅草で明治43年、日本にラーメンの存在を広めた来々軒が誕生した。ラーメンは大衆の食文化として、昭和の時代を支えたといっても過言ではない。その同じ年に、製麺所として誕生したのが、来集軒だ。そこから、昭和25年に独立、製麺からラーメンを提供するお店へと変わり、今に至る。壁に貼られたサインが物語るように、多くの著名人に愛されてきた。今は亡き先代の妻・落合恵子さんと二代目の秀実さんが暖簾を守る。鶏ガラ豚骨、野菜の甘みが加わったスープによく絡む麺が秀逸。名物のシューマイをつまみにビールを飲む常連客も多い。麺のかたさ、味の濃さなど、客の要望に応える注文札もある。そこに浅草下町の心意気が隠されていた。 出演:片野英児、山路力也 ナレーション:羽室満
2020年5月6日(水)放送
かつて、魚河岸と呼ばれた‘東京の台所’築地。豊洲に移転が決まったのは場内市場で、場外市場は築地に残り続ける。昭和30年創業の若葉は、その場外市場にある。開店は朝5時半。早朝から築地に仕入れに来る人、鮮魚店を構える人などの常連がこの店の一杯を求めてやってくる。主は二代目、若林五郎さん。忙しい魚河岸の朝に対応するため、麺のゆで時間はわずか20秒。それを可能にするのは、‘東京一細い’といっても過言ではないちぢれ麺。「とにかく早く提供したい」という先代からの思いを受け継ぎ実践している。主人を支えるのは、妻と二人の息子たち。製麺から具材まで全て築地でそろえる。新しい波が押し寄せる築地場外の中で、築地の変わらぬ味が、海外からの新たな客もつかんでいた。 出演:羽室満、山路力也 ナレーション:羽室満
2020年5月6日(水)放送
言わずと知れた東京屈指の洋食の老舗であるたいめいけん(昭和6年創業)が、昔ながらの醤油ラーメンを提供していることは、意外に知られていない。先代のラーメン好きが高じて昭和20年代に誕生したラーメンは、ラーメンスタンドという‘立ち食い’のエリアで提供される。しかもそこからは、洋食のシェフがオムライスやナポリタンを調理するキッチンが一望できる、特等席なのだ。三代目の主人・茂手木浩司さんは、代々「ここだけは残せ」と言われているラーメンカウンターを守っている。スープには洋食の具材が生かされ、周りが赤く色づけられたチャーシューなど、一杯のラーメンにはたいめいけんならではの個性が秘められている。もちろん、名物のコールスローやボルシチもプラス50円で頼むことができる。時間のない日本橋のサラリーマンにとって、心強いラーメンコーナーなのだ。 出演:曽我部洋士、山路力也 ナレーション:羽室満
2020年4月29日(水)放送
荻窪は駅周辺に戦後闇市が広がっていた。そんな闇市エリアに昭和24年創業したのが「中華そば 春木屋」荻窪、いや東京ラーメンを代表する老舗ラーメン屋である。仕込みは毎朝6時から始まる。3種の小麦粉をブレンドして自家製麺、大量の煮干しや国産の野菜を使って贅沢なスープを取る。店主は2代目今村幸一さん。長野県出身の先代が信州そばツユからヒントを得て生んだスープを、独自にアレンジして現在のものに改良した。「伝統とは常に変わり続けること」今日も新たなメニュー開発に励み、その伝統を3代目に今伝えようとしている。 出演:羽室満、山路力也 ナレーション:羽室満
2020年4月29日(水)放送
大正ロマンから昭和モダンへ。新しいライフスタイルと心意気を求める庶民の熱気が熱く沸いた時代、西洋料理も中国料理も好奇心をそそる舶来の食文化だった。大正15年は昭和元年、その1926年に銀座「萬福」は創業した。屋台から始めた西洋&中国のコスモポリタンな料理屋は人気を集めて繁盛する。21世紀になっても三代目久保英恭さんが腕を振るう中華そばには豊かな文化の香りが漂っている。凛とした存在感で中華そばの上に鎮座する三角形の玉子焼きは萬福のシンボルだ。ケチャップ味のポークライスは創業期の洋食メニューの名残りである。懐かしの味は時代の風雨に揉まれながら伝承されている。銀座と言っても、ここは江戸時代には職人の町だった木挽町である。だから常連客の所作や出で立ちから下町気質の粋が伺える。人気メニューの冷やしそばは夏期だけでなく一年中いただける。 出演:羽室満、山路力也 ナレーション:羽室満
2020年4月29日(水)放送
渋谷区笹塚は庶民が暮らすおだやかな住宅地。駅前から続く細長い商店街が終わりかける頃、風情ある店構えの「福寿」を見つける。創業1952年と言えば、美空ひばりが「リンゴ追分」を歌った昭和27年である。新宿に日本蕎麦店「福家」を起こした一代目が「日本一」を標榜して商売を成功させた。今も使われ続けているラーメンどんぶりの底の文字「日本一」は、その気概を継いでいる証なのだろう。 朝は煉瓦積みの釜戸に火を入れることから仕事が始まる。大釜がグラグラ煮立つ。気がつけばモワモワと舞い上がる幻想的な湯気の向こうに七十七歳の二代目小林克也さんが立っている。建具が軋む木造の店が時空を越える玉手箱のようだ。そんなワンダーランドへ誘う福寿にも若き三代目小林弘周さんの姿が現れた。ノスタルジックラーメンの遺伝子は絶えない。 出演:羽室満、山路力也 ナレーション:羽室満
2020年4月29日(水)放送
昭和ノスタルジー香る懐かしいラーメンを紹介する当番組、第1回目は雑司が谷の「ターキー」。神社や寺が多い雑司が谷の閑静な住宅地にある昭和50年創業のラーメン屋である。店主は甲立一雄さん、作るラーメンは「手抜きなし」の本物だ。鶏の足「もみじ」をメインに毎朝2時間半かけてクリアなスープを取り、その日残ったものは捨ててしまう。タレも醤油でチャーシューを煮て42年間継ぎ足したもの。そっけなくも、懐かしい盛り付けのラーメンは麺をすすればその実力に驚く。独自のラーメン哲学を貫く店主の作るラーメンは、レトロな外観からは想像もつかないほど完成されたものだった。 出演:羽室満、山路力也 ナレーション:羽室満 荻窪は駅周辺に戦後闇市が広がっていた。そんな闇市エリアに昭和24年創業したのが「中華そば 春木屋」荻窪、いや東京ラーメンを代表する老舗ラーメン屋である。仕込みは毎朝6時から始まる。3種の小麦粉をブレンドして自家製麺、大量の煮干しや国産の野菜を使って贅沢なスープを取る。店主は2代目今村幸一さん。長野県出身の先代が信州そばツユからヒントを得て生んだスープを、独自にアレンジして現在のものに改良した。「伝統とは常に変わり続けること」今日も新たなメニュー開発に励み、その伝統を3代目に今伝えようとしている。 出演:羽室満、山路力也 ナレーション:羽室満