【ニューヨーク=河内真帆】米1ドルショップ大手のダラー・ゼネラルとダラー・ツリーが28日発表した2~4月期決算はともに大幅な売上増を記録した。新型コロナウイルスの影響で多くの小売店が閉鎖に追い込まれる中、1ドルショップは「食品など必須用品の販売店」として営業を続けている。雇用情勢の急激な悪化で消費者が低価格商品に走っている点も後押しした。
米国の1ドルショップは1~5ドル(108~540円)程度の食品や日用雑貨品を扱い、低所得者層が主要顧客だ。最大手ダラー・ゼネラルの2~4月期の売上高は前年同期比28%増の84億4800万ドル、純利益は同69%増の6億5千万ドルだった。既存店売上高は21.7%の大幅な伸びとなった。
2位ダラー・ツリーは売上高が同8%増の62億8600万ドルとなったが、純利益は同8%減の2億4700万ドルだった。既存店売上高は7.0%増だった。
1ドルショップは全米各地に出店し、金融危機直後に失業者が急増した時も勢いを得た。
両社とも人員を拡大しており、店員や物流センターの要員としてダラー・ゼネラルは5万人、ダラー・ツリーは2万5千人の臨時雇用を発表している。