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“強制わいせつ事件”も起きていた【テラスハウスの闇】 木村花さんを追い詰めた「過剰演出」と「悪魔の契約書」

「新型コロナの影響で『テラスハウス』の収録が中止となったことが、彼女をより孤立させました。1人自宅で過ごす中で誹謗中傷の要因となった“コスチューム事件”の回が配信されてしまった。プロレス興行も延期となってしまい、憎悪むきだしのSNSの言葉に、日に日に追い詰められていったんだと思います」(番組関係者)

亡くなった木村花さん(「テラスハウス」番組HPより)

玄関ドアには「有毒ガス発生中」の貼り紙

 女子プロレスラーの木村花さんが22歳の若さでこの世を去った。23日未明、東京・江東区にある自宅マンションの部屋で心肺停止の状態で発見され、搬送先の病院で死亡が確認された。警視庁は自殺とみて調べている。

「娘の異変に気付いた母親が自宅に駆けつけると、玄関ドアには『有毒ガス発生中』と書かれた紙が貼られていた。木村さんはポリ袋をかぶった状態でベッドに倒れていて、近くには硫化水素を発生させたと思われる薬剤の容器も見つかりました」(社会部記者)

 女子プロレス団体「スターダム」に所属していた木村さんは、ヒール(悪役レスラー)ならではの“ビッグマウス”が持ち味の人気レスラーだった。「プロレスを皆に知ってほしい」という思いから、Netflixで全世界に配信されフジテレビでも放送されている恋愛リアリティー番組「テラスハウス」に、2019年9月から出演していた。

2020年1月4日、リングに入場した木村花さん(東京ドーム) ©時事通信社

 “台本なし”が売り物の「テラスハウス」は、見知らぬ男女6人が一つ屋根の下で共同生活を送り、その中で生まれる恋愛や青春のリアルを映し出す、人気のリアリティー・ショーだ。だが、その番組制作の過程に問題はなかったのだろうか——。