中川史
新型コロナウイルスの影響で経営難の飲食店がつくる弁当を三重県松阪市内のドライブスルーのブースで販売し、支援しているグループが、雇い止めなどで困窮する人たちに、売れ残る弁当の無料提供を始めた。赤字覚悟の助け合いで、「当面続けられるように」と活動を支えてくれるスポンサーも求めている。
市内の若者ら有志でつくる「3TOMO(さんとも)」で、共闘・共同・共栄の三つの「共」などから名付けた。
同市垣鼻町で1日からドライブスルー弁当の販売を開始。当初は5店ほどが持ち寄る弁当を「売れ残り補償付き販売代行手数料10%」で預かり、LINEで注文を受けてブースで客に手渡していたが、現在は20店舗が参入している。アカウント登録も1600人を超えるまでになった。
有志の一人で津駅前の「串カツ田中」店長、大橋渉太さん(39)は「暗かった経営者も、弁当が売れるにつれて商売人の顔に戻り、活気づいてきた」と話す。7月末までは活動を続ける考えだ。
一方、店舗が増えるにつれて売れ残りも出て、県の緊急事態措置が解除され、市内で学校給食が始まった25日以降は70食近くが残るように。そこで、「フードバンク松阪」「松阪フィリピン協会」「フードたすけあいプロジェクト」の3団体を通じて生活困窮者に渡すことにした。
最近は、企業の業績不振で雇い止めに遭い、食事にも困る家庭が出始めているという。フィリピン人のノエロ・サンターアナさんは、勤務先の工場に輸入部品が届かなくなり、仕事を失った。27日夕、「息子2人が喜ぶ」とカレーライスなどを受け取った。
大橋さんの仲間でウェブ制作会社経営、三宅篤志さん(30)は「フードロスはなくしたいので、有効活用ができて良かった。ただ、(弁当の売れ残りで)連日1万数千円の赤字が出ると厳しい」と話す。
3TOMOは賛同する企業や団体、個人を募集。法人・団体は1口3万円、個人は1口3千円。問い合わせは三宅さん(090・6094・4165)。(中川史)
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