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米地区連銀報告:新型コロナで米経済に深い傷、雇用減や事業閉鎖

更新日時

米連邦準備制度理事会(FRB)が27日公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によれば、新型コロナウイルスの流行は「急激な」雇用減少や事業閉鎖を伴い、ここ数週間で米経済に深い傷を負わせた。

  ベージュブックは「経済活動はすべての連銀地区で低下し、大半の地区で急激な落ち込みを示した。新型コロナウイルス感染症(COVID19)のパンデミック(世界的大流行)に伴う混乱を反映している」と記述している。

  今回のベージュブックは18日までに12地区連銀が集めた情報を基にカンザスシティー連銀が作成した。

  雇用は引き続きすべての地区で減少し、「大半の地区で急激に減少した」と指摘。「企業活動が再開されれば全般的な活動は持ち直すとの期待を、調査対象企業の多くが示したが、その見通しは極めて不確実なままであり、大半の調査対象は潜在的な回復ペースに悲観的だ」と記した。

  賃金については、一部企業が引き下げた一方、必要不可欠な業務を担う人員向けには、失業保険の受給より有利になるよう一時的な賃上げに踏み切った企業もあったという。

  ベージュブックはまた、レジャーとホスピタリティー業界での消費支出減少が最も大きかったとし、「旅行・観光ビジネスではごくわずかな活動しか見られなかった」としている。

  賃金と同様に物価もまだら模様であることが示された。需要の弱さが販売価格への重しとなり、幾つかの地区がコモディティー価格の低下を報告。一方で「供給網の混乱と強い需要で、肉や果物など一部の食料雑貨で値段が上昇した」という。

原題:Fed Catalogs Devastation Wrought by Pandemic on U.S. Economy (2)(抜粋)

(第5段落以降に詳細を追加して更新します)
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