もう日本は眼中にない…対コロナ勝利で韓国の「先進国意識」が確立?

70年間の自分探しの旅は終わったのか
木村 幹 プロフィール

徴用工も輸出管理も過去になった

そしてその中では彼らの日本への対応は変わって来る。彼らにとっては今の日本は、「自らと同じ先進国の1つ」にしか過ぎない。文在寅の就任3周年の演説が示したように、だからこそその中では日本はもはや特別な地位を与えられていない。だから彼らは我々に特段の関心も、そして配慮も払おうとしない。

「ポストコロナ」の状況下、元徴用工問題や輸出管理規制問題は「過去」となり、多くの人々はこれらの問題への関心を失いつつある。日本との間に存在する問題は、所詮、彼らの生活に直結する問題ではないからだ。こうして韓国社会の中で、日韓関係を巡る問題は看過され、未解決のまま持ち越されていく事になる。

 

だからこそ、我々もまた彼らへの対応を変えなければならない。日本を意識し、日本を追い越そうと努力した韓国は最早どこにもいない。だからこそ彼らが日韓関係を改善する為に進んで何かしらの譲歩を行うだろうと期待するのは、これからますます難しくなってくる。

「ポストコロナ」の時代は、この北東アジアに更に「水平的な国際関係」を齎していくのかも知れない。