3.髪質・眉毛の濃さ・毛深さ
自分の髪質の特徴に関するアンケート項目にて「ストレート」を選んだ人と「くせ毛」を選んだ人の間で異なる遺伝型の組み合わせが、2番染色体のEDARという遺伝子領域に存在することが明らかになった。また、身体的特徴として「眉毛が濃い」を選んだ人と、「体毛が毛深い」を選んだ人には同じ領域に特徴的な遺伝型の組み合わせが存在することがわかり、この遺伝子は、毛髪の太さに関連する遺伝子として既に報告されている。
さらに、「体毛が毛深い」を選んだ人にのみ特徴的な遺伝型の組み合わせが、1番染色体のTBX15、2番染色体のGCC2およびLIMS1、18番染色体のBCL2と呼ばれる遺伝子領域にあることがわかりました。BCL2は毛包(毛根周辺の細胞)の細胞死と成長のサイクルに関わる遺伝子であることが知られており、他の遺伝子も毛包の成長や毛の伸長などに何らかの関与をしている可能性がある。
4.汗のかきやすさ
アンケートにて自分に当てはまる身体的特徴として「汗をかきやすい」を選択した人に、2番染色体のPPP1CBおよびPLB1、16番染色体のABCC11と呼ばれる遺伝子領域に、特徴的な遺伝型の組み合わせが存在することが明らかに。
PPP1CBおよびPLB1は、体液の分泌や汗腺の機能などに関わっている遺伝子であることが推測される。また、ABCC11は過去の研究で耳垢のタイプ(乾型か湿型か)や腋臭に関連する遺伝子であることが報告されている。
今回の研究にて得られた結果は、体質改善や個々の肌質に合わせた化粧品選びのサポートなど、一人ひとりに合った情報やアドバイスを提供できるサービスの開発などへの応用が期待できるという。
関連情報/http://www.twmu.ac.jp/univ/
構成/編集部
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