さて今回は「トランスフォーマー」より
エアポートベース
を紹介します。
今回紹介する「エアポートベース」は1990年の「トランスフォーマーZ(ゾーン)」展開時に発売された「マイクロトランスフォーマー・ステーション」の中の1つです。
「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマーZ(ゾーン)」は1990年に展開。
G1シリーズのテレビアニメは前年の「トランスフォーマーV(ビクトリー)」で終了。「ゾーン」は主に児童誌連載で展開し、1話のみのOVA(オリジナルビデオアニメーション)が製作されました。
「TFゾーン」の特徴は既に海外で発売されていた小型TF「マイクロトランスフォーマー(海外ではMicromasters)」を中心に展開。初期は総司令官「ビクトリーセイバー」指揮のもと、マイクロTFとその基地玩具が発売されました。
のちに新「総司令官ダイアトラス」を中心とした3人の「パワードマスター」が発売、OVAではビクトリーセイバーからダイアトラスへの司令官の引き継ぎが描かれました。
※パワードマスターについては以前食玩版を記事にしています。11月に再販されるよ!w
◎オーバーエアー
「マイクロトランスフォーマーステーション」は全4種発売、いずれも正義のサイバトロン側となっています(しかし海外では・・・w詳しくは後ほど)
ステーションにはそれぞれマイクロTFが1体付属、「オーバーエアー」のビークルモードはジェット機です。
トランスフォーム!!
マイクロTFは国内設定では「マイクロ星」出身のTF、オーバーエアーには私の知る限り特にキャラ設定は無い模様。
頭長5.5cm前後の小型サイズなだけに変形そのものは非常にシンプルです。
◎エアポートベース
「TFZ」はマイクロTFと、それに対応した基地玩具を中心に展開。これらの基地全般を「サイバトロンゾーン」と呼称します。
「エアポートベース」はサイバトロンゾーンの宇宙港の役目を持っています。
・側面&サイズ比較
マイクロTF対応なだけあって、近年のTFと比べてもサイズは小さめ。
マイクロTFの基地玩具には「タラップ」が1つ付属、このタラップを活かして単体でも簡易的な基地遊びが可能。
「デフコン1 戦闘開始!
ゾーンベース トランスフォーーム!!」
さてトランスフォーマーなだけあってステーションも変形可能、エアポートベースはまず後部を展開し・・・
カタパルト部分を上げて、底部ミサイルを付け替えることで・・・
◎戦闘モービル
「戦闘モービル」形態に変形完了!、上部の大きなミサイルが目を引きます。
戦闘モービル形態では前部にオーバーエアーを配置可能、固定はできません。
魔将軍と戦え!!
「TFZ」では「破壊大帝バイオレンジャイガー」という玩具化しにくそうなボスの元、歴代デストロンの大型戦士が「9大魔将軍」として登場しました。
OVAにてエアポートベースはサイバトロンゾーンの防衛時に登場(オーバーエアーは登場せず)、「情報将軍メナゾール」達に砲撃していました。
正義の砦 サイバトロンゾーン!
・・・と、単体ではTFも基地も変形がシンプルなマイクロTFですが、本領を発揮するのは基地が増えてから!
マイクロTFの基地には「タラップ」が付属し、全てのマイクロTF基地に連結できる様になっています。
画像ではダイアトラスに・・・ちょっと赤くなったソニックボンバーwとタラップで連結、エアポートベースはカタパルトが可動するので方角も調整し易いです。
この「タラップ連結」は説明書でもデカデカと書いてあり、マイクロTFの重要なポイントであることが強調されています。
以前の「グランダス」の記事でも書きましたが、タラップで連結し続ける事で基地を通り越した大規模な都市を作る事も可能に。この集めて楽しむワイド感がマイクロTFの大きな魅力だと思います。
また、翌1991年に登場した「マイクロトレーラー」ともタラップで組み合わせる事も可能。
画像ではマイクロトレーラーと「レーダーホバーWチーム/バラージ&ヘイブ」を連結、エアポートベースを牽引している・・・というイメージで遊んでます。
国内G1展開は1992年に一度終了したものの、後年の「TFユナイテッドEX(2012年展開)」や書籍掲載コミック「メトロ大戦」「電車大戦」では、国内G1後期展開を強く意識したストーリーが描かれました。
画像は元マイクロTFらしい「UNEX/ジェットマスター」や、新たな姿となった「TFG/ショウキ」といった関連ありそうなアイテムを配置してみました。
時代が違うアイテムでも並べるとサマになるのがTFのいいところ。
あとプリパラアイドルのステージとしてもあそべるよ(強引)
・パッケージ上部&側面
・パッケージ裏
ベースの設定や「テックスペック」が掲載。ステーションのメンバーはチームではないので従来通り「地位」のスペックがあります。
・・・と、ここまでは国内設定について。
ここからは海外設定について書いていきます
海外の「マイクロマスター(Micromasters)」は慢性的なエネルギー不足に苦しむTFが、エネルギー効率を上げる為に自身を小型化した・・・という設定。海外コミックではビークルからロボットの変形時に縮む描写もあった模様です。
オーバーエアーの海外名は「エアーウェーブ(Airwave)」で、海外では悪のディセプティコン(Decepticons)所属というのが最も異なる部分です。
「エアーウェーブ」はブラックマーケットに潜む野蛮人・・・といういかにもワルそうな設定、画像はコンバットロンの「スィンドル」となにやら怪しい取引を行ってるイメージ。
悪の航空基地!?
実は「トランスフォーマーZ」の展開の大きな特徴として、ほとんどのデストロンが国内ではサイバトロンとして発売されています。
これは良く言えば「サイバトロンゾーンが充実する」、悪く言えば「TFの持つ対決コンセプトが大きく損なわれる」変更だと思いました。
「エアポートベース&オーバーエアー」も元は海外で「エアーウェーブ」として発売。基地には個別名称は無いものの「空港モードでは対侵入者用にタイヤを切り刻む装置を備えている」という物騒な設定。
ウチではデストロンのマイクロTFは極端に少ないのですが、日本で2002年より展開していた「マイクロマスター」版シックスウィングがデストロンに陣営変更(復刻前はサイバトロンでした)、空港繋がりという事もあって配置してみました。
画像左の「ミサイルブル(Roughstuff)」も海外ではデストロン→国内ではサイバトロンと陣営変更されたキャラです。
また「エアーウェーブ(オーバーエアー)」は「オイルマスター・エアリアルフォーム」のカラーリングの元ネタになったキャラではないか?とも言われています。言われてみれば配色とか似てる気が・・・
ちなみに海外フォーラムではオイマスAFは「ガイホークみたい」とも言われてたり。
今回の「エアポートベース」玩具としてはシンプルなものの、他のマイクロTFや基地との連動で楽しく遊べるアイテムとなっています。
またその陣営・設定も国内海外で大きく異なり、トランスフォーマーの持つ奥深さを表している様に思いました。