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静岡の外国人、狂犬病感染 フィリピンで足かまれ

(2020/5/23 07:50)

 静岡市と豊橋市は22日、フィリピンから来日して静岡市に住み、現在、豊橋市内に入院中の外国人が狂犬病を発症したことが確認されたと発表した。昨年9月ごろにフィリピンで犬に左足首をかまれて感染したとみられる。2月に就労のため来日した。
 国立感染症研究所によると、国内での発症確認は2006年以来14年ぶり。国内で人が感染した例は1956年を最後に見つかっていない。狂犬病は人から人へ感染することはなく、患者から感染が拡大することはない。
 豊橋市によると、19日に同市内の医療機関から保健所へ狂犬病の疑いの報告があった。感染研に依頼し、22日に狂犬病ウイルスの陽性が判明した。市は発症者の性別や国籍を明らかにしていない。
 発症者は11日から足首や腰の痛み、水を怖がるなどの症状を訴え、知人が静岡市の自宅から豊橋市の医療機関に車で連れて行った。現在も症状は重く、集中治療室(ICU)に入っている。静岡市によると、豊橋市内には仕事関係の事務所があるという。

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