世界がいよいよ首を傾げる…日本が「ヌルい対策」なのに被害が少ないワケ

日米の比較から見えたこと
飯塚 真紀子 プロフィール

ロックダウンがアメリカ各地で部分的に緩和される中、状況は、ロサンゼルス以外の地域でも大差がない。

ウィスコンシン州で外出禁止措置が緩和された5月13日、同地のバーには客が押し寄せたが、ほとんどの客がマスクを着用していなかった。その中には、ロールモデルとなるべき看護師の姿もあったため、波紋を呼んだ。

5月10日の「母の日」には、行政命令に反抗してオープンしたコロラド州のレストランに地元民が殺到したが、彼らもマスクをつけていなかった。

そんな人々を見るに見かねてか、通りでは今、こんな落書きも見かける。

〈Please Wear A Mask〉

 

「マスク評価」の流れ

折しも、マスクの重要性を再認識させる2つのニュースも報じられた。

1つは、香港大学から、マスクに感染抑制効果があるとする研究報告。2つのケージの間に医療用マスクを設置し、感染したハムスターのいるケージから健康なハムスターのいるケージに向けて空気を流したところ、マスクにより感染が60%以上軽減できる可能性があるという結果を得たという。

2つ目は、ニューヨーク州のクオモ知事が明らかにした、新型コロナの新たな感染者の大半が必要不可欠な仕事に従事している人々ではなく、買い物や運動、人との交流目的で外出した人々だったという事実だ。必要不可欠な仕事に従事している人々は、日常的にマスクを着用して感染予防しているからだろう。